RIZAPーG Research Memo(6):ボディメイクは新規会員増加が継続。ゴルフ・英語も収益貢献が視野に入る
[19/01/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■構造改革の取り組みと進捗状況
4. RIZAP関連事業の状況について
RIZAPグループ<2928>がハードランディングを選択した理由の中で、RIZAPボディメイクを中心としたRIZAP関連事業の存在は大きな位置を占めていると考えられる。
中核のRIZAPボディメイク事業は、会員数が2018年6月末の116,000人から9月末には121,796人となり、月間2,000人ペースで増加が続いている。11月半ばの決算発表後、同社の業績悪化等についてはテレビや一般紙でも取り上げられた。一方、同じタイミングで同社はTVCMを絞り込んだ。それによってRIZAPボディメイクの勢いが低下し人気も低下したと受け止める向きもあるだろうが、そのリスクは小さいと弊社ではみている。TVCMの絞り込みは年末年始の休暇を控えての季節要因が理由とみられる。正月明けの需要期に合わせてTVCMを再開しており、例年どおり、第4四半期から来期前半にかけての需要取り込みに動いている状況だ。
ボディメイク事業では女性専用のRIZAP WOMANや女性向けマッスルダイエットスタジオ『EXPA』の展開を進めている。これらはニーズの裏付けがあり、堅調に成長すると期待される。
自治体連携や法人展開も従来路線を継続して着実に拡大に取り組んでいる。収益的には先行投資の段階にあるとみられるが、RIZAPボディメイク事業を核にヘルスケア領域への進出を狙う同社の中長期戦略においては避けて通れない部分であり、同社がこれらの成長事業・領域に経営資源を集中的に投下することは十分説得力があると考えている。前述の抜本的構造改革の5項目の中でも、この点は「成長事業への経営資源集中」として一貫した強化姿勢が打ち出されている。
ボディメイク以外ではRIZAP GOLFとRIZAP ENGLISHが比較的進捗している。RIZAP GOLFについては2018年4月以降13店舗をオープンし、9月時点で27店舗体制になった。収益面では、四半期ベースでは今第2四半期まで営業損失が続いているが、単月ベースでは9月と10月は黒字転換を果たした。新規出店を抑制すれば利益を出せる体制が出来上がったとみられ、今後は利益確保と出店ペースをどうバランスさせていくかが注目される。RIZAP ENGLISHは今第2四半期において店舗を倍増させ、2018年10月時点で8店舗を構えるに至っている。収益的には第2四半期(7月−9月期)に黒字転換を果たしたが、新規出店の狭間での一時的なものか、継続性があるものか、まだ見極めが必要だと考えている。また、ボディメイクやゴルフと比べて、地方展開の難しさや競合・代替手段の多さという点から、ボディメイクやゴルフの成長パターンをそのまま当てはめることが妥当かについて検討の余地があると考えている。
RIZAP関連事業はRIZAPメソッドの核である“やりきらせる力”を、あらゆる事業に展開しようということが出発点にある。ボディメイク、ゴルフ、英語の先行3事業のほかに料理、子供、スポーツ、ダンス、健康などの分野で事業展開が進められているが、これらのすべてがRIZAPメソッドとの親和性や市場性という点で事業展開が適切かどうか疑問が残る部分もある。今回の構造改革の一環としてRIZAP関連事業の中身の各事業についても選択と集中の観点での再検討することは、大きな意義があるのではないかと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
<RF>
4. RIZAP関連事業の状況について
RIZAPグループ<2928>がハードランディングを選択した理由の中で、RIZAPボディメイクを中心としたRIZAP関連事業の存在は大きな位置を占めていると考えられる。
中核のRIZAPボディメイク事業は、会員数が2018年6月末の116,000人から9月末には121,796人となり、月間2,000人ペースで増加が続いている。11月半ばの決算発表後、同社の業績悪化等についてはテレビや一般紙でも取り上げられた。一方、同じタイミングで同社はTVCMを絞り込んだ。それによってRIZAPボディメイクの勢いが低下し人気も低下したと受け止める向きもあるだろうが、そのリスクは小さいと弊社ではみている。TVCMの絞り込みは年末年始の休暇を控えての季節要因が理由とみられる。正月明けの需要期に合わせてTVCMを再開しており、例年どおり、第4四半期から来期前半にかけての需要取り込みに動いている状況だ。
ボディメイク事業では女性専用のRIZAP WOMANや女性向けマッスルダイエットスタジオ『EXPA』の展開を進めている。これらはニーズの裏付けがあり、堅調に成長すると期待される。
自治体連携や法人展開も従来路線を継続して着実に拡大に取り組んでいる。収益的には先行投資の段階にあるとみられるが、RIZAPボディメイク事業を核にヘルスケア領域への進出を狙う同社の中長期戦略においては避けて通れない部分であり、同社がこれらの成長事業・領域に経営資源を集中的に投下することは十分説得力があると考えている。前述の抜本的構造改革の5項目の中でも、この点は「成長事業への経営資源集中」として一貫した強化姿勢が打ち出されている。
ボディメイク以外ではRIZAP GOLFとRIZAP ENGLISHが比較的進捗している。RIZAP GOLFについては2018年4月以降13店舗をオープンし、9月時点で27店舗体制になった。収益面では、四半期ベースでは今第2四半期まで営業損失が続いているが、単月ベースでは9月と10月は黒字転換を果たした。新規出店を抑制すれば利益を出せる体制が出来上がったとみられ、今後は利益確保と出店ペースをどうバランスさせていくかが注目される。RIZAP ENGLISHは今第2四半期において店舗を倍増させ、2018年10月時点で8店舗を構えるに至っている。収益的には第2四半期(7月−9月期)に黒字転換を果たしたが、新規出店の狭間での一時的なものか、継続性があるものか、まだ見極めが必要だと考えている。また、ボディメイクやゴルフと比べて、地方展開の難しさや競合・代替手段の多さという点から、ボディメイクやゴルフの成長パターンをそのまま当てはめることが妥当かについて検討の余地があると考えている。
RIZAP関連事業はRIZAPメソッドの核である“やりきらせる力”を、あらゆる事業に展開しようということが出発点にある。ボディメイク、ゴルフ、英語の先行3事業のほかに料理、子供、スポーツ、ダンス、健康などの分野で事業展開が進められているが、これらのすべてがRIZAPメソッドとの親和性や市場性という点で事業展開が適切かどうか疑問が残る部分もある。今回の構造改革の一環としてRIZAP関連事業の中身の各事業についても選択と集中の観点での再検討することは、大きな意義があるのではないかと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
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