クイック Research Memo(5):2020年3月期業績も主力の人材サービスがけん引
[19/06/12]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
2. 2020年3月期の業績見通し
クイック<4318>は2020年3月期業績見通しについて、売上高20,940百万円(前期比9.2%増)、営業利益2,920百万円(同13.1%増)、経常利益2,950百万円(同4.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,995百万円(同1.5%増)と見込んでいる。2019年10月に控えた消費増税や米中の貿易摩擦問題などから景気の先行きには慎重な見方が必要になってきたが、4月に施行された働き方改革関連法により企業にとって生産性の向上や労働力の確保が急務となった。このため、専門職を中心に企業の人手不足感に大きな改善は見込めないと考えられ、雇用情勢は引き続き同社に追い風となることが期待される。このため、2020年3月期の業績は人材サービスが中心となってけん引していくことが予想される。
事業別の業績見通しでは、人材サービス事業が売上高13,169百万円(前期比14.5%増)、営業利益2,232百万円(同12.5%増)、リクルーティング事業が売上高3,921百万円(同1.0%減)、営業利益は1,049百万円(同4.6%増)、情報出版事業が売上高2,008百万円(同1.4%増)、営業利益201百万円(同12.7%増)、その他が売上高1,841百万円(同6.3%増)、営業利益は187百万円(同14.5%減)と見込んでいる。
主力の人材紹介では、既存領域の強化を図るとともに、依然数多く残る未開拓な専門職分野に加え、同社がまだ手を付けていない地方エリアの領域を開発していく方針である。競争激化や求人検索エンジンなど新たな求人サービスに対しては、運営サイトのコンテンツや登録者向けサービスの充実、プロモーション強化などで対抗、新入社員の早期戦力化や組織強化も図る考えである。人材派遣等では、パートタイム派遣の活用に前向きな企業が増加していることから、専用サイト「派遣 de パート」に加え、医療・福祉分野の専用サイト「メディケアキャリア」の改修や保育士派遣専用サイトの「ほいとも大阪」のコンテンツ拡充により、医療・福祉系やIT・Web系の登録者の獲得を強化していく方針である。
リクルーティング事業では、階層別研修や営業・広告制作体制の見直しによる生産性向上、プロモーションサイト「採用サロン」のコンテンツ充実などにより顧客開拓を進める。また、顧客企業の採用に関する課題に対しては、フィーの取れるコンサルティング営業を強化する考えである。なお、「indeed」については、職種も業種も非常に幅広く求職者にとって利便性が高いため、引き続き強化していく方針である。情報出版事業では、生活情報誌は紙媒体とWebサービスの両面から顧客のプロモーションニーズに応え、ポスティングは要望の高いチラシの取扱いを強化、コンシェルジュは転職領域で新たな業界・職種の開拓に取り組む考えである。ネット関連事業では、「日本の人事部」をリニューアルして使い勝手をより改善、ブランド力を強化するとともに収益モデルの開発を進める。海外事業では、顧客企業の人事課題解決のパートナーとしての地位を確立することで収益基盤を強化する一方、「クロスボーダーリクルートメント」サービスに注力する考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<YM>
2. 2020年3月期の業績見通し
クイック<4318>は2020年3月期業績見通しについて、売上高20,940百万円(前期比9.2%増)、営業利益2,920百万円(同13.1%増)、経常利益2,950百万円(同4.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,995百万円(同1.5%増)と見込んでいる。2019年10月に控えた消費増税や米中の貿易摩擦問題などから景気の先行きには慎重な見方が必要になってきたが、4月に施行された働き方改革関連法により企業にとって生産性の向上や労働力の確保が急務となった。このため、専門職を中心に企業の人手不足感に大きな改善は見込めないと考えられ、雇用情勢は引き続き同社に追い風となることが期待される。このため、2020年3月期の業績は人材サービスが中心となってけん引していくことが予想される。
事業別の業績見通しでは、人材サービス事業が売上高13,169百万円(前期比14.5%増)、営業利益2,232百万円(同12.5%増)、リクルーティング事業が売上高3,921百万円(同1.0%減)、営業利益は1,049百万円(同4.6%増)、情報出版事業が売上高2,008百万円(同1.4%増)、営業利益201百万円(同12.7%増)、その他が売上高1,841百万円(同6.3%増)、営業利益は187百万円(同14.5%減)と見込んでいる。
主力の人材紹介では、既存領域の強化を図るとともに、依然数多く残る未開拓な専門職分野に加え、同社がまだ手を付けていない地方エリアの領域を開発していく方針である。競争激化や求人検索エンジンなど新たな求人サービスに対しては、運営サイトのコンテンツや登録者向けサービスの充実、プロモーション強化などで対抗、新入社員の早期戦力化や組織強化も図る考えである。人材派遣等では、パートタイム派遣の活用に前向きな企業が増加していることから、専用サイト「派遣 de パート」に加え、医療・福祉分野の専用サイト「メディケアキャリア」の改修や保育士派遣専用サイトの「ほいとも大阪」のコンテンツ拡充により、医療・福祉系やIT・Web系の登録者の獲得を強化していく方針である。
リクルーティング事業では、階層別研修や営業・広告制作体制の見直しによる生産性向上、プロモーションサイト「採用サロン」のコンテンツ充実などにより顧客開拓を進める。また、顧客企業の採用に関する課題に対しては、フィーの取れるコンサルティング営業を強化する考えである。なお、「indeed」については、職種も業種も非常に幅広く求職者にとって利便性が高いため、引き続き強化していく方針である。情報出版事業では、生活情報誌は紙媒体とWebサービスの両面から顧客のプロモーションニーズに応え、ポスティングは要望の高いチラシの取扱いを強化、コンシェルジュは転職領域で新たな業界・職種の開拓に取り組む考えである。ネット関連事業では、「日本の人事部」をリニューアルして使い勝手をより改善、ブランド力を強化するとともに収益モデルの開発を進める。海外事業では、顧客企業の人事課題解決のパートナーとしての地位を確立することで収益基盤を強化する一方、「クロスボーダーリクルートメント」サービスに注力する考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<YM>