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エリアリンク Research Memo(6):増収減益予想に対して利益が上振れ、増収増益で着地

注目トピックス 日本株
■業績の動向

1. 2018年12月期第2四半期決算
エリアリンク<8914>の2018年12月期第2四半期決算は、売上高13,943百万円(前年同期比34.2%増)、営業利益1,494百万円(同17.2%増)、経常利益1,344百万円(同3.4%増)、当期純利益910百万円(同6.2%増)と増収増益で着地した。

期初予想は増収減益の予想だったが、売上高は3.3%(443百万円)、営業利益は26.1%(309百万円)、経常利益は19.0%(214百万円)、当期純利益は19.1%(145百万円)、それぞれ上振れ、結果的には前述のように増収増益となった。

2018年12月期は年間で土地付きストレージを新たに50棟出店する計画で臨んだが、当第2四半期はそのうち15棟を出店し、当第2四半期末時点の累計出店数は37棟に達した。事業モデルで述べたように、土地付きストレージは流動化(投資家に販売すること)して初めてプロセスが完了することになるが、当第2四半期は15棟を売却した(売却した15棟の中には過年度に出店した分も含まれている)。15棟の売却代金は約42億円で、1棟当たり平均価格は約280百万円となる。これは鉄骨造の大型案件の割合が高かったためとみられる。

屋外型コンテナタイプの出店も順調に進捗した結果、当第2四半期中のストレージ室数は3,450室増加し、当第2四半期末時点のストレージ総室数は85,005室に達した。

こうした事業活動の結果、不動産運用サービスセグメントの業績は、売上高が前年同期比34.6%増の12,356百万円、営業利益は同22.5%増の1,855百万円と大幅増収増益となった。売上高のサブセグメント別内訳は、ストレージ運用の売上高は同13.1%増の5,435百万円、ストレージ流動化が同77.2%増の5,943百万円、その他不動産運用サービスが同4.2%減の977百万円となった。営業利益のサブセグメント別では、ストレージ流動化は増収に伴い営業利益が同93.5%増の774百万円となったが、ストレージ運用では同8.0%減の773百万円となった。この減益の要因は、前年下期に出店した店舗の賃料負担が増加したことと、広告宣伝を主体に販管費が増加したことが主なものだ。

不動産再生・流動化サービスセグメントの業績は、売上高は前年同期比30.9%増の1,587百万円、営業利益は同13.6%減の298百万円と、大幅増収ながら減益で着地した。当セグメントでは底地事業に特化して事業を行っているが、取扱案件数は期初計画どおり順調に推移し、増収につながった。減益は前年同期に利益率の高い物件の売却があったことの反動によるものだ。

前述のように、営業利益は期初予想に対して約300百万円上振れたがその内訳は、ストレージ運用の利益率改善(約70百万円)、ストレージ流動化における売却の前倒し(約90百万円)、底地事業における計画比前倒し売却(約80百万円)、その他不動産運用サービスにおける収益性改善(約60百万円)となっている。事業全域において順調に推移したことが読み取れる。ストレージ流動化と底地事業においては、2018年12月期下期以降に予定していたものが上期に前倒しとなったことで、下期への影響を懸念する向きもあろうが、新規案件が順調に開拓・流入している状況のため、そうした懸念は不要と弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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