日ダイナミク Research Memo(1):2019年3月期連結業績は計画超の大幅増益
[19/06/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>
(掲載本文)
■要約
1. トータルソリューションを強みとして強固な顧客基盤を構築
日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>は、トータル・ソリューション・プロバイダーとして、IT関連のシステム開発事業(システム・インテグレーション)、サポート&サービス事業(サービス・インテグレーション)及びITソリューションのノウハウを活用して参入した駐輪場関連のパーキングシステム事業(パーキング・ソリューション)を展開し、経営の3本柱としている。最新の情報技術と豊富なアプリケーション知識を活用して、ワンストップでサービスを提供するトータルソリューションを強みとしている。独立系として50年以上にわたる豊富な実績で培った高技術・高品質サービスで、大手生損保、大手エネルギー会社、大手メーカーなどと強固な顧客基盤を構築している。
2. プロジェクト管理徹底やストック収益拡大で利益率向上
売上高営業利益率の過去5期(2015年3月期−2019年3月期)の推移を見ると、全体として上昇基調である。またフロー・ストック別売上高構成比(2019年3月期)は、IT関連事業(システム開発事業、サポート&サービス事業)ではフロー(システム開発・構築等)が24%、ストック(保守・運用等)が76%だった。パーキングシステム事業ではフロー(駐輪機器販売関連)が26%、ストック(駐輪場利用料収入、駐輪場運営管理手数料等)が74%だった。システム開発事業におけるプロジェクト管理徹底、全社的な業務効率化に加えて、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大が安定的収益源となり、全体の利益率向上につながっている。
3. 2019年3月期連結業績は計画超の大幅増益
2019年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.7%増の17,007百万円、営業利益が同33.4%増の1,045百万円、経常利益が同34.9%増の1,089百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.8%増の615百万円だった。売上高はおおむね計画水準で着地して8期連続増収だった。利益面ではプロジェクト管理の徹底、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大、全社的な業務効率化などで計画超の大幅増益だった。パーキングシステム事業は2018年3月期に計上した自治体案件の大型受注の反動影響で減益だったが、企業のIT投資が高水準に推移してシステム開発事業とサポート&サービス事業が大幅増益だった。なお特別損失に店舗(STYLE-B)及び駐輪場設備等の減損損失131百万円を計上した。
4. 2020年3月期連結業績は営業微減益予想だが保守的で上振れ余地
2020年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.8%増の18,000百万円、営業利益が同4.3%減の1,000百万円、経常利益が同8.2%減の1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.5%増の680百万円としている。システム開発事業、サポート&サービス事業、パーキングシステム事業とも案件を順調に積み上げて9期連続増収予想だが、利益面ではサポート&サービス事業における新規顧客開拓に向けた先行投資、2020年春開設予定の五島サテライトオフィス(長崎県五島市)関連費用、更なる生産性向上に向けた業務プロセス改善・業務環境整備関連費用などの影響で営業微減益予想としている。親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失(2019年3月期に計上した減損損失)が一巡して増益予想である。全体として保守的な会社予想であり、ストック収益型ビジネスの順調な拡大、業務プロセス改善の取り組み効果なども考慮すれば、上振れ余地がありそうだ。
5. 中期経営計画の営業利益目標値は前倒し達成
中期経営計画の営業利益目標値(2018年5月に上方修正して2019年3月期950百万円、2020年3月期1,000百万円)については、2019年3月期の営業利益が1,045百万円となり、最終年度(2020年3月期)目標値まで前倒し達成した。2020年3月期は営業微減益予想だが、同社予想の営業利益1,000百万円は最終年度目標値と同水準である。急激な技術革新などIT業界を取り巻く環境が大きく変化するなかで、下條治(しもじょうおさむ)代表取締役社長は「これまでの堅実経営にとどまらず、IT業界の変化に対応して、安定志向の解消、大胆な変革、新分野へのチャレンジに積極的に取り組んでいる。2020年3月期は様々なリスク要因や先行投資などを考慮して保守的に営業微減益予想としているが、上積みを目指したい」と語っている。全社的な業務効率化、システム開発事業におけるプロジェクト管理徹底、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大などで、中期的に一段の収益拡大・高収益化が期待される。
■Key Points
・システム開発、サポート&サービス、パーキングシステムが3本柱
・プロジェクト管理徹底やストック収益拡大で利益率向上
・2020年3月期微減益予想だが保守的で上振れ余地
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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(掲載本文)
■要約
1. トータルソリューションを強みとして強固な顧客基盤を構築
日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>は、トータル・ソリューション・プロバイダーとして、IT関連のシステム開発事業(システム・インテグレーション)、サポート&サービス事業(サービス・インテグレーション)及びITソリューションのノウハウを活用して参入した駐輪場関連のパーキングシステム事業(パーキング・ソリューション)を展開し、経営の3本柱としている。最新の情報技術と豊富なアプリケーション知識を活用して、ワンストップでサービスを提供するトータルソリューションを強みとしている。独立系として50年以上にわたる豊富な実績で培った高技術・高品質サービスで、大手生損保、大手エネルギー会社、大手メーカーなどと強固な顧客基盤を構築している。
2. プロジェクト管理徹底やストック収益拡大で利益率向上
売上高営業利益率の過去5期(2015年3月期−2019年3月期)の推移を見ると、全体として上昇基調である。またフロー・ストック別売上高構成比(2019年3月期)は、IT関連事業(システム開発事業、サポート&サービス事業)ではフロー(システム開発・構築等)が24%、ストック(保守・運用等)が76%だった。パーキングシステム事業ではフロー(駐輪機器販売関連)が26%、ストック(駐輪場利用料収入、駐輪場運営管理手数料等)が74%だった。システム開発事業におけるプロジェクト管理徹底、全社的な業務効率化に加えて、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大が安定的収益源となり、全体の利益率向上につながっている。
3. 2019年3月期連結業績は計画超の大幅増益
2019年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.7%増の17,007百万円、営業利益が同33.4%増の1,045百万円、経常利益が同34.9%増の1,089百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.8%増の615百万円だった。売上高はおおむね計画水準で着地して8期連続増収だった。利益面ではプロジェクト管理の徹底、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大、全社的な業務効率化などで計画超の大幅増益だった。パーキングシステム事業は2018年3月期に計上した自治体案件の大型受注の反動影響で減益だったが、企業のIT投資が高水準に推移してシステム開発事業とサポート&サービス事業が大幅増益だった。なお特別損失に店舗(STYLE-B)及び駐輪場設備等の減損損失131百万円を計上した。
4. 2020年3月期連結業績は営業微減益予想だが保守的で上振れ余地
2020年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.8%増の18,000百万円、営業利益が同4.3%減の1,000百万円、経常利益が同8.2%減の1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.5%増の680百万円としている。システム開発事業、サポート&サービス事業、パーキングシステム事業とも案件を順調に積み上げて9期連続増収予想だが、利益面ではサポート&サービス事業における新規顧客開拓に向けた先行投資、2020年春開設予定の五島サテライトオフィス(長崎県五島市)関連費用、更なる生産性向上に向けた業務プロセス改善・業務環境整備関連費用などの影響で営業微減益予想としている。親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失(2019年3月期に計上した減損損失)が一巡して増益予想である。全体として保守的な会社予想であり、ストック収益型ビジネスの順調な拡大、業務プロセス改善の取り組み効果なども考慮すれば、上振れ余地がありそうだ。
5. 中期経営計画の営業利益目標値は前倒し達成
中期経営計画の営業利益目標値(2018年5月に上方修正して2019年3月期950百万円、2020年3月期1,000百万円)については、2019年3月期の営業利益が1,045百万円となり、最終年度(2020年3月期)目標値まで前倒し達成した。2020年3月期は営業微減益予想だが、同社予想の営業利益1,000百万円は最終年度目標値と同水準である。急激な技術革新などIT業界を取り巻く環境が大きく変化するなかで、下條治(しもじょうおさむ)代表取締役社長は「これまでの堅実経営にとどまらず、IT業界の変化に対応して、安定志向の解消、大胆な変革、新分野へのチャレンジに積極的に取り組んでいる。2020年3月期は様々なリスク要因や先行投資などを考慮して保守的に営業微減益予想としているが、上積みを目指したい」と語っている。全社的な業務効率化、システム開発事業におけるプロジェクト管理徹底、各事業におけるストック収益型ビジネスの順調な拡大などで、中期的に一段の収益拡大・高収益化が期待される。
■Key Points
・システム開発、サポート&サービス、パーキングシステムが3本柱
・プロジェクト管理徹底やストック収益拡大で利益率向上
・2020年3月期微減益予想だが保守的で上振れ余地
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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