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システム ディ Research Memo(1):新規公共事業の躍進とストック収入の増大により利益率が改善

注目トピックス 日本株
■要約
システム ディ<3804>は業務・業種特化型の業務支援ソフトウェアメーカー。私立学校法人向けトータル業務支援システムやスポーツジム向けの会員管理・運営システムなどを中核に業容を拡大してきた。全事業の黒字化を達成し、次のステージを目指す段階に差し掛かる。

1. 減収増益で着地。大型案件の売上を除いた利益ベースでは全部門が順調に拡大
同社の2018年10月期決算は、売上高3,399百万円(前期比10.7%減)、営業利益391百万円(同11.5%増)と減収ながら増益で着地し、営業利益は過去最高を更新した。前期に特殊な大型案件の売上計上が約5億円あったことの反動で減収となった。しかし大型案件の影響を除いた実態面では、同社本体が手掛ける5つの事業すべてが順調に顧客、売上を伸ばした。利益面では主力のパッケージソフトの効率化や高採算のストック収入の拡大によって全社ベースの売上総利益率が大きく改善し、販管費の増加を吸収して大幅増益を達成した。

2. 新中期経営計画では『Value & Volume Business』戦略を軸に経常利益6億円を目指す
同社は2018年10月期−2020年10月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでおり、最終年度において経常利益6億円の達成を目指している。成長戦略の骨子は前中期経営計画から開始した『Value & Volume Business』戦略をベースとして、1)公共向けビジネス、2)クラウドサービス、3)BtoCビジネス、の3つの領域の拡大から成っている。これまでのところ公共向けビジネスやクラウドサービスの拡大は順調に進捗している。BtoCビジネスをにらんだ新規事業や新製品の開発も水面下では着実に進行しているとみられる。

3. 2019年10月期は高効率ビジネスの実現で2ケタ増益・2期連続最高益更新を狙う
2019年10月期について同社は、売上高3,484百万円(前期比2.5%増)、営業利益442百万円(同13.1%増)と、微増収ながら2ケタ増益を予想している。売上高については学園ソリューション事業が更新需要の谷間に当たることや、公会計ソリューション事業で製品の切り替わり期にあることを踏まえて慎重に予想したものとみられる。一方利益面では、前期同様、パッケージソフトの効率化やストック収入の拡大によって全社ベースの利益率改善を実現し、前期比2ケタの増益と2期連続の最高益更新を狙っている。

■Key Points
・全事業部門で計画を上回る業績を達成
・新規事業(公会計・公教育)の躍進が利益率向上に貢献
・サポート、メンテナンス、クラウドによるストック収入が順調に拡大

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)




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