EMシステムズ Research Memo(3):薬局向けシステムでは30%以上のシェアを持つリーディングカンパニー
[19/07/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■EMシステムズ<4820>の事業概要
同社グループでは、調剤システム事業及びその関連事業(薬局向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売)、医科システム事業及びその関連事業(診療所・クリニック向けの医療業務処理用コンピュータシステムや電子カルテシステムなどの開発・販売)、その他の事業(介護/福祉システム事業及びその他の各種事業)の3つの事業を展開している。2019年3月期のセグメント別売上構成は、調剤システム事業及びその関連事業が79.1%、医科システム事業及びその関連事業が12.9%、その他の事業が8.0%となっており、調剤システム事業が主力である。
1. 調剤システム事業及びその関連事業
薬局向けのシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。
主要製品は薬局向け医療業務処理用コンピュータシステム(製品名:「Recepty NEXT」)で、自社開発のソフトウェアをパソコンに導入調整してユーザーに納入する。同社及び連結子会社のコスモシステムズや販売代理店経由で販売している。OEM供給も行っており、ユーザーの薬局数は16,082軒(2019年3月末、シェア32.2%)となっている。また、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)によるインターネットを利用した調剤レセプト支援システム、グループ薬局以外の在庫情報等を共有することができるシステムも提供している。
2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は10,476百万円、セグメント営業利益は2,389百万円であった。売上高の内訳は、システム導入時に発生する一時的な費用である初期売上が3,940百万円(調剤システム事業売上高の37.6%)、月々の利用料である課金売上が3,891百万円(同37.1%)、サプライ売上が2,058百万円(同19.6%)、保守売上が585百万円(同5.6%)である。
2. 医科システム事業及びその関連事業
クリニックを主とする医療機関向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。主要製品はクリニック・無床診療所向けの医事会計融合型電子カルテシステム(製品名:「MRN(Medical Recepty NEXT)カルテスタイル」)及び医事会計システム(製品名:「MRNクラークスタイル」、「ユニメディカル」)で、同社またはEMソリューションが自社開発したソフトウェアをパソコンに導入調整しユーザーに直販、または販売代理店経由で販売する。2016年7月より「買ってすぐ使える電子カルテ」をコンセプトとした診療所向け電子カルテシステム「オルテア(Ortia)」の発売を開始した。ユーザーである診療所・クリニック数は2,618軒(シェア2.9%、2019年3月末)となっている。
2019年3月期は前期に引き続き代理店支援組織を強化し、既存電子カルテ販売代理店の実績拡大や新規販売代理店の開拓による代理店ビジネスの推進を図った。2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,704百万円、セグメント営業利益は239百万円であった。売上高の内訳は、システム導入時に発生する一時的な費用である初期売上が800百万円(医科システム事業売上高の46.9%)、月々の利用料である課金売上が485百万円(同28.5%)、サプライ売上が97百万円(同5.7%)、保守売上が320百万円(同18.8%)である。
3. その他の事業
調剤システム事業と医科システム事業に含まれない事業をその他の事業に分類している。主要製品は、介護/福祉サービス事業者向けシステムと医療介護情報連携ソリューションの開発・販売、保守メンテナンスサービスである。さらに、新大阪ブリックビル(同社が保有する本社ビル)の管理事業を行う。加えて、(株)ラソンテが新大阪ブリックビル内において運営するスポーツジム「PCP×Lasante」並びに保育園「LaLa Kids」の経営を行うほか、2015年5月から連結子会社化した(株)ブリック薬局が同ビル1階において薬局事業を展開している。
2019年3月期は介護/福祉サービス事業者向けシステム事業の強化を図った。障害福祉事業に強みを持つ(株)ジャニスの事業譲受と、施設系サービス分野及び地域包括支援センター向けサービス分野に定評のあるエムウィンソフト(株)の買収である。これにより同社に今まで欠けていたピースがそろい、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)全般に対しての対応が可能となる。
2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,063百万円(前期比3.2%増)、セグメント営業利益は0百万円(前期は9百万円の利益)であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)
<SF>
同社グループでは、調剤システム事業及びその関連事業(薬局向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売)、医科システム事業及びその関連事業(診療所・クリニック向けの医療業務処理用コンピュータシステムや電子カルテシステムなどの開発・販売)、その他の事業(介護/福祉システム事業及びその他の各種事業)の3つの事業を展開している。2019年3月期のセグメント別売上構成は、調剤システム事業及びその関連事業が79.1%、医科システム事業及びその関連事業が12.9%、その他の事業が8.0%となっており、調剤システム事業が主力である。
1. 調剤システム事業及びその関連事業
薬局向けのシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。
主要製品は薬局向け医療業務処理用コンピュータシステム(製品名:「Recepty NEXT」)で、自社開発のソフトウェアをパソコンに導入調整してユーザーに納入する。同社及び連結子会社のコスモシステムズや販売代理店経由で販売している。OEM供給も行っており、ユーザーの薬局数は16,082軒(2019年3月末、シェア32.2%)となっている。また、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)によるインターネットを利用した調剤レセプト支援システム、グループ薬局以外の在庫情報等を共有することができるシステムも提供している。
2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は10,476百万円、セグメント営業利益は2,389百万円であった。売上高の内訳は、システム導入時に発生する一時的な費用である初期売上が3,940百万円(調剤システム事業売上高の37.6%)、月々の利用料である課金売上が3,891百万円(同37.1%)、サプライ売上が2,058百万円(同19.6%)、保守売上が585百万円(同5.6%)である。
2. 医科システム事業及びその関連事業
クリニックを主とする医療機関向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。主要製品はクリニック・無床診療所向けの医事会計融合型電子カルテシステム(製品名:「MRN(Medical Recepty NEXT)カルテスタイル」)及び医事会計システム(製品名:「MRNクラークスタイル」、「ユニメディカル」)で、同社またはEMソリューションが自社開発したソフトウェアをパソコンに導入調整しユーザーに直販、または販売代理店経由で販売する。2016年7月より「買ってすぐ使える電子カルテ」をコンセプトとした診療所向け電子カルテシステム「オルテア(Ortia)」の発売を開始した。ユーザーである診療所・クリニック数は2,618軒(シェア2.9%、2019年3月末)となっている。
2019年3月期は前期に引き続き代理店支援組織を強化し、既存電子カルテ販売代理店の実績拡大や新規販売代理店の開拓による代理店ビジネスの推進を図った。2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,704百万円、セグメント営業利益は239百万円であった。売上高の内訳は、システム導入時に発生する一時的な費用である初期売上が800百万円(医科システム事業売上高の46.9%)、月々の利用料である課金売上が485百万円(同28.5%)、サプライ売上が97百万円(同5.7%)、保守売上が320百万円(同18.8%)である。
3. その他の事業
調剤システム事業と医科システム事業に含まれない事業をその他の事業に分類している。主要製品は、介護/福祉サービス事業者向けシステムと医療介護情報連携ソリューションの開発・販売、保守メンテナンスサービスである。さらに、新大阪ブリックビル(同社が保有する本社ビル)の管理事業を行う。加えて、(株)ラソンテが新大阪ブリックビル内において運営するスポーツジム「PCP×Lasante」並びに保育園「LaLa Kids」の経営を行うほか、2015年5月から連結子会社化した(株)ブリック薬局が同ビル1階において薬局事業を展開している。
2019年3月期は介護/福祉サービス事業者向けシステム事業の強化を図った。障害福祉事業に強みを持つ(株)ジャニスの事業譲受と、施設系サービス分野及び地域包括支援センター向けサービス分野に定評のあるエムウィンソフト(株)の買収である。これにより同社に今まで欠けていたピースがそろい、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)全般に対しての対応が可能となる。
2019年3月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,063百万円(前期比3.2%増)、セグメント営業利益は0百万円(前期は9百万円の利益)であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)
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