イグニス Research Memo(4):VR事業への先行費用が利益を圧迫するも計画どおりの進捗(1)
[19/06/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
1. 2019年9月期上期決算の概要
イグニス<3689>の2019年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比9.9%増の2,715百万円、営業損失が514百万円(前年同期は666百万円の営業損失)、経常損失が559百万円(同674百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が454百万円(同855百万円の四半期純損失)と増収ながらVR事業への先行費用等により営業損失を計上。但し、想定内の進捗である。
売上高は、「with」の大幅な拡大が増収に寄与。オンラインのマッチングサービスに対する社会的認知が拡大する中で、他社との差別化やプロモーション施策が奏功し、市場を上回る成長を実現している。一方、リリースより4年が経過し、ライフサイクルの成熟期を迎えている「ぼくとドラゴン」は前年同期比で減収となったが、利益重視の運営によりプロモーション費用を抑えていることから、利益面での貢献は依然として大きい。また、2018年12月12日に配信開始した新規タイトル「でみめん」(ゲーム)については、想定どおり緩やかなペースで立ち上がってきたものの、現時点での業績貢献は小さい。「その他」については、「TLUNCH」の非連結化※1や情報メディア「U-NOTE」の事業譲渡※2による影響、過去の小規模アプリの減少等により減収となった。
※1 「TLUNCH」を運営する Mellow が 2018年9月期第4四半期より連結子会社から持分法適用関連会社に移行したことに伴うもの。
※2 2018年9月30日付で子会社のU-NOTE が情報メディア「U-NOTE」を株式会社PR TIMESへ事業譲渡したことによるもの。
損益面では、「ぼくとドラゴン」や「with」が利益貢献した一方、VR事業(エンターテインメント)への先行費用が利益を圧迫したほか、新規タイトル「でみめん」のプロモーション費用(広告宣伝費用等)により営業損失を計上。もっとも、「with」の伸びとともに四半期ごとの損益は改善する方向にあり、下期に向けて黒字転換がみえてきた。
財務面では、2018年12月12日にVR事業(エンターテインメント)への投資を目的として、(第三者割当)新株式及び新株予約権の発行により約12億円の資金調達を実施した。その結果、自己資本は前期末比26.5%増の2,852百万円に拡大。一方、総資産も「現金及び預金」や「有形固定資産」の増加により、前期末比11.5%増の5,191百万円となり、自己資本比率は54.9%(前期末は48.5%)に改善した。なお、「有形固定資産」が前期末比39.7%増の413百万円に増加したのは、VR専用スタジオの新設等によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 2019年9月期上期決算の概要
イグニス<3689>の2019年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比9.9%増の2,715百万円、営業損失が514百万円(前年同期は666百万円の営業損失)、経常損失が559百万円(同674百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が454百万円(同855百万円の四半期純損失)と増収ながらVR事業への先行費用等により営業損失を計上。但し、想定内の進捗である。
売上高は、「with」の大幅な拡大が増収に寄与。オンラインのマッチングサービスに対する社会的認知が拡大する中で、他社との差別化やプロモーション施策が奏功し、市場を上回る成長を実現している。一方、リリースより4年が経過し、ライフサイクルの成熟期を迎えている「ぼくとドラゴン」は前年同期比で減収となったが、利益重視の運営によりプロモーション費用を抑えていることから、利益面での貢献は依然として大きい。また、2018年12月12日に配信開始した新規タイトル「でみめん」(ゲーム)については、想定どおり緩やかなペースで立ち上がってきたものの、現時点での業績貢献は小さい。「その他」については、「TLUNCH」の非連結化※1や情報メディア「U-NOTE」の事業譲渡※2による影響、過去の小規模アプリの減少等により減収となった。
※1 「TLUNCH」を運営する Mellow が 2018年9月期第4四半期より連結子会社から持分法適用関連会社に移行したことに伴うもの。
※2 2018年9月30日付で子会社のU-NOTE が情報メディア「U-NOTE」を株式会社PR TIMESへ事業譲渡したことによるもの。
損益面では、「ぼくとドラゴン」や「with」が利益貢献した一方、VR事業(エンターテインメント)への先行費用が利益を圧迫したほか、新規タイトル「でみめん」のプロモーション費用(広告宣伝費用等)により営業損失を計上。もっとも、「with」の伸びとともに四半期ごとの損益は改善する方向にあり、下期に向けて黒字転換がみえてきた。
財務面では、2018年12月12日にVR事業(エンターテインメント)への投資を目的として、(第三者割当)新株式及び新株予約権の発行により約12億円の資金調達を実施した。その結果、自己資本は前期末比26.5%増の2,852百万円に拡大。一方、総資産も「現金及び預金」や「有形固定資産」の増加により、前期末比11.5%増の5,191百万円となり、自己資本比率は54.9%(前期末は48.5%)に改善した。なお、「有形固定資産」が前期末比39.7%増の413百万円に増加したのは、VR専用スタジオの新設等によるものである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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