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ナガイレーベ Research Memo(6):2019年8月期は増収ながら特殊要因で営業減益を予想

注目トピックス 日本株
■ナガイレーベン<7447>の今後の見通し

● 2019年8月期の通期連結業績見通し
(1) 損益見通し
2019年8月期の通期連結業績を会社は、売上高が前期比2.7%増の17,600百万円、営業利益が同0.4%減の5,242百万円、経常利益が同0.6%減の5,304百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.7%減の3,650百万円を見込んでいる。為替レートの影響や減価償却費が増加することなどから売上総利益率が低下すると予想していることに加え、運送費の増加や役員退職慰労金制度廃止に伴う功労金(81百万円)の計上などを見込んでいることなどから営業利益もわずかだが減益を予想している。

売上高については、主力のヘルスケアウェア市場においてハイエンド商品群及び高付加価値商品群の付加価値戦略を一段と強化し、患者ウェアや手術ウェア等の周辺市場での更なる拡販を目指すことで増収、連続での過去最高売上高を計画している。

売上総利益率は46.7%(前期は47.0%)と前期比でやや低下すると予想されている。売上総利益額は160百万円増加する見込みだが、販売増による要因で212百万円の増加を、生産による要因で52百万円の減少を見込んでいる。生産による減少の内訳は、加工賃等の値上げの影響による減少40百万円、原価における為替レートの影響(2018年8月期109.6円/ドル→2019年8月期112.0円/ドル)による減少45百万円、海外生産比率の上昇(2018年8月期49.0%→2019年8月期50.0%)による増加55百万円、新工場新設に伴う減価償却費の増加による減少30百万円、同じく新工場新設に伴う不動産取得税の発生による減少15百万円などとなっている。ただし為替レートについては、既に2018年9月から12月までの分を先物予約済みとのことであり、実際の平均レートは見込みを下回る可能性もありそうだ。

販管費は、通常の営業拡大に伴う増加に加えて、役員退職慰労金制度廃止に伴う功労金の支出81百万円を計上することもあり、2,968百万円(前期比6.5%増)が予想されている。その結果、営業利益は5,242百万円(同0.4%減)とわずかだが減益が予想されている。これにより、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も減益が見込まれている。

a) アイテム別売上高予想
アイテム別の売上高は、ヘルスケアウェア10,180百万円(前期比2.1%増)、ドクターウェア2,730百万円(同2.2%増)、ユーティリティウェア450百万円(同9.8%減)、患者ウェア2,170百万円(同10.4%増)、手術ウェア1,700百万円(同3.5%増)、シューズ175百万円(同6.4%減)、その他195百万円(同4.5%減)と予想されている。

ヘルスケアウェアは、高付加価値及びハイエンドの新商品の投入により市場を活性化し継続して堅調な増収を見込んでいる。ドクターウェアは、量販品は厳しい状況だがハイエンド商品群の拡販に注力して増収を目指す。患者ウェアは、市場の根強い需要増を背景にシェアアップを図り、引続き大幅な増収を計画している。手術ウェアは、コンペルパックの洗濯滅菌工場のキャパ解消と新規顧客の開拓により増収を見込んでいる。

b) 地域別売上高予想
地域別売上高は、東日本9,250百万円(前期比2.0%増)、中部日本1,850百万円(同3.0%増)、西日本6,270百万円(同3.3%増)、海外230百万円(同7.1%増)と予想されている。

東日本では高付加価値新商品群の提案により更新物件の需要を確実に取り込み、引き続き増収を見込んでいる。中部日本、西日本では販促強化によりシェアアップに注力し、前期比で増収を目指している。海外は為替の状況に左右されるが、知名度の浸透を生かして拡販に注力する。各地域で増収を目指し、過去最高の売上高を目指す計画だ。

c) 商品別売上高予想
商品別売上高は、ハイエンド商品1,350百万円(前期比6.3%増)、高付加価値商品9,150百万円(同4.5%増)、付加価値商品6,260百万円(同0.1%増)、量販品840百万円(同2.4%減)と予想されている。

ハイエンド商品はDCブランドが厳しい状況だが、「ブライトデイズ」、「4D+」、「ビーズベリー」等の自社高級ブランドが小口ユーザーを中心に好調であることから、ハイエンド商品全体では増収を見込んでいる。高付加価値商品群は、プロファンクションなどの高機能商品群が市場の評価を得て好調に推移しており、継続して高付加価値戦略を一段と推進し増収を達成する予定だ。量販品は減少傾向が続く見込みだが、他社物件も含めて付加価値商品群への移行を進める計画だ。

(2) 国内工場を再編・効率化
今後の生産体制を強化するため、国内にある老朽化した2工場を統合かつ物流センターの隣接地に新設した。これにより、業務の効率化に加えて、更なるクイックレスポンス(QR)を目指す。既に2018年7月末に完成し、2019年8月期から減価償却費が計上される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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