リネットジャパン Research Memo(7):3つの事業を柱とした収益構造の転換と成長加速を目指す
[19/01/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略
リネットジャパングループ<3556>の中長期的な成長軸は、「カンボジア事業」の大幅な伸長、「ネットリサイクル事業」での雇用及び業容拡大、「ネットリユース事業」での安定収益確保の3つであり、更なる事業拡大と社会貢献に取り組むことにより、収益構造の転換と成長加速を目指している。特に、今後の成長に向けて、以下の項目に重点的に注力する方針である。
1. カンボジアと言えば、リネット
新たな事業(ブロックチェーンの活用など)への参入も視野に入れながら、成長著しいカンボジアにおいて、更なる事業拡大や社会貢献に取り組み、日系企業を代表する存在を目指す。車両販売及びリース事業は2021年9月期までの累計台数として3,000台、マイクロファイナンス事業は2022年9月期までの累計売上として40億円突破を計画している。
2. 人手不足問題解決への取り組みを加速
日本国内での人手不足が深刻化するなかで、カンボジアでの人材送出し事業を早急に軌道に乗せる方針である。すなわち、日本とカンボジアの架け橋になり、日本の人手不足問題をカンボジアが期待する就労支援で解決する役割を担いながら、自社の成長を実現する戦略と言える。2022年9月期には年間1,000人を日本へ送り出す計画を描いている。
3. 障がい者雇用モデルの拡大
小型家電リサイクル事業におけるPC解体現場での障がい者の雇用促進※を図ることで、障がい者雇用問題や人手不足問題の解決にも貢献していく方針である。
※ 解体作業は、集中力が必要なため、知的障がい者の仕事に適していると言われており、実際、手解体の工程で多くの知的障がい者が活躍している。
弊社でも、経済成長が著しく、同社独自のネットワークやノウハウに優位性がある「カンボジア事業」が、これからの同社の成長を大きくけん引するものと評価している。また、都市鉱山として潜在市場が大きい上、参入障壁が高く、競合のないビジネスモデルである「ネットリサイクル事業」についても、メダルプロジェクトの進展等により成長する余地は大きい。特に、「ネットリサイクル事業」が本格的に成長軌道に乗ってくれば、これまでとは違った高収益モデルであるがゆえ、同社の収益性が一気に向上する可能性がある。最大の注目点は、今後の事業拡大のペースや収益構造の転換、財務内容に及ぼす影響をどう読み取るかにある。その意味では、カンボジアにおける4事業がすべて出そろう2019年9月期業績の動向が、今後の成長性を判断するうえで重要な試金石になるものと考えられる。また、新たなM&Aの可能性や新規事業への展開も上乗せ要因として注意する必要があるだろう。その一方で、新たに発生するリスク要因(与信管理や為替リスク等)を始め、何が成長を妨げる制約(ボトルネック)になるのかについても注意深く見守る必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<SF>
リネットジャパングループ<3556>の中長期的な成長軸は、「カンボジア事業」の大幅な伸長、「ネットリサイクル事業」での雇用及び業容拡大、「ネットリユース事業」での安定収益確保の3つであり、更なる事業拡大と社会貢献に取り組むことにより、収益構造の転換と成長加速を目指している。特に、今後の成長に向けて、以下の項目に重点的に注力する方針である。
1. カンボジアと言えば、リネット
新たな事業(ブロックチェーンの活用など)への参入も視野に入れながら、成長著しいカンボジアにおいて、更なる事業拡大や社会貢献に取り組み、日系企業を代表する存在を目指す。車両販売及びリース事業は2021年9月期までの累計台数として3,000台、マイクロファイナンス事業は2022年9月期までの累計売上として40億円突破を計画している。
2. 人手不足問題解決への取り組みを加速
日本国内での人手不足が深刻化するなかで、カンボジアでの人材送出し事業を早急に軌道に乗せる方針である。すなわち、日本とカンボジアの架け橋になり、日本の人手不足問題をカンボジアが期待する就労支援で解決する役割を担いながら、自社の成長を実現する戦略と言える。2022年9月期には年間1,000人を日本へ送り出す計画を描いている。
3. 障がい者雇用モデルの拡大
小型家電リサイクル事業におけるPC解体現場での障がい者の雇用促進※を図ることで、障がい者雇用問題や人手不足問題の解決にも貢献していく方針である。
※ 解体作業は、集中力が必要なため、知的障がい者の仕事に適していると言われており、実際、手解体の工程で多くの知的障がい者が活躍している。
弊社でも、経済成長が著しく、同社独自のネットワークやノウハウに優位性がある「カンボジア事業」が、これからの同社の成長を大きくけん引するものと評価している。また、都市鉱山として潜在市場が大きい上、参入障壁が高く、競合のないビジネスモデルである「ネットリサイクル事業」についても、メダルプロジェクトの進展等により成長する余地は大きい。特に、「ネットリサイクル事業」が本格的に成長軌道に乗ってくれば、これまでとは違った高収益モデルであるがゆえ、同社の収益性が一気に向上する可能性がある。最大の注目点は、今後の事業拡大のペースや収益構造の転換、財務内容に及ぼす影響をどう読み取るかにある。その意味では、カンボジアにおける4事業がすべて出そろう2019年9月期業績の動向が、今後の成長性を判断するうえで重要な試金石になるものと考えられる。また、新たなM&Aの可能性や新規事業への展開も上乗せ要因として注意する必要があるだろう。その一方で、新たに発生するリスク要因(与信管理や為替リスク等)を始め、何が成長を妨げる制約(ボトルネック)になるのかについても注意深く見守る必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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