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明光ネット Research Memo(4):日本語学校事業やキッズ事業の収益拡大続く(1)

注目トピックス 日本株
■明光ネットワークジャパン<4668>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 明光義塾直営事業
2019年8月期第3四半期累計期間における明光義塾直営事業の売上高は前年同期比12.1%増の7,228百万円、セグメント利益は同29.0%減の188百万円となった。ケイラインとKMGの子会社化により売上高で996百万円の増収、利益で81百万円の減益要因となっており、これらを除いた既存事業ベースで見ると売上高は前年同期比3.3%減、セグメント利益は同1.3%増となる。また、のれん償却額は158百万円と前年同期比で50百万円増加した。

会社別に見ると、同社直営事業の売上高は前年同期比4.0%減の4,269百万円、営業利益は同3.1%増の334百万円と減収増益となった。生徒数の減少が減収要因となったものの、教室のスクラップ&ビルドを進め(前年同期末比13教室減)、固定費や経費の抑制に取り組んだことが増益につながった。一方、子会社の(株)MAXISエデュケーション(以下、MAXIS)の売上高は同1.9%減の1,962百万円、営業利益は同18.9%減の43百万円となった。2019年8月期第3四半期末の生徒数が前年同期末比3.0%増と13四半期ぶりに増加に転じたものの、冬期講習が低調だったほか、授業回数の多い中学生の構成比率が低下したことが減収減益の要因となった。また、ケイラインの売上高は835百万円、営業損失は2百万円、KMGの売上高は161百万円、営業損失は28百万円といずれも営業損失となっているが、これは季節要因(第2四半期と第4四半期に収益が偏重する)による影響が大きく、通期で見れば黒字見通しとなっている。ちなみに、第3四半期(2019年3月−5月)の会社別営業利益率を見ると、同社が-20.7%、MAXISが-23.3%、ケイラインが-20.4%、KMGが-17.4%となっている。

各指標を見ると、2019年8月期第3四半期末においては同社直営事業とMAXISにおいて教室当たり平均生徒数が増加に転じており、MAXISは在籍生徒数もいち早く増加に転じるなど、四半期ごとに改善が進んでいる。「MEIKO式コーチング」の導入効果についてはまだ限定的なものの、地域特性に合わせたマーケティング施策等の効果が徐々に出始めているものと考えられる。

(2) 明光義塾フランチャイズ事業
2019年8月期第3四半期累計期間における明光義塾フランチャイズ事業の売上高は前年同期比5.4%減の3,620百万円、セグメント利益は同23.1%増の1,373百万円となった。ケイラインやKMGを子会社化した影響に加えて、その他のFC教室や生徒数減少が減収要因となった。一方、営業利益は販促費の減少を主因として増益となっている。

2019年8月期第3四半期末の教室数は前年同期末比9.1%減の1,549教室(ケイライン、KMGを含めると同4.2%減)、在籍生徒数は同10.2%減の74,591名(同5.0%減)、1教室当たり平均生徒数は同1.2%減の48.2名(同0.8%減)となった。特に、教室数は前四半期末比で72教室減(ケイライン、KMG含む)と、前年同期の33教室減から大幅に増加し、教室数の減少が生徒数減に直結したことがうかがえる。教室閉鎖のタイミングは例年、年度末の3月に多いため、第3四半期がピークとなる。2016年8月期以降、教室当たり生徒数の減少が続き、不採算となる教室が増えたことがFC教室の減少につながったと見られる。このため、まずは教室当たり生徒数を回復させることが最重要課題となっており、そのために「MEIKO式コーチング」を2019年4月以降すべてのFC教室に導入し、また、地域特性に合わせた生徒募集活動やサポートセンターの拡充に取り組んでいる。現状はまだこれら施策の効果が数値面で現れていないものの、先行して取り組んできた同社直営教室やMAXISでは教室当たり生徒数が増加に転じており、いずれFC教室においてもその成果が出始めるものと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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