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RSテクノ Research Memo(1):中国のプライムシリコンウェーハ製造販売事業は順調な操業が続く

注目トピックス 日本株
■要約

RS Technologies<3445>は半導体チップの主要部材であるシリコンウェーハの再生加工のトップメーカー。国内と台湾に工場を持ち、メインサイズの12インチウェーハの再生加工で世界シェア40%を目指している。2018年からは中国でのプライムウェーハ事業に進出し、8インチウェーハの生産能力増強によって収益基盤確立に取り組んでいる。

1. 中国でのプライムウェーハ事業が順調な立ち上がりで収益に貢献
同社は2018年1月から中国でのプライムウェーハの製造販売事業に参入した。現地の製造子会社の有研半導体材料有限公司(以下、GRITEK)は旺盛な国内需要と高い技術力を背景に順調に推移しており、プライムウェーハについては8インチ換算で月間20万枚超のペースで生産を継続している。これを反映して同社のプライムシリコンウェーハ製造販売事業セグメントの2019年3月期第3四半期は、売上高8,662百万円、営業利益1,398百万円となった。

2. 中国での本格的な工場建設計画を発表
同社はGRITEKの子会社化に際してGRITEKの能力増強計画も打ち出した。その後検討が重ねられ、2018年8月に、GRITEKが山東省徳州市に新工場建設を実施することを正式に発表した。新工場建設に当たっては徳州市政府とGRITEKが合弁企業を設立し、当該合弁企業が事業主体となる。これによって同社は資金負担や事業リスクの軽減を図っている。新工場は2020年前半までに建屋の建設、2020年末までに生産設備導入及び稼働というスケジュールで進むとみられる。GRITEKは北京工場に現有の生産設備を新工場に移管するほか、新たに8インチウェーハ月間15万枚の製造設備を増設する計画だ。

3. 再生ウェーハ事業も能力増強を発表。2019年12月期にかけて最高益更新が続く
現在の収益の中核となっている再生ウェーハ事業も順調な進捗が続いている。三本木、台南両工場でフル生産が継続していたことを踏まえ、同社は両工場の能力増強投資に踏み切った。三本木工場では月間2万枚、台南工場では同3万枚の能力増強(いずれも12インチウェーハ)を行っており、2019年半ば頃の稼働と弊社では推測している。現在のタイトな需給関係に照らすと新増設分もほどなくフル生産に移行できるとみられる。前述したプライムウェーハの新工場稼働時期が従来計画よりも1年後ろにずれ込む可能性が高いため、結果的に2019年12月期も増収増益基調が続くと期待される。

■Key Points
・再生ウェーハ事業とプライムウェーハ製造販売事業の2つで成長を追求
・連結子会社のGRITEKが8インチ換算で月間20万枚を超えるペースでプライムウェーハを安定生産中
.GRITEKは2020年末までの稼働を目指して、山東省に8インチ月間15万枚の新工場を建設中

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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