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エリアリンク Research Memo(1):“土地付きストレージ”を核に、国内ストレージ市場シェア50%を目指す

注目トピックス 日本株
■要約

エリアリンク<8914>は「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を企業理念に、ストレージ事業を展開している。屋外型コンテナタイプ、屋内型トランクタイプに加え、現在は新タイプの「土地付きストレージ」(アセット屋内型ストレージ)の積極的出店に注力している。中期的に国内ストレージ市場シェア50%、正社員100人で経常利益100億円(1人当たり1億円の利益)の達成を目標に掲げている。

1. 屋外型コンテナタイプで成長。現在は“土地付きストレージ”で成長市場攻略に挑む
同社は創業以来、屋外型コンテナタイプを主力業態に成長を遂げ、市場シェア15.1%を占めて国内トップ企業の地位を獲得するに至っている。同社は、ストレージ事業の一番の成長市場である都市部住宅街への出店加速を目的に、それに適した新たな事業モデルである「土地付きストレージ」を2016年12月期から開始した。2017年12月期までに事業モデルを確立し、土地付きストレージを今後3〜5年間にわたる成長エンジンとして位置付け、2018年12月期からは出店数の急拡大に取り組んでいる。ニーズに機敏に対応し、最適な事業モデルを素早く創出できる点と、それを全社一丸で一気に拡大する瞬発力が同社の特長・強みであると弊社では見ている。

2. “ビジネスモデル”、“人材”、“マネジメント”の3要素の有機的な結合が成長戦略の根幹
土地付きストレージの事業モデルは、同社が一旦土地を取得し、ストレージという不動産商品に仕立てた上で投資家に販売する点が特徴だ(その後の募集・運営・管理については屋外型コンテナタイプ等と同じ)。このモデルを有効に回して収益成長を実現するには、土地仕入・建築のための資金力と不動産商品販売力の2つが不可欠だ。この点について同社は、人材獲得と研修充実に取り組むことはもちろん、そうした人材の能力をフルに引き出せるような組織・仕組みづくりに注力している。すなわち、同社の成長戦略は、ビジネスモデル、人材、マネジメントの3つの要素を掛け合わせて相乗効果を創出する点に最大のポイントがあると言える。

3. 2018年12月期第2四半期は増収増益で着地。通期ベースでも上振れの可能性
2018年12月期第2四半期決算は、売上高13,943百万円(前年同期比34.2%増)、営業利益1,494百万円(同17.2%増)と増収増益で着地した。土地付きストレージは当第2四半期において15棟を新規出店(累計は37棟)し、屋外型コンテナタイプの出店も順調に進捗した結果、当第2四半期末時点の総室数は85,005室となった。2018年12月期通期については、売上高30,000百万円(前期比39.6%増)、営業利益3,000百万円(同26.1%増)を予想している。下期の不確実性を理由に期初予想を据え置いたが、土地付きストレージの今下期出店分の土地の手当てはついており、販売面でもファンドの組成など出口戦略の多様化が進捗している現状は、業績面での不安は小さく、業績上振れの可能性は十分あると弊社では見ている。

■Key Points
・ストレージを賃料保証で借上げ、募集・運営・管理の収入が基本。都市部住宅街出店強化のために、土地付きストレージを開発
・土地付きストレージの出店加速を成長エンジンに、“国内ストレージ市場シェア50%”、“2025年に経常利益100億円”を目指す
・土地付きストレージの新規出店が計画どおり進めば、2018年12月期通期は予想比上振れで着地する可能性

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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