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エムアップ Research Memo(8):2019年3月期は、EMTGの連結化により大幅な増収となる見通し

注目トピックス 日本株
■業績見通し

1. 2019年3月期の業績予想
2019年3月期の業績予想としてエムアップ<3661>は、売上高を前期比71.1%増の6,300百万円、営業利益を同5.2%増の325百万円、経常利益を同34.6%減の284百万円、親会社株主に帰属する当期純損失を2,300百万円(前期は96百万円の利益)と見込んでいる。

売上高は、EMTGの連結化(2018年10月1日より)が増収に大きく寄与※するとともに、既存事業の底上げを想定している。

※弊社では、EMTGによる下期売上高を約25億円と見込んでいる。


一方、損益面では、EMTGの連結化による利益貢献をほとんど見込んでいないことに加え、新規事業投資の継続等により緩やかな営業増益にとどまり、営業利益率も5.2%(前期は8.4%)に一時的に低下する見通しである。なお、EMTGの利益貢献を見込んでいないのは、1)のれん償却費の計上に加えて、2)ソフトウェア資産の一括費用処理(約250百万円)※、3)EMTGの本社移転費用といった一時的なコスト要因が理由である。したがって、2020年3月期以降については、2)及び3)の解消により利益率の水準も回復に向かうものとみられる。また、経常利益が減益となるのは、2018年3月期にあった投資有価証券売却益(約121百万円)のはく落によるものである。

※EMTGのソフトウェア資産について、同社の会計方針(資産計上せずに研究開発費として費用処理)に合わせて、一括費用処理したものである。


弊社でも、EMTGの連結効果を加味すれば、同社の売上高予想の達成は難しいものではなく、利益予想についても、一時的なコスト要因を含め、合理的な前提に基づいたものと認識している。

2. 2020年3月期業績の考え方
弊社では、2020年3月期業績についても、EMTGの連結化が通年寄与(6月分の上乗せ)する上、一時的なコスト要因(ソフトウェア資産の一括費用処理等)が解消することから、大幅な増収増益の実現は既定路線とみている。最大の注目点は、1)既存事業の底上げに加えて、2)EMTGとのシナジー創出(電子チケットサービスの拡大等)、3)VR事業のサービス開始などにより、いかに業績の上乗せができるかにある。特に、2)については一定の時間が必要と考えられるが、3)についてはIP獲得やサービスの開始が順調に進み、期待どおりの市場評価を得ることができれば、大幅な業績の伸びにつながる可能性もあり、今後の動向に注意する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)




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