ランドコンピュ Research Memo(5):2019年3月期2Qは、期初予想を上回り、大幅な増益を達成
[19/01/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2019年3月期第2四半期の業績概要
ランドコンピュータ<3924>の2019年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比5.9%増の3,709百万円、営業利益が同55.1%増の194百万円、経常利益が同43.0%増の193百万円、四半期純利益が同30.2%増の124百万円であった。期初予想との比較では、売上高が2.1%増、営業利益が14.5%増、経常利益が16.5%増、当期純利益が16.6%増となった。前年同期が不採算プロジェクトの発生により利益水準が低下していたため、利益面での変化率が大きくなった。
(1) サービスライン別動向
サービスラインごとの売上高の動向は、主力のシステムインテグレーション・サービスが2,550百万円と前年同期比1.0%増加した。インフラソリューション・サービスは、563百万円、同15.0%増と順調であった。パッケージベースSI・サービスは595百万円と同21.8%増加した。
a) システムインテグレーション・サービス
同サービスにおいて最大顧客である金融機関向けが、前年同期比5.1%増加し、売上高構成比が44.1%へ高まった。ネットバンク及び流通系銀行案件の受注が増加した。売上高構成比が41.8%と大きい産業・流通分野は、4.5%の減収となった。百貨店向け開発案件を中心とした受注が不足し、不採算プロジェクトが1件発生し足を引っ張った。公共分野は、未だ構成比は3.4%と小さいが、新規案件の受注が拡大し、95.1%の増収となった。
b) インフラソリューション・サービス
売上高が15.0%伸びたインフラソリューション・サービスは、証券・クレジットカード分野及び公共機関向けネットワーク構築案件と基盤構築案件の受注が堅調に推移した。
c) パッケージベースSI・サービス
最も高い伸び率を記録したパッケージベースSI・サービスは、クラウドコンピューティングの中心であるSalesforce関連の受注が堅調に推移した。また、人事給与パッケージも増加した。
(2) 経常利益増減要因
前期に、不採算プロジェクトの撲滅とプロジェクトマネージャ体制の強化と早期育成に取り組んだ。その効果が表れ、当第2四半期の経常利益の増加(58百万円)の最大要因はプロジェクトの利益率改善(118百万円)であった。続いて、増収による増益効果が42百万円になった。一方、減益要因は、受注損失引当金の増加(-46百万円)、間接原価の増加(-12百万円)、販管費の増加(-33百万円)、営業外損益の増減(-11百万円)であった。東証1部への指定替えに関わる費用は13百万円計上された。
(3) 事業部門社員1人当たりの売上高及び営業利益の動向
労働生産性の指標となる事業部門社員1人当たり月売上高と月営業利益は、2016年3月期にそれぞれ1,624千円と122千円でピークを打ち、2017年3月期には1,584千円と81千円へ下落した。2018年3月期は、1,590千円と95千円へ改善した。同年度上期は、前下半期以降に発生した不採算プロジェクトの再発を防止するため、選別受注を進めた結果、売上高が伸び悩んだ。また、不採算プロジェクトの収束を目指し、大幅な人員補強で対応した結果、多額な人件費と外注費が発生した。下半期は、正常な状態に戻り、季節的特性もあり収益性を大きく回復した。2019年3月期の上半期の1人月データは、売上高が前年同期の1,531百万円から1,579百万円へ、営業利益は55百万円から83百万円に増加した。
2. 財務状況と経営指標
2019年3月期第2四半期末の総資産は、4,584百万円と前期末比74百万円増加した。流動資産は、売掛金が同340百万円減少し、現預金が同321百万円増加した。流動負債では、受注損失引当金が同46百万円増加した。流動資産の現預金・有価証券が総資産の半分弱を占める。有利子負債はなく、自己資本比率が66.8%と財務の安全性は高い。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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1. 2019年3月期第2四半期の業績概要
ランドコンピュータ<3924>の2019年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比5.9%増の3,709百万円、営業利益が同55.1%増の194百万円、経常利益が同43.0%増の193百万円、四半期純利益が同30.2%増の124百万円であった。期初予想との比較では、売上高が2.1%増、営業利益が14.5%増、経常利益が16.5%増、当期純利益が16.6%増となった。前年同期が不採算プロジェクトの発生により利益水準が低下していたため、利益面での変化率が大きくなった。
(1) サービスライン別動向
サービスラインごとの売上高の動向は、主力のシステムインテグレーション・サービスが2,550百万円と前年同期比1.0%増加した。インフラソリューション・サービスは、563百万円、同15.0%増と順調であった。パッケージベースSI・サービスは595百万円と同21.8%増加した。
a) システムインテグレーション・サービス
同サービスにおいて最大顧客である金融機関向けが、前年同期比5.1%増加し、売上高構成比が44.1%へ高まった。ネットバンク及び流通系銀行案件の受注が増加した。売上高構成比が41.8%と大きい産業・流通分野は、4.5%の減収となった。百貨店向け開発案件を中心とした受注が不足し、不採算プロジェクトが1件発生し足を引っ張った。公共分野は、未だ構成比は3.4%と小さいが、新規案件の受注が拡大し、95.1%の増収となった。
b) インフラソリューション・サービス
売上高が15.0%伸びたインフラソリューション・サービスは、証券・クレジットカード分野及び公共機関向けネットワーク構築案件と基盤構築案件の受注が堅調に推移した。
c) パッケージベースSI・サービス
最も高い伸び率を記録したパッケージベースSI・サービスは、クラウドコンピューティングの中心であるSalesforce関連の受注が堅調に推移した。また、人事給与パッケージも増加した。
(2) 経常利益増減要因
前期に、不採算プロジェクトの撲滅とプロジェクトマネージャ体制の強化と早期育成に取り組んだ。その効果が表れ、当第2四半期の経常利益の増加(58百万円)の最大要因はプロジェクトの利益率改善(118百万円)であった。続いて、増収による増益効果が42百万円になった。一方、減益要因は、受注損失引当金の増加(-46百万円)、間接原価の増加(-12百万円)、販管費の増加(-33百万円)、営業外損益の増減(-11百万円)であった。東証1部への指定替えに関わる費用は13百万円計上された。
(3) 事業部門社員1人当たりの売上高及び営業利益の動向
労働生産性の指標となる事業部門社員1人当たり月売上高と月営業利益は、2016年3月期にそれぞれ1,624千円と122千円でピークを打ち、2017年3月期には1,584千円と81千円へ下落した。2018年3月期は、1,590千円と95千円へ改善した。同年度上期は、前下半期以降に発生した不採算プロジェクトの再発を防止するため、選別受注を進めた結果、売上高が伸び悩んだ。また、不採算プロジェクトの収束を目指し、大幅な人員補強で対応した結果、多額な人件費と外注費が発生した。下半期は、正常な状態に戻り、季節的特性もあり収益性を大きく回復した。2019年3月期の上半期の1人月データは、売上高が前年同期の1,531百万円から1,579百万円へ、営業利益は55百万円から83百万円に増加した。
2. 財務状況と経営指標
2019年3月期第2四半期末の総資産は、4,584百万円と前期末比74百万円増加した。流動資産は、売掛金が同340百万円減少し、現預金が同321百万円増加した。流動負債では、受注損失引当金が同46百万円増加した。流動資産の現預金・有価証券が総資産の半分弱を占める。有利子負債はなく、自己資本比率が66.8%と財務の安全性は高い。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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