イメージワン Research Memo(1):新中期経営計画の柱は新規事業への積極投資と既存事業の再構築
[19/07/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要と事業内容
イメージ ワン<2667>は、新たな企業理念を「『人の健康と地球環境』の分野において、IT医療と再生可能エネルギー及び環境事業を通じ、健康な長寿社会とクリーンなエネルギー社会の創造に貢献してまいります」と定め、既存事業であるヘルスケアソリューション事業(メディカルシステム)とGEOソリューション事業(UAV関連事業など)に加え、電子カルテ等の医療関連事業や太陽光発電等の再生可能エネルギー事業、バイオプラスチック等の環境事業といった新規事業領域への積極投資を推進しようとしている。
2. 新経営陣による経営改革が進行中
同社のフロー利益は、過去10期中(2009年9月期-2018年9月期)、5期において当期純損失を余儀なくされるなど、冴えない状況にあった。こうしたなかで、2018年12月開催の定時株主総会において、コーポレートガバナンス手段として新規事業を行うための定款変更と経営陣の刷新を柱とする株主提案議案が提案され、可決された。新経営陣による取り組みとしては、1) 新中期経営計画の策定、2) 太陽光発電事業への参入、3) クラウド型オーダリング電子カルテ事業への参入、4) 医療被ばく線量管理システム「onti」の販売開始、5) 再生医療関連領域での業務提携契約の締結、6) 「duranta(ウェアラブル心電計)」事業の譲渡、7) 関連会社(エンパワープレミアム)の減損処理、などが既に実行されている。
3. 2019年9月期第2四半期実績は想定の範囲内、通期会社計画は増収・増益を見込む
2019年9月期第2四半期(累計)は売上高が前年同期比4.3%減の733百万円、営業損失が同60百万円損失拡大の61百万円、四半期純損失は関連会社の減損処理もあり同341百万円損失拡大の352百万円となった(前年同期比は参考値ベース)。セグメント別に見ると、主力のヘルスケアソリューション事業は減収・減益、GEOソリューション事業については増収・減益となり、セグメント利益では全社費用をカバーできず、全体としては営業損失となった。一方、2019年9月期通期業績の会社計画は7月に上方修正され、売上高が前期比2.8%増の1,700百万円、営業利益が同150.0%増の100百万円、当期純利益が同52倍の437百万円と、増収・増益を見込んでいる。
4. 目線の高い経営目標数値と明快な事業ロードマップを持つ新中期経営計画
同社は2019年3月公表の新中期経営計画において、2021年9月期の経営数値目標を「売上高40億円、営業利益8億円、ROE10%以上」としている。経営数値目標自体は、チャレンジングに見えるが、会社側は「結果にこだわる経営姿勢で定量目標を達成する」としており、新規事業への取り組み方針を示したロードマップは明快である。
■Key Points
・ 2018年12月開催の定時株主総会において、コーポレートガバナンス手段として新規事業を行うための定款変更と経営陣の刷新を柱とする株主提案議案が提案され可決され、新経営陣は新たな企業理念のもとで経営改革を推進している。
・ 2019年9月期第2四半期実績は減収・営業損失ながら既存事業は想定の範囲内。新規事業の垂直立ち上げにより、2019年9月期通期計画は増収・増益を見込む。
・ 新中期経営計画は、経営数値目標はチャレンジングに見えるが、新規事業への取り組み方針を示したロードマップは明快である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)
<MH>
1. 会社概要と事業内容
イメージ ワン<2667>は、新たな企業理念を「『人の健康と地球環境』の分野において、IT医療と再生可能エネルギー及び環境事業を通じ、健康な長寿社会とクリーンなエネルギー社会の創造に貢献してまいります」と定め、既存事業であるヘルスケアソリューション事業(メディカルシステム)とGEOソリューション事業(UAV関連事業など)に加え、電子カルテ等の医療関連事業や太陽光発電等の再生可能エネルギー事業、バイオプラスチック等の環境事業といった新規事業領域への積極投資を推進しようとしている。
2. 新経営陣による経営改革が進行中
同社のフロー利益は、過去10期中(2009年9月期-2018年9月期)、5期において当期純損失を余儀なくされるなど、冴えない状況にあった。こうしたなかで、2018年12月開催の定時株主総会において、コーポレートガバナンス手段として新規事業を行うための定款変更と経営陣の刷新を柱とする株主提案議案が提案され、可決された。新経営陣による取り組みとしては、1) 新中期経営計画の策定、2) 太陽光発電事業への参入、3) クラウド型オーダリング電子カルテ事業への参入、4) 医療被ばく線量管理システム「onti」の販売開始、5) 再生医療関連領域での業務提携契約の締結、6) 「duranta(ウェアラブル心電計)」事業の譲渡、7) 関連会社(エンパワープレミアム)の減損処理、などが既に実行されている。
3. 2019年9月期第2四半期実績は想定の範囲内、通期会社計画は増収・増益を見込む
2019年9月期第2四半期(累計)は売上高が前年同期比4.3%減の733百万円、営業損失が同60百万円損失拡大の61百万円、四半期純損失は関連会社の減損処理もあり同341百万円損失拡大の352百万円となった(前年同期比は参考値ベース)。セグメント別に見ると、主力のヘルスケアソリューション事業は減収・減益、GEOソリューション事業については増収・減益となり、セグメント利益では全社費用をカバーできず、全体としては営業損失となった。一方、2019年9月期通期業績の会社計画は7月に上方修正され、売上高が前期比2.8%増の1,700百万円、営業利益が同150.0%増の100百万円、当期純利益が同52倍の437百万円と、増収・増益を見込んでいる。
4. 目線の高い経営目標数値と明快な事業ロードマップを持つ新中期経営計画
同社は2019年3月公表の新中期経営計画において、2021年9月期の経営数値目標を「売上高40億円、営業利益8億円、ROE10%以上」としている。経営数値目標自体は、チャレンジングに見えるが、会社側は「結果にこだわる経営姿勢で定量目標を達成する」としており、新規事業への取り組み方針を示したロードマップは明快である。
■Key Points
・ 2018年12月開催の定時株主総会において、コーポレートガバナンス手段として新規事業を行うための定款変更と経営陣の刷新を柱とする株主提案議案が提案され可決され、新経営陣は新たな企業理念のもとで経営改革を推進している。
・ 2019年9月期第2四半期実績は減収・営業損失ながら既存事業は想定の範囲内。新規事業の垂直立ち上げにより、2019年9月期通期計画は増収・増益を見込む。
・ 新中期経営計画は、経営数値目標はチャレンジングに見えるが、新規事業への取り組み方針を示したロードマップは明快である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)
<MH>