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日ダイナミク Research Memo(3):システム開発、サポート&サービス及びパーキングシステムが事業の3本柱

注目トピックス 日本株
■事業概要

日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>はトータル・ソリューション・プロバイダーとして、IT関連のシステム開発事業(システム・インテグレーション)、サポート&サービス事業(サービス・インテグレーション)及びITソリューションのノウハウを活用して参入した駐輪場関連のパーキングシステム事業(パーキング・ソリューション)を展開し、経営の3本柱としている。50年にわたる豊富な実績とともに、最新の情報技術と豊富なアプリケーション知識を活用して、ワンストップでサービス提供するトータルソリューションが強みである。

1. システム開発事業
システム開発事業は、システム構築ソリューション、インフラ構築ソリューション、パッケージ・ソリューションなど、基幹業務系システムを中心に企画・設計・構築・導入を受託するシステム・インテグレーションを展開している。豊富な実績とノウハウ、最新の技術力、柔軟な応用力が強みである。

大規模システム構築から小規模システム構築まで50年にわたる豊富な実績で培ったノウハウを基に、同社独自のシステム開発標準NS-SD(NCD Standard System Development)や、プロジェクト管理標準NS-PM(NCD Standard Project Management)を構築し、安定した品質を担保したシステム開発を実現している。サポート&サービス事業とともに、優良顧客との継続取引が多いことも特徴だ。

パッケージ・ソリューションは、中堅企業のように短期間かつ低コストでシステムを導入したい企業向けのソリューションとして、戦略的パートナー企業のパッケージソフトの導入・カスタマイズ・運用支援などのソリューションを提供している。Oracle(オラクル)のアプリケーション、オービックビジネスコンサルタント(OBC)<4733>の基幹業務システム「奉行シリーズ」、東洋ビジネスエンジニアリング<4828>のグローバル対応ERP「mcframe GA」、中国・用友軟件の中国シェアNo.1のERP「用友 U8」などに対応し、自社開発した倉庫管理のオリジナル製品「倉丸(くらまる)」など連携パッケージツールも提供している。

なおOBC「奉行シリーズ」の大手上場企業グループ等への導入実績が評価され、2016年度に続き「OBC Partner Award 2018」で、「OBC Partner of the Year」と「Project of the Year」の2部門を受賞している。

クラウド分野では、パブリッククラウドベンダー最大手であるAmazon(アマゾン・ドット・コム)のAWS(Amazon Web Service)を、同社の駐輪事業基幹システム基盤に採用して構築・運用ノウハウを蓄積するとともに、AWS活用ソリューションとしてサービス提供している。またSalesforce.com(セールスフォース・ドットコム)日本法人の認定パートナーとして、世界No.1のクラウドCRMプラットフォーム「salesforce®」の導入支援に多数の実績を誇っている。さらに自社開発オリジナルツール(タスク管理ツール、シンプル帳票作成ツール、画面作成・データ視覚化ツールなど)の拡販も推進している。

海外は日本企業の現地法人向けを中心に、東洋ビジネスエンジニアリング「mcframe GA」や中国・用友軟件「用友U8」などのERPパッケージ導入支援を行っている。

2. サポート&サービス事業
サポート&サービス事業は、アプリケーション保守・運用ソリューション、インフラ保守・運用ソリューション、業務サポート・ソリューションなど、顧客のシステムやアプリケーションの保守・運用をアウトソーシングサービスの形で受託するサービス・インテグレーションを展開している。

複合障害にも対処できる専門の技術者集団が、顧客のシステム運用部門に代わって包括サポートする保守・運用アウトソーシングサービスである。2004年本社内に立ち上げたMSC(マネージドサービスセンター)において、24時間・365日対応のリモート監視、ヘルプデスク、クラウドサービスなどによって、システムやアプリケーションの保守・運用に関するワンストップサポートを実現している。

大手生保向けサポートサービス案件では、ヘルプデスクサポートサービスやインフラサポートサービスとともに、顧客のもとでサポートを行うオンサイトサポートサービスも提供している。

またインフラ保守・運用ソリューションでは、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)に準拠した同社の運用標準ND-OS(NCD Standard Operation Service)を構築し、顧客のITインフラ運用管理コストの削減を図っている。

豊富な実績で培ったノウハウ、迅速な対応力、柔軟なサービス力、包括的サポートなどを強みとして、同社がシステム構築を受託した顧客の保守・運用にとどまらず、他社が構築したシステムやアプリケーションの保守・運用を受託していることも特徴だ。業務拡大に伴って2018年3月、長崎営業所に第2MSC(マネージドサービスセンター)を開設した。

なおIT事業(システム開発事業、サポート&サービス事業)の主要顧客は以下のとおりである。

3. パーキングシステム事業
パーキングシステム事業は、電磁ロック式の無人駐輪場の管理・運営を主力として、駐輪場に関する総合コンサルティング、駐輪場管理・運営システム及び機器の販売も行っている。ITを活用することで駐輪場の管理・運営業務を省力化・効率化するだけでなく、全国の街から放置自転車等の駐輪問題をなくし、交通混雑緩和対策、土地有効活用、地域・街づくり、CO2(二酸化炭素)排出削減による地球環境改善などにも貢献するビジネスである。

「ITと自転車で街と未来を変えていきたい」という思いから、1992年に当時の新技術であった2次元コードでの月極駐輪場管理方法を提案し、これをきっかけに1997年よりパーキングシステム事業を開始、1999年にNCD駐輪場設置を開始した。当初は電磁ロック式駐輪機器や料金精算機の売り切りが中心だったが、培ってきたIT技術を生かして遠隔操作による駐輪場の無人管理を実現した。月極が主流だった駐輪場業界において「コイン駐輪場」(時間貸し無人駐輪場)のパイオニアとなり事業を拡大している。

具体的には、時間貸し無人駐輪場の「EcoStation21」(1999年〜)、自転車シェアリングサービスの「ecoport」(2009年〜)、及び月極駐輪場の「ECOPOOL」(2013年〜)を、首都圏の駅周辺を中心として、全国の駅周辺、商業施設、オフィスビル、観光地、道路などに展開している。

2018年10月1日現在の管理現場数・管理台数は1,681ヶ所・435,704台(2018年4月1日比42ヶ所・10,515台増加)に達している。放置自転車削減に貢献するとして、全国の地方自治体、鉄道会社、商業施設などに幅広く支持され、電磁ロック式駐輪場設置台数は国内No1.である。

自治体との取引では、自治体から指定管理者に選定され、官民協働による施設の設置・運営を行い、自治体と共に街づくりを支援している。また2017年8月には指定管理者として東京都立川市の駐輪場運営を行っているなかで、自主事業の一環としてレンタサイクルを開始した。2017年9月には、駅前放置自転車対策への取り組みが評価され、東京都知事から感謝状を授与された。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



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