三機工業 Research Memo(1):建築設備工事の大手。長い歴史の中で培われた高い技術力や信用力が強み
[18/12/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
三機工業<1961>の主要事業は、オフィスビル、学校、病院、ショッピングセンター、工場、研究施設などの建築設備及びプラント設備の企画・設計・製作・監理・施工・販売・コンサルティングなどであり、同社の強みは、多岐にわたる事業を横断的に融合させる総合エンジニアリングと90年余の実績から培われた高い技術力や信用力である。
1. 2019年3月期第2四半期:売上高11.3%増、営業利益130.1%増
2019年3月期第2四半期の業績は、受注高103,819百万円(前年同期比8.4%増)、売上高80,723百万円(同11.3%増)、売上総利益10,771百万円(同15.6%増)、営業利益1,126百万円(同130.1%増)、経常利益1,540百万円(同61.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益796百万円(前年同期は95百万円の損失)、次期繰越高は167,809百万円(前年同期末比14.1%増)と高水準を維持した。引き続き原価管理の徹底、作業効率の向上などを推進したことに加え、比較的利益率の高い産業空調のリニューアル工事が増加したことなどから売上総利益率は前年同期比0.4ポイントアップの13.3%となった。
2. 2019年3月期の業績を上方修正
進行中の2019年3月期の通期業績は、受注高185,000百万円(前期比3.2%減)、売上高199,000百万円(同17.0%増)、営業利益8,200百万円(同24.4%増)、経常利益8,900百万円(同19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,900百万円(同51.0%増)と予想されており、期初予想(売上高187,000百万円、営業利益7,500百万円、経常利益8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,500百万円)から上方修正した。これは、手持ち工事高が豊富であることに加え、産業空調を中心とした期中受注・期中売上が増加したことによるものであり、よほどの不採算工事が発生しない限りこの目標達成は可能と思う。更なる上方修正もありそうだ。
3. 中期経営計画“Century 2025”Phase1の目標達成は射程圏
同社は創業100周年に向けた10年間の目標として、長期ビジョン“Century 2025”を2015年3月に発表した。この計画の最終目標は、顧客からもっと「選ばれる会社」になることであるが、まず最初の3年間を中期経営計画“Century 2025”Phase1とし、その定量的目標として、最終年度の2019年3月期に売上高1,950億円、営業利益75億円を掲げていたが、既上記のように通期予想がそれぞれ1,990億円、82億円に修正されており、この目標達成はほぼ確実と言える。また具体的施策として大和地区再開発計画(STeP:Sanki Techno Park計画)を発表しているが、計画は着実に進行しており、その大きな柱である総合研修・研究施設「三機テクノセンター」は2018年10月にオープンし、運営を開始している。
4. 2019年3月期は年間40円配当に加え、新規に100万株の自己株消却および100万株の自社株買いを発表済み
同社は、これまでの安定配当や近年の増配に加え、自社株買いなど積極的な株主還元を実施している。2018年3月期は年間配当35.0円(配当性向55.5%)を行ったが、2019年3月期は年間40.0円(配当性向41.1%)を予定している。加えて、更なる株主還元の一環として、保有する自己株式100万株を消却(2018年11月に実施済み)、新たに100万株を上限とした自己株式を2019年3月迄に取得予定としている。このような同社の積極的な株主還元策は評価に値するだろう。
■Key Points
・三井系の国内トップクラスの建築設備工事会社。利益率改善策を実行中
・2019年3月期の業績予想を上方修正、24.4%の営業増益予想
・株主還元に前向き、新たに自己株式100万株の消却、100万株の自己株式取得を発表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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三機工業<1961>の主要事業は、オフィスビル、学校、病院、ショッピングセンター、工場、研究施設などの建築設備及びプラント設備の企画・設計・製作・監理・施工・販売・コンサルティングなどであり、同社の強みは、多岐にわたる事業を横断的に融合させる総合エンジニアリングと90年余の実績から培われた高い技術力や信用力である。
1. 2019年3月期第2四半期:売上高11.3%増、営業利益130.1%増
2019年3月期第2四半期の業績は、受注高103,819百万円(前年同期比8.4%増)、売上高80,723百万円(同11.3%増)、売上総利益10,771百万円(同15.6%増)、営業利益1,126百万円(同130.1%増)、経常利益1,540百万円(同61.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益796百万円(前年同期は95百万円の損失)、次期繰越高は167,809百万円(前年同期末比14.1%増)と高水準を維持した。引き続き原価管理の徹底、作業効率の向上などを推進したことに加え、比較的利益率の高い産業空調のリニューアル工事が増加したことなどから売上総利益率は前年同期比0.4ポイントアップの13.3%となった。
2. 2019年3月期の業績を上方修正
進行中の2019年3月期の通期業績は、受注高185,000百万円(前期比3.2%減)、売上高199,000百万円(同17.0%増)、営業利益8,200百万円(同24.4%増)、経常利益8,900百万円(同19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,900百万円(同51.0%増)と予想されており、期初予想(売上高187,000百万円、営業利益7,500百万円、経常利益8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,500百万円)から上方修正した。これは、手持ち工事高が豊富であることに加え、産業空調を中心とした期中受注・期中売上が増加したことによるものであり、よほどの不採算工事が発生しない限りこの目標達成は可能と思う。更なる上方修正もありそうだ。
3. 中期経営計画“Century 2025”Phase1の目標達成は射程圏
同社は創業100周年に向けた10年間の目標として、長期ビジョン“Century 2025”を2015年3月に発表した。この計画の最終目標は、顧客からもっと「選ばれる会社」になることであるが、まず最初の3年間を中期経営計画“Century 2025”Phase1とし、その定量的目標として、最終年度の2019年3月期に売上高1,950億円、営業利益75億円を掲げていたが、既上記のように通期予想がそれぞれ1,990億円、82億円に修正されており、この目標達成はほぼ確実と言える。また具体的施策として大和地区再開発計画(STeP:Sanki Techno Park計画)を発表しているが、計画は着実に進行しており、その大きな柱である総合研修・研究施設「三機テクノセンター」は2018年10月にオープンし、運営を開始している。
4. 2019年3月期は年間40円配当に加え、新規に100万株の自己株消却および100万株の自社株買いを発表済み
同社は、これまでの安定配当や近年の増配に加え、自社株買いなど積極的な株主還元を実施している。2018年3月期は年間配当35.0円(配当性向55.5%)を行ったが、2019年3月期は年間40.0円(配当性向41.1%)を予定している。加えて、更なる株主還元の一環として、保有する自己株式100万株を消却(2018年11月に実施済み)、新たに100万株を上限とした自己株式を2019年3月迄に取得予定としている。このような同社の積極的な株主還元策は評価に値するだろう。
■Key Points
・三井系の国内トップクラスの建築設備工事会社。利益率改善策を実行中
・2019年3月期の業績予想を上方修正、24.4%の営業増益予想
・株主還元に前向き、新たに自己株式100万株の消却、100万株の自己株式取得を発表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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