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城南進研 Research Memo(4):映像授業市場の拡大が続くなか、新規開校を積極的に推進

注目トピックス 日本株
■事業部門別動向

3. 映像授業部門
映像授業部門は城南進学研究社<4720>が大手予備校・河合塾のフランチャイジー(FCオーナー)として「河合塾マナビス」の校舎を展開する事業だ。2019年3月期は、売上高が1,263百万円(前期比12.8%増)となり、2ケタ増収が続いている。

映像授業はビデオオンデマンド方式で授業を視聴するため、自分の都合とペースに合わせて勉強を進めることができる点が好評で、市場は依然として拡大基調にある。同社はそこに予備校運営で培った指導ノウハウを組み合わせることでさらに高評価・高実績を獲得している。その結果同社は、FC事業者の中で、運営校舎数で第2位のポジションにある。過去から積み重ねたその実績によって、新規開校のエリア・立地の選択において相対的に有利な地位を得られる立場にあることと、前述のように映像市場全体の成長が続いていることの2つの理由から、積極的な出店政策を採っている。

この方針のもと、2019年3月期は6校を新規開校し、2019年3月末時点の校舎数を22校とした。さらに、2020年3月期に入って6月末までに2校を開校している。

今後の方針について、同社は30校体制の構築を当面の目標としているものと弊社では理解している。それゆえ、今後も積極的な新規開校姿勢は続くとみられる。しかし一方で、同社はあくまで収益性重視の姿勢を徹底し、校舎数ありきの新規開校は行わない方針だ。現状は、商圏は確保できてもそのエリアにおいて適切な物件を適切なコストで見つけることが非常に難しい状況にある。したがって、2020年3月期も前期のような5〜6校の新規開校ができるかは不透明な状況だ。仮に新規校舎が開設できない場合でも、既存校舎における充足率の向上により成長軌道を維持できると考えられる。


ソリューション事業の伸長により前期比30%近い大幅増収。「クボタメソッド」を展開するリトルランドの子会社化で2020年3月期以降の成長加速に期待が高まる
4. 「くぼたのうけん」
「くぼたのうけん」の2019年3月期は、売上高が150百万円(前期比28.2%増)と大幅増収となった。

2018年11月に千葉県新浦安に新規教室を開設し、7校体制とした。しかし大幅増収は新教室効果よりもソリューション事業によるところが大きいとみられる。ソリューション事業とは、「くぼたのうけん」の教育ノウハウを外部の教育機関(幼稚園、保育園等)に販売することを言う。2018年3月期から本格展開し、2019年3月期は新規に7園と契約し、累計契約件数は9件となった。2020年3月期に入っても新規契約の動きが活発で、2019年6月末までにさらに5件の契約を締結した(累計では14件)。このソリューション事業は「くぼたのうけん」の今後の成長けん引役として、大きな期待がかけられている。

「くぼたのうけん」に関しては、2019年3月期においてくぼた式育脳法を「クボタメソッド」として展開してきた(株)主婦の友リトルランドを2019年1月に連結子会社化した。くぼた式育脳法の事業者を完全に同社のコントロール下に置く「ワン・くぼた」を実現したことで、今後の成長加速が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)




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