パイプドHD Research Memo(8):中期経営計画目標は売上高7,300百万円、営業利益1,700百万円(1)
[18/10/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期の成長戦略
1. 中期経営計画の見通しは変更なし
パイプドHD<3919>は、前中期経営計画が2017年2月期に終了したことを受けて、2020年2月期を最終年度とする新しい中期経営計画を発表している。中期経営計画の見通しは、2020年2月期に売上高7,300百万円、営業利益1,700百万円となっており、2017年2月期からの平均成長率(CAGR=Compound Average Growth Rate)は売上高で15.0%(前中期経営計画は24.0%)、営業利益は26.2%(同14.4%)となっている。
2019年2月期が減益予想であるにも拘らず同社ではこの中期経営計画の目標を変えていない。その理由は、この目標達成のために2018年2月期90名、2019年2月期95名(予定)と大量に人員を採用することにより、売上高の寄与に先行して費用(研修・教育等)が発生するからである。同社のホームページにも、「当社グループでは、採用した人材をすぐに現場へ配属するのでなく、約6ヶ月に及ぶ集中的な研修期間を通して、当社グループのサービスやシステムを徹底的に習得した後に本人の希望や適性を勘案してグループ各社へ配属しております。(中略)採用後の最初の約6ヶ月は研修のみに集中するため、この間は業績貢献しない期間となり、当社グループにとっては採用費に加えて当該期間の育成費や人件費が先行投資となります。」と記載されている。これら新規採用人員による売上高貢献と費用発生のイメージは、2018年2月期と2019年2月期は減益ながら2020年2月期は大幅な回復を見込んでいる。
2. 重点施策
会社は、今回の中期経営計画の標題として「リ・イノベーション」を掲げ、「明日のあるべき豊かな情報生活に貢献する企業集団」を目指すとしている。これの目標及び前述の定性的数値を達成するために、以下のような重点施策を実行していく方針だ。
(1) 「リアル×IT」の推進
リアルビジネスとITとの接点を強化し、イノベーティブな事業へ挑戦していく。その具体的な事例として新しい子会社を設立した。
a) VOTE FOR
以前から社内で行っていた政治・選挙情報サイト「政治山®」を活用してリアル×ITを実行していくために、2017年3月に設立された。今後は、「政治山®」+「ネット投票」を前面に押し出すことで、ネット投票の実現に向けてブロックチェーンなどの新技術を生かした投票システムの構築を目指していく。
b) アイラブ
こちらも以前から社内で行っていた地域活性化プロジェクト「I LOVE 下北沢」を一段と推進すると同時に、そのノウハウを生かして「ショッピングモールやテーマパークに負けない楽しいコトが提供できるまちづくり」を目指す。具体的には、電子地域通貨を活用した少額決済で、投げ銭やチップなどの新しい取引の創造を目指す。
(2) グループ採用・グループ育成
グループ各社におけるIT分野の初等教育を共通化し、全体のレベルの底上げと現場スタッフの育成の手間を削減する。これにより、2020年2月期の業績の最大化を目指し、2018年2月期に新卒+第二新卒合わせて90名を採用、2019年2月期は上半期までに76名を採用し、これで大量採用は一服する。
このグループ採用・育成をバックアップするのが子会社ブルームノーツ(2016年10月設立)だ。本来の事業は、顧客企業独自のノウハウをプログラムとして体系化し、この運用を支援するオーダーメイドの人材育成代行事業であり、これを生かして同社グループ全体の人材育成業務も行う計画だ。
(3) グループ各社の情報資産の有効活用
グループ各社の顧客や商品・サービスマッチングを一段と推進し、新たな取引や事業の創出を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 中期経営計画の見通しは変更なし
パイプドHD<3919>は、前中期経営計画が2017年2月期に終了したことを受けて、2020年2月期を最終年度とする新しい中期経営計画を発表している。中期経営計画の見通しは、2020年2月期に売上高7,300百万円、営業利益1,700百万円となっており、2017年2月期からの平均成長率(CAGR=Compound Average Growth Rate)は売上高で15.0%(前中期経営計画は24.0%)、営業利益は26.2%(同14.4%)となっている。
2019年2月期が減益予想であるにも拘らず同社ではこの中期経営計画の目標を変えていない。その理由は、この目標達成のために2018年2月期90名、2019年2月期95名(予定)と大量に人員を採用することにより、売上高の寄与に先行して費用(研修・教育等)が発生するからである。同社のホームページにも、「当社グループでは、採用した人材をすぐに現場へ配属するのでなく、約6ヶ月に及ぶ集中的な研修期間を通して、当社グループのサービスやシステムを徹底的に習得した後に本人の希望や適性を勘案してグループ各社へ配属しております。(中略)採用後の最初の約6ヶ月は研修のみに集中するため、この間は業績貢献しない期間となり、当社グループにとっては採用費に加えて当該期間の育成費や人件費が先行投資となります。」と記載されている。これら新規採用人員による売上高貢献と費用発生のイメージは、2018年2月期と2019年2月期は減益ながら2020年2月期は大幅な回復を見込んでいる。
2. 重点施策
会社は、今回の中期経営計画の標題として「リ・イノベーション」を掲げ、「明日のあるべき豊かな情報生活に貢献する企業集団」を目指すとしている。これの目標及び前述の定性的数値を達成するために、以下のような重点施策を実行していく方針だ。
(1) 「リアル×IT」の推進
リアルビジネスとITとの接点を強化し、イノベーティブな事業へ挑戦していく。その具体的な事例として新しい子会社を設立した。
a) VOTE FOR
以前から社内で行っていた政治・選挙情報サイト「政治山®」を活用してリアル×ITを実行していくために、2017年3月に設立された。今後は、「政治山®」+「ネット投票」を前面に押し出すことで、ネット投票の実現に向けてブロックチェーンなどの新技術を生かした投票システムの構築を目指していく。
b) アイラブ
こちらも以前から社内で行っていた地域活性化プロジェクト「I LOVE 下北沢」を一段と推進すると同時に、そのノウハウを生かして「ショッピングモールやテーマパークに負けない楽しいコトが提供できるまちづくり」を目指す。具体的には、電子地域通貨を活用した少額決済で、投げ銭やチップなどの新しい取引の創造を目指す。
(2) グループ採用・グループ育成
グループ各社におけるIT分野の初等教育を共通化し、全体のレベルの底上げと現場スタッフの育成の手間を削減する。これにより、2020年2月期の業績の最大化を目指し、2018年2月期に新卒+第二新卒合わせて90名を採用、2019年2月期は上半期までに76名を採用し、これで大量採用は一服する。
このグループ採用・育成をバックアップするのが子会社ブルームノーツ(2016年10月設立)だ。本来の事業は、顧客企業独自のノウハウをプログラムとして体系化し、この運用を支援するオーダーメイドの人材育成代行事業であり、これを生かして同社グループ全体の人材育成業務も行う計画だ。
(3) グループ各社の情報資産の有効活用
グループ各社の顧客や商品・サービスマッチングを一段と推進し、新たな取引や事業の創出を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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