レカム Research Memo(4):6万社の顧客基盤と価格以上のクオリティの商品・サービスを提供できることが強み
[19/01/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■強みと事業リスク
1. 競合と強み
レカム<3323>の主力事業である情報通信事業においての競合企業として、ビジネスホンなどの通信機器ではエフティグループ<2763>、フォーバルなどを挙げることができる。また、デジタル複合機では大塚商会<4768>、キヤノンマーケティングジャパン<8060>などと競合する。一方、BPO事業においては、オフショア拠点活用というモデルから大手のトランスコスモス<9715>を筆頭とするアウトソーシング企業が競合先と考えられる。
こうした状況下で、同社の強みは、中小企業約6万社の顧客基盤を保有することに加えて、低価格ながら、価格以上のクオリティの商品・サービスを提供していることを挙げることができる。また、それを支えている訪問販売主体によるコンサルティング営業の営業力も大きな強みである。さらに近年では、各既存事業と同業で直接的なシナジーが見込める企業をM&Aにより買収し、それらが業績拡大に大きく貢献しており、これまで培ってきた同社の商社機能としての目利きも大きな強みとなっている。一方、BPO事業においては、大連、長春、上海、ミャンマーの4拠点でフルラインナップの受託が可能な体制を構築しており、ユーザー先が委託業務の切り分けをする必要がないワンストップBPOサービス体制を構築していることで差別化している。さらに、中国・ベトナムにおいて、LED照明や情報通信機器の販売体制を構築している点も強みと言えるだろう。
2. 事業リスク
事業等のリスクとして、人材の確保・育成を挙げることができる。同社の中期経営計画では、主に国内の環境関連事業で営業員を採用し、育成したのちに情報通信事業、BPO事業や海外法人事業へ配置転換することにより、各事業の業績を大きく伸ばす戦略となっており、同社の計画どおり人材を採用、育成できない場合には、業績が伸び悩む可能性がある。しかし、2018年9月期末時点では、人材の配置転換は順調に進んでいる。直販店の営業要員をBPO事業や海外事業に転換したことなどで、一時的に直販店の営業人員が減少しているが、2019年の新卒採用者を配置し、育成する計画となっている。
加えて、主力の情報通信事業ではリース契約を利用する販売形態であるため、国際会計基準への変更等によりリース契約が成立しなくなるような場合には、業績に悪影響が出る可能性がある。一方、BPO・海外法人事業については、業務運営の拠点である中国、ベトナム、ミャンマーなどのカントリーリスクを挙げることができる。
なお、直近5年間では積極的なM&Aがいずれも成功し、業績拡大に大きく貢献しているが、提携先との協調が失敗した場合には、投資額の損失のみに限らず同社事業全体への影響を及ぼす可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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1. 競合と強み
レカム<3323>の主力事業である情報通信事業においての競合企業として、ビジネスホンなどの通信機器ではエフティグループ<2763>、フォーバルなどを挙げることができる。また、デジタル複合機では大塚商会<4768>、キヤノンマーケティングジャパン<8060>などと競合する。一方、BPO事業においては、オフショア拠点活用というモデルから大手のトランスコスモス<9715>を筆頭とするアウトソーシング企業が競合先と考えられる。
こうした状況下で、同社の強みは、中小企業約6万社の顧客基盤を保有することに加えて、低価格ながら、価格以上のクオリティの商品・サービスを提供していることを挙げることができる。また、それを支えている訪問販売主体によるコンサルティング営業の営業力も大きな強みである。さらに近年では、各既存事業と同業で直接的なシナジーが見込める企業をM&Aにより買収し、それらが業績拡大に大きく貢献しており、これまで培ってきた同社の商社機能としての目利きも大きな強みとなっている。一方、BPO事業においては、大連、長春、上海、ミャンマーの4拠点でフルラインナップの受託が可能な体制を構築しており、ユーザー先が委託業務の切り分けをする必要がないワンストップBPOサービス体制を構築していることで差別化している。さらに、中国・ベトナムにおいて、LED照明や情報通信機器の販売体制を構築している点も強みと言えるだろう。
2. 事業リスク
事業等のリスクとして、人材の確保・育成を挙げることができる。同社の中期経営計画では、主に国内の環境関連事業で営業員を採用し、育成したのちに情報通信事業、BPO事業や海外法人事業へ配置転換することにより、各事業の業績を大きく伸ばす戦略となっており、同社の計画どおり人材を採用、育成できない場合には、業績が伸び悩む可能性がある。しかし、2018年9月期末時点では、人材の配置転換は順調に進んでいる。直販店の営業要員をBPO事業や海外事業に転換したことなどで、一時的に直販店の営業人員が減少しているが、2019年の新卒採用者を配置し、育成する計画となっている。
加えて、主力の情報通信事業ではリース契約を利用する販売形態であるため、国際会計基準への変更等によりリース契約が成立しなくなるような場合には、業績に悪影響が出る可能性がある。一方、BPO・海外法人事業については、業務運営の拠点である中国、ベトナム、ミャンマーなどのカントリーリスクを挙げることができる。
なお、直近5年間では積極的なM&Aがいずれも成功し、業績拡大に大きく貢献しているが、提携先との協調が失敗した場合には、投資額の損失のみに限らず同社事業全体への影響を及ぼす可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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