ソルクシーズ Research Memo(1):通期では期初計画どおりの営業増益を目指す
[18/11/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ソルクシーズ<4284>は、金融業界向けを中心としたソフトウェア開発を手掛け、子会社に業界特化型のIT企業を持つ。そのうちの1社であるエクスモーション<4394>が2018年7月に、また、出資先企業であるエーアイ<4388>も、同年6月に東証マザーズ市場に上場している。
1. 2018年12月期第3四半期累計業績
10月31日付で発表された2018年12月期第3四半期累計(2018年1月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比10.5%減の9,448百万円、営業利益で同17.2%減の234百万円、経常利益で同47.5%減の239百万円となった。主力のSI/受託開発業務において、前期から継続している不採算プロジェクトの収束に時間を要していること、子会社でも大型案件の期ずれの影響が残ったことなどが減収減益要因となった。また、営業外で前年同期に計上した投資事業組合運用益144百万円がなくなったことにより、経常利益の減益率も拡大している。
2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比2.9%減の13,600百万円、営業利益で同21.8%増の610百万円、経常利益で同10.7%減の610百万円と期初計画を据え置いた。当第4四半期までに当該不採算プロジェクトが収束するほか、子会社の期ずれ案件も売上計上する見込みとなっているためだ。子会社の中でも、自動車業界向けに開発コンサルティングの引き合いが旺盛なエクスモーションや、IoTソリューション等の受託開発を手掛ける(株)イー・アイ・ソルが好調で、単独業績の落ち込みをカバーする格好となる。リスク要因は、売上高で数億円規模となる不採算プロジェクトの動向となる。当該プロジェクトの開発に関しては既に終えているが、プロジェクト収支の決着が2019年にずれ込むようだと業績の下振れ要因となる可能性がある。
3. 注力分野の動向
同社は、FinTech、IoT、自動運転、AI、クラウドを重点5分野として位置付け、積極的な事業展開を進めている。FinTech分野ではブロックチェーン技術を活用したシステム開発の受注獲得に取り組んでいるほか、2018年7月に資本業務提携を発表したジーフィット(株)のFX用システムトレード運用サービス「シストレクラウド」の開発支援等を計画している。IoT分野では見守り支援システム「いまイルモ」やイー・アイ・ソルの「IoT/予知保全システム」の受注拡大を目指す。クラウドサービスでは、2018年10月に企業向けオンラインストレージサービス「Fleekdrive」が海外市場で初めて採用されたことを発表しており、今後、海外での受注拡大が期待される。自動運転分野についてはエクスモーションの受注が好調に推移し、AI分野では出資先の(株)アックスの技術を自社製品・サービスに活用していく方針となっている。同社は3ヶ年の中期経営計画として、2020年12月期に売上高で14,500百万円、経常利益で1,100百万円を掲げているが、これら重点5分野を拡大していくことで達成していくことになる。
■Key Points
・不採算プロジェクトの収束や期ずれ案件の売上計上により、当第4四半期に収益が回復、通期では2期ぶりの営業増益に転じる見通し
・FinTech、IoT、クラウド、自動運転、AI分野を重点戦略分野に積極展開進める
・2020年12月期に連結経常利益1,100百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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ソルクシーズ<4284>は、金融業界向けを中心としたソフトウェア開発を手掛け、子会社に業界特化型のIT企業を持つ。そのうちの1社であるエクスモーション<4394>が2018年7月に、また、出資先企業であるエーアイ<4388>も、同年6月に東証マザーズ市場に上場している。
1. 2018年12月期第3四半期累計業績
10月31日付で発表された2018年12月期第3四半期累計(2018年1月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比10.5%減の9,448百万円、営業利益で同17.2%減の234百万円、経常利益で同47.5%減の239百万円となった。主力のSI/受託開発業務において、前期から継続している不採算プロジェクトの収束に時間を要していること、子会社でも大型案件の期ずれの影響が残ったことなどが減収減益要因となった。また、営業外で前年同期に計上した投資事業組合運用益144百万円がなくなったことにより、経常利益の減益率も拡大している。
2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比2.9%減の13,600百万円、営業利益で同21.8%増の610百万円、経常利益で同10.7%減の610百万円と期初計画を据え置いた。当第4四半期までに当該不採算プロジェクトが収束するほか、子会社の期ずれ案件も売上計上する見込みとなっているためだ。子会社の中でも、自動車業界向けに開発コンサルティングの引き合いが旺盛なエクスモーションや、IoTソリューション等の受託開発を手掛ける(株)イー・アイ・ソルが好調で、単独業績の落ち込みをカバーする格好となる。リスク要因は、売上高で数億円規模となる不採算プロジェクトの動向となる。当該プロジェクトの開発に関しては既に終えているが、プロジェクト収支の決着が2019年にずれ込むようだと業績の下振れ要因となる可能性がある。
3. 注力分野の動向
同社は、FinTech、IoT、自動運転、AI、クラウドを重点5分野として位置付け、積極的な事業展開を進めている。FinTech分野ではブロックチェーン技術を活用したシステム開発の受注獲得に取り組んでいるほか、2018年7月に資本業務提携を発表したジーフィット(株)のFX用システムトレード運用サービス「シストレクラウド」の開発支援等を計画している。IoT分野では見守り支援システム「いまイルモ」やイー・アイ・ソルの「IoT/予知保全システム」の受注拡大を目指す。クラウドサービスでは、2018年10月に企業向けオンラインストレージサービス「Fleekdrive」が海外市場で初めて採用されたことを発表しており、今後、海外での受注拡大が期待される。自動運転分野についてはエクスモーションの受注が好調に推移し、AI分野では出資先の(株)アックスの技術を自社製品・サービスに活用していく方針となっている。同社は3ヶ年の中期経営計画として、2020年12月期に売上高で14,500百万円、経常利益で1,100百万円を掲げているが、これら重点5分野を拡大していくことで達成していくことになる。
■Key Points
・不採算プロジェクトの収束や期ずれ案件の売上計上により、当第4四半期に収益が回復、通期では2期ぶりの営業増益に転じる見通し
・FinTech、IoT、クラウド、自動運転、AI分野を重点戦略分野に積極展開進める
・2020年12月期に連結経常利益1,100百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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