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馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術:2019年とよく比較される2016年の「ポケモンGOと米利上げ停止期間」

注目トピックス 日本株
皆さま、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。

『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース情報も交えながらお話しする連載です。

☆2019年と似ていると言われている2016年を改めて分析

■今と類似していると言われている「2016年」を振り返る
2016年の株式市場を振り返ると、中国経済の失速である「チャイナ・ショック」や、原油価格の急落、6月にはイギリスのEU離脱をめぐる国民投票、11月にはアメリカの大統領選挙をめぐりトランプ・ショックと呼ばれる下落がありました。

そのような市場の混乱から2016年の約1年間に渡り、米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを停止していた時期があります。その後、2016年12月14日のFOMCにおいて、1年ぶりの利上げを決め、年末にはトランプ大統領の誕生から政策に期待する「トランプ相場」と呼ばれる上昇を演じるという一年でした。

■2019年はFRBのハト化へ
2019年3月の米連邦準備制度理事会(FRB)で、年内の利上げを見送る方針を決めています。また、米国債などの保有資産の規模縮小も9月末に停止する予定となり、FRBはハト派のスタンスを取っています。

では、2016年の利上げ停止によってどのような影響があったかというと、長期金利が押し下げられて、金融引き締めが和らいだことで、アメリカ経済は再度、景気拡大局面へと入ることができました。その時期に利上げ停止に至った経緯として、「中国の景気減速懸念」、「欧州不安」、「一部の長短金利差の逆転」などがあげられますが、この点も2019年と類似している側面があります。

■2016年の利上げ停止期間に上昇した銘柄
そこで、2016年の1年間に株価を上昇させた銘柄の動きやテーマを見ることで、米国の利上げ停止時期に入った今の私たちの投資スタンスに役立つ情報があるように思います。

当時堅調であった分野は、半導体製造装置・有機EL製造装置関連やIoT関連のテーマで、平田機工<6258>や、YE DIGITAL<2354>(旧:安川情報システム)などが2016年間上昇率ランキングの上位にあげられます。

2019年においては、半導体関連は中国景気減速の関係から大きな上昇は期待できませんが、5G関連やキャッシュレス関連、業績の底堅い銘柄は1年間を通して注目だと言えます。また、アメリカの利上げ停止期間は円高に振れるリスクがありますので、円高に強みのあるセクターも注目です。

■Googleのゲーム業界参入による新しいテーマ
さらに、新しいテーマとしてGoogleに関連するゲーム業界に注目したいと思います。2016年の7月に任天堂<7974>が提供を開始した「ポケモンGO」が米国での大ヒットをきっかけに世界的なブームとなり、同社の株価が大幅に上昇した事はまだ記憶に新しいです。

あれから、約3年が経とうしている今、Googleがゲーム事業への本格参入を発表し、この第一報を受けて、ゲーム機を展開する任天堂とソニー<6758>が一段安となる値動きとなっています。時代の流れの速さを感じるニュースですが、この動きによって、ゲーム業界に新たな風が吹く可能性があります。

■Googleゲーム関連銘柄
Googleの新サービスの名称は「Stadia(スタディア)」。クラウドサーバーからデータを受信するストリーミング形態のため、ダウンロードの必要がなく、パソコンはもちろん、スマートフォン、タブレット、テレビでプレイができます。2019年中に米国、英国、カナダ、EUでサービスが開始される予定で、日本では未定となっています。

ソフト開発のうえでミドルウェアや音声・画像開発ソフトを手掛ける企業には商機が拡大すると期待されてCRI・ミドルウェア<3698>とシリコンスタジオ<3907>がストップ高の値動き、またソフト開発で商機が広がるとの期待からガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>といった一部のゲーム開発会社が動意を強めています。

その他、サーバーホスティングを手がけGoogle対応サービスも開発したASJ<2351>や、Googleソリューションの導入からサポート・活用支援までを一貫して提供している電算システム<3630>などが挙げられます。

(その他の代表的な『Googleゲーム関連』の銘柄リストは、『マネックス証券トレードステーションのHP コラム・レポートのページ』からダウンロードできます。)

次回も、このような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションのツールについてお話しします。


※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。

(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)




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