C&R社 Research Memo(1):プロフェッショナル人材の需要拡大などで2020年2月期業績は大幅増益見通し
[19/05/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(請負・アウトソーシング)、エージェンシー事業(派遣?紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の流通)の3つの事業を、クリエイティブ分野(テレビ・映画、ゲーム、Web等)を中心に医療、法曹、会計、建築、研究などの分野で展開している。グループ全体で25万人超のプロフェッショナル人材ネットワークを構築し、顧客数は2万6,000社に上る。
1. 2019年2月期の業績概要
2019年2月期の連結業績は、売上高で前期比10.7%増の29,569百万円、営業利益で同12.6%減の1,578百万円となった。前第2四半期から韓国事業を持分法適用関連会社に異動しており、その影響を除けば売上高は前期比15%増と期初計画どおりで着地した。ゲームやWeb関連を中心にクリエイティブ分野(日本)の売上高が前期比16.3%増と好調に推移したほか、2018年7月に子会社化したゲーム開発会社の(株)クレイテックワークスも含めた新規事業※の売上増も貢献した。営業利益が減益となったのは、本社移転関連費用や退職給付債務の計算方法及び賞与引当金の計上方法変更等により一時費用4.5億円計上したためで、同要因を除けば前期比12%増であった。
※新規事業には、新規エージェンシーサービス(建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー、ドローン、舞台芸術)、新規サービス(JURISTERRA(ジュリステラ)、(株)プロフェッショナルメディア、VR、AIプラットフォーム、ビッグデータ解析)が含まれる。JURISTERRAとは企業向けにリーガル・サポートを提供するSNSプラットフォームのことで、企業とJURISTERRAに登録する国内外の弁護士及び事務所をつなぐマッチングサービス。子会社の米CREEK & RIVER GLOBAL Inc.で提供している。)
2. 2020年2月期業績見通し
2020年2月期は、売上高で前期比11.6%増の33,000百万円、営業利益で同48.8%増の2,350百万円と2ケタ増収増益、2期ぶりの過去最高業績更新を見込む。クリエイティブ分野を中心にプロフェッショナル人材の人手不足が続くなど市場環境が良好なほか、2018年秋にグループ会社も含めて新本社に移転統合したシナジー効果も加わり、各分野で2ケタ増収を計画している。利益面では、既存事業の増益で3.4億円、新規事業の損益改善効果(韓国事業含む)で2億円、本社移転による一時費用減(賃借料増分も考慮)で1.4億円、賞与引当金の計上方法変更及び退職給付債務の計算方法変更の影響がなくなることで1億円の増益要因となる。なお、当期も新規事業として研究開発支援者(リサーチャー)エージェンシー事業を開始(2019年2月)したほか、ストーリーアプリ「Portie(ポルティ)」のサービスを開始(2019年4月)している。また、VR分野では4K対応の一体型ゴーグル「IDEALENS K4」を2019年5月以降、販売開始する予定である。特に、VR市場は医療や企業の教育研修用としての需要拡大が期待されており、今後の動向が注目される。
3. 今後の成長戦略
同社は長期目標として売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げている。従来は、プロフェッショナル人材の提供(請負・派遣・紹介)が事業の中心であったが、今後はこれら事業をベースにAIやVRといった先進技術を活用した高付加価値サービス(知財サービス)を組み合わせ、事業領域をさらに広げていくことで売上成長と収益性向上を図っていく方針だ。事業領域としては現在の15分野を50分野に、また、プロフェッショナル人材のネットワークは現在の25万人超から150万人規模に拡大していくことを目標としている。なお、AIやVR等の新規サービスを展開する子会社については株式上場を目指しており、上場で得た資金はグループ事業の投資並びに新たなM&A資金として活用していく戦略となっている。
■Key Points
・25万人超のプロフェッショナル人材ネットワークを構築、顧客数は約2万6,000社に上る
・クリエイティブ分野に加えて、医療、会計・法曹分野でも2ケタ増益を見込む
・プロフェッショナル人材エージェンシーからプロフェッショナル知財エージェンシーへと展開し、売上高1,000億円、営業利益100億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(請負・アウトソーシング)、エージェンシー事業(派遣?紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の流通)の3つの事業を、クリエイティブ分野(テレビ・映画、ゲーム、Web等)を中心に医療、法曹、会計、建築、研究などの分野で展開している。グループ全体で25万人超のプロフェッショナル人材ネットワークを構築し、顧客数は2万6,000社に上る。
1. 2019年2月期の業績概要
2019年2月期の連結業績は、売上高で前期比10.7%増の29,569百万円、営業利益で同12.6%減の1,578百万円となった。前第2四半期から韓国事業を持分法適用関連会社に異動しており、その影響を除けば売上高は前期比15%増と期初計画どおりで着地した。ゲームやWeb関連を中心にクリエイティブ分野(日本)の売上高が前期比16.3%増と好調に推移したほか、2018年7月に子会社化したゲーム開発会社の(株)クレイテックワークスも含めた新規事業※の売上増も貢献した。営業利益が減益となったのは、本社移転関連費用や退職給付債務の計算方法及び賞与引当金の計上方法変更等により一時費用4.5億円計上したためで、同要因を除けば前期比12%増であった。
※新規事業には、新規エージェンシーサービス(建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー、ドローン、舞台芸術)、新規サービス(JURISTERRA(ジュリステラ)、(株)プロフェッショナルメディア、VR、AIプラットフォーム、ビッグデータ解析)が含まれる。JURISTERRAとは企業向けにリーガル・サポートを提供するSNSプラットフォームのことで、企業とJURISTERRAに登録する国内外の弁護士及び事務所をつなぐマッチングサービス。子会社の米CREEK & RIVER GLOBAL Inc.で提供している。)
2. 2020年2月期業績見通し
2020年2月期は、売上高で前期比11.6%増の33,000百万円、営業利益で同48.8%増の2,350百万円と2ケタ増収増益、2期ぶりの過去最高業績更新を見込む。クリエイティブ分野を中心にプロフェッショナル人材の人手不足が続くなど市場環境が良好なほか、2018年秋にグループ会社も含めて新本社に移転統合したシナジー効果も加わり、各分野で2ケタ増収を計画している。利益面では、既存事業の増益で3.4億円、新規事業の損益改善効果(韓国事業含む)で2億円、本社移転による一時費用減(賃借料増分も考慮)で1.4億円、賞与引当金の計上方法変更及び退職給付債務の計算方法変更の影響がなくなることで1億円の増益要因となる。なお、当期も新規事業として研究開発支援者(リサーチャー)エージェンシー事業を開始(2019年2月)したほか、ストーリーアプリ「Portie(ポルティ)」のサービスを開始(2019年4月)している。また、VR分野では4K対応の一体型ゴーグル「IDEALENS K4」を2019年5月以降、販売開始する予定である。特に、VR市場は医療や企業の教育研修用としての需要拡大が期待されており、今後の動向が注目される。
3. 今後の成長戦略
同社は長期目標として売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げている。従来は、プロフェッショナル人材の提供(請負・派遣・紹介)が事業の中心であったが、今後はこれら事業をベースにAIやVRといった先進技術を活用した高付加価値サービス(知財サービス)を組み合わせ、事業領域をさらに広げていくことで売上成長と収益性向上を図っていく方針だ。事業領域としては現在の15分野を50分野に、また、プロフェッショナル人材のネットワークは現在の25万人超から150万人規模に拡大していくことを目標としている。なお、AIやVR等の新規サービスを展開する子会社については株式上場を目指しており、上場で得た資金はグループ事業の投資並びに新たなM&A資金として活用していく戦略となっている。
■Key Points
・25万人超のプロフェッショナル人材ネットワークを構築、顧客数は約2万6,000社に上る
・クリエイティブ分野に加えて、医療、会計・法曹分野でも2ケタ増益を見込む
・プロフェッショナル人材エージェンシーからプロフェッショナル知財エージェンシーへと展開し、売上高1,000億円、営業利益100億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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