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JBR Research Memo(4):第三者割当による新株予約権の発行により、M&A、資本業務提携資金の調達を進める

注目トピックス 日本株
■ジャパンベストレスキューシステム<2453>の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2018年9月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比1,744百万円増加の14,965百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が1,399百万円、前払費用が200百万円それぞれ増加した。また、固定資産では、投資有価証券が255百万円増加したほか、ソフトウェア仮勘定が134百万円増加し、のれんが67百万円、有形固定資産が33百万円減少した。

負債合計は前期末比1,076百万円増加の8,922百万円となった。会員事業における前受収益及び長期前受収益が合計で1,070百万円増加したことが主因となっている。前受収益の増加については、会員事業において「安心入居サポート」「あんしん修理サポート」「学生生活110番」などの会員数が拡大したことに加えて、「安心入居サポート」で一括売上計上方式から月分割計上方式に切り替えを進めていることが増加要因となっている。前受収益は将来に売上計上する「ストック収益」の位置付けであり、前受収益の増加はポジティブに評価される。そのほかでは未払法人税等も203百万円増加した。

純資産は前期末比668百万円増加の6,042百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益1,192百万円を計上した一方で、配当金支払額で314百万円、自己株式取得で170百万円を支出した。また、保有有価証券の一部売却により、その他有価証券評価差額金は45百万円減少している。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の40.6%から40.4%と0.2ポイント低下した。これは将来の売上げに計上される前受収益の増加が要因であり、問題のない水準と言える。前受収益の総資産に占める比率を見ると、前期末の34.7%から37.8%に上昇しており、2019年9月期以降はこれらの一部が利益として総資産に反映する格好となる。前受収益を除いたベースで自己資本比率を試算すると、前期末の62.3%から64.9%に上昇したことになる。また、現金及び預金は約77億円と事業規模から比較すると潤沢にあり、財務の健全性は高いと判断される。

なお、同社は2018年10月に第三者割当による新株予約権(行使価額修正選択権付)を発行している。当該発行による潜在株式数は158.35万株となり発行済株式数の約5%に相当する。発行する株式は自己株式(2018年9月期末時点、340.34万株)から充当し、行使価額1,500円とすると約23億円調達できることになる。同社では調達した資金を今後のM&Aや資本業務提携等で必要となる資金に充当する予定にしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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