ジェイ・エス・ビー Research Memo(4):不動産賃貸管理事業の堅調により、期初予想を上回る好決算
[19/07/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■ジェイ・エス・ビー<3480>の業績動向
1. 2019年10月期第2四半期の業績概要
2019年10月期第2四半期におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善等を背景に緩やかに回復しているものの、長期化する米中間の貿易摩擦の世界経済に与える影響や中国を始めとする世界経済の減速懸念に加え、2019年10月に予定されている消費税増税の影響など、景気の先行きには不透明感が強まっている。
このような環境下、同社グループでは、賃貸入居需要の集中する最繁忙期(3月−4月)を迎えるに当たり、空き家の元社宅を大胆にリノベーションし、食堂やシアタールームを備えた食事付き学生マンションに再生することで市場競争力を高めた高付加価値物件の提供や、大手デベロッパーとの連携等を通じ、都心へのアクセスが良好な好立地でかつ、最新の設備を備える快適性を追求した物件を提供するなど、多種多様な取り組みを積極的に推し進めたことも奏功し、業績は堅調に推移した。
以上から、連結売上高22,627百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益3,117百万円(同11.5%増)、経常利益3,085百万円(同11.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,064百万円(同17.6%増)の増収増益となった。2018年12月13日の前期決算発表時の予想に比べると、売上高で0.1%、経常利益で9.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益でも9.5%上回る好決算であった。第2四半期の利益は既に通期業績予想の水準に達しているが、これは主力事業である不動産賃貸管理事業において、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期に新規契約件数が増加することから、売上高は上期の割合が大きく、利益も上期に偏在する傾向があるためだ。
前年同期に計上した保有不動産の売却による特別利益が2019年10月期第2四半期はなかった一方、2019年10月期第2四半期は2018年7月の新株式発行及び株式の売出しに伴う主要株主に係る議決権所有割合の異動により、留保金課税の適用対象外となり、法人税額が減少している。また、広告宣伝活動の積極展開、システム投資により販管費は増加しており、将来の事業発展にも十分に備えていると言える。
● セグメント別動向
1) 不動産賃貸管理事業
当初計画を上回る物件管理戸数の増加(前年同期比3,881戸増の66,064戸)や高水準の入居率(99.9%)を維持したことに伴い、学生マンションの家賃収入を始め、各種不動産賃貸関連サービス収入は順調に推移した。費用面では人員数の増加に加え、基幹システム刷新に伴う新システムへの熟練度の定着過程において、作業時間も比較的増加する傾向であったため、人件費が増加した。その結果、売上高21,302百万円(前年同期比8.2%増)、セグメント利益3,617百万円(同7.6%増)となった。
2) 高齢者住宅事業
前期に実施した事業譲受や福祉用具貸与事業拡大を目的とした事業会社の取得を実施し、事業規模の拡大に努めた。これらM&Aに伴う関連費用の計上や、組織力強化を目的とした既存拠点における人員体制の強化を引き続き実施するなど費用面が先行することとなり、セグメント利益は低調に推移した。その結果、売上高1,072百万円(前年同期比19.0%増)、セグメント利益57百万円(同44.9%減)となった。
3) その他の事業
学生向けの企業説明会や就職セミナー情報の提供を通じた各種学生支援サービスの提供と、外国人留学生向けの日本語学校の運営による教育事業等を進めた。また、2019年4月より(株)オンワードパーソナルスタイルとスーツの着こなしを通じて学生の就活マナーのアップデートを目指す共同プロジェクト「就活“STYLE UP”プロジェクト」を始動するなど、学生支援と同時に学生マンションの共用部をシェアリングスペースとして活用した独自性のある価値提供への取り組み等を通じ、同社グループの主力事業に対する後方支援に努めている。以上の結果、売上高252百万円(前年同期比5.2%増)、セグメント利益1百万円(同85.1%減)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<MH>
1. 2019年10月期第2四半期の業績概要
2019年10月期第2四半期におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善等を背景に緩やかに回復しているものの、長期化する米中間の貿易摩擦の世界経済に与える影響や中国を始めとする世界経済の減速懸念に加え、2019年10月に予定されている消費税増税の影響など、景気の先行きには不透明感が強まっている。
このような環境下、同社グループでは、賃貸入居需要の集中する最繁忙期(3月−4月)を迎えるに当たり、空き家の元社宅を大胆にリノベーションし、食堂やシアタールームを備えた食事付き学生マンションに再生することで市場競争力を高めた高付加価値物件の提供や、大手デベロッパーとの連携等を通じ、都心へのアクセスが良好な好立地でかつ、最新の設備を備える快適性を追求した物件を提供するなど、多種多様な取り組みを積極的に推し進めたことも奏功し、業績は堅調に推移した。
以上から、連結売上高22,627百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益3,117百万円(同11.5%増)、経常利益3,085百万円(同11.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,064百万円(同17.6%増)の増収増益となった。2018年12月13日の前期決算発表時の予想に比べると、売上高で0.1%、経常利益で9.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益でも9.5%上回る好決算であった。第2四半期の利益は既に通期業績予想の水準に達しているが、これは主力事業である不動産賃貸管理事業において、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期に新規契約件数が増加することから、売上高は上期の割合が大きく、利益も上期に偏在する傾向があるためだ。
前年同期に計上した保有不動産の売却による特別利益が2019年10月期第2四半期はなかった一方、2019年10月期第2四半期は2018年7月の新株式発行及び株式の売出しに伴う主要株主に係る議決権所有割合の異動により、留保金課税の適用対象外となり、法人税額が減少している。また、広告宣伝活動の積極展開、システム投資により販管費は増加しており、将来の事業発展にも十分に備えていると言える。
● セグメント別動向
1) 不動産賃貸管理事業
当初計画を上回る物件管理戸数の増加(前年同期比3,881戸増の66,064戸)や高水準の入居率(99.9%)を維持したことに伴い、学生マンションの家賃収入を始め、各種不動産賃貸関連サービス収入は順調に推移した。費用面では人員数の増加に加え、基幹システム刷新に伴う新システムへの熟練度の定着過程において、作業時間も比較的増加する傾向であったため、人件費が増加した。その結果、売上高21,302百万円(前年同期比8.2%増)、セグメント利益3,617百万円(同7.6%増)となった。
2) 高齢者住宅事業
前期に実施した事業譲受や福祉用具貸与事業拡大を目的とした事業会社の取得を実施し、事業規模の拡大に努めた。これらM&Aに伴う関連費用の計上や、組織力強化を目的とした既存拠点における人員体制の強化を引き続き実施するなど費用面が先行することとなり、セグメント利益は低調に推移した。その結果、売上高1,072百万円(前年同期比19.0%増)、セグメント利益57百万円(同44.9%減)となった。
3) その他の事業
学生向けの企業説明会や就職セミナー情報の提供を通じた各種学生支援サービスの提供と、外国人留学生向けの日本語学校の運営による教育事業等を進めた。また、2019年4月より(株)オンワードパーソナルスタイルとスーツの着こなしを通じて学生の就活マナーのアップデートを目指す共同プロジェクト「就活“STYLE UP”プロジェクト」を始動するなど、学生支援と同時に学生マンションの共用部をシェアリングスペースとして活用した独自性のある価値提供への取り組み等を通じ、同社グループの主力事業に対する後方支援に努めている。以上の結果、売上高252百万円(前年同期比5.2%増)、セグメント利益1百万円(同85.1%減)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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