橋本総業HD Research Memo(2):水回りに強い管工機材卸。強い結びつきのバリューチェーンを形成
[19/08/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は住空間、特に水回りに強い管工機材・住宅設備機器の1次卸である。管材や衛生陶器・金具、住宅設備機器、空調機器・ポンプなど住設・建設関連資材を、全国の2次卸やゼネコン・サブコンへ向けて販売している。1次卸として在庫や情報機能を十分に生かすことで、メーカーや2次卸など取引先と強く結びついたバリューチェーンを形成していることが特徴である。
130年の歴史を有する
2. 沿革
同社は、橋本久次郎(はしもときゅうじろう)氏が1890年に神田岩本町にパイプや継手などを販売する個人商店を開業したのが始まりで、同氏が130年の歴史を有する管工機材商としての基礎をつくった。二代目の政次郎(まさじろう)氏は製造卸としてカタログ販売や自社製品の製造を行い、戦後の同社を引き継いだ三代目の政雄(まさお)氏はメーカーの特約店として商売を広げ、四代目の現社長である政明(まさあき)氏は、ベストパートナーとしてメーカーや販売先などの取引先満足を向上させる一方、地域密着やM&A、システム活用など新時代への対応も強力に推進している。
全国津々浦々をカバーする拠点網
3. 組織概要
同社グループは、持株会社の同社及び連結子会社6社により構成されている。子会社の橋本総業(株)は全国に46拠点、大明工機(株)が全国に13拠点、若松物産(株)が愛知県に2拠点、(株)大和が大阪府に1拠点、(株)永昌洋行が福岡県に2拠点、(株)ムラバヤシが青森県に1拠点を展開している。こうしたフォーメーションで全国津々浦々を網羅していることになるが、同社発祥の関東から東海にかけて比較的拠点が充実している。各社とも管材類、衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調機器・ポンプの販売を主たる業務としているが、それぞれに特徴もある。橋本総業はオールマイティな品ぞろえと機能を有し、グループのリーダー格であり成長のけん引役でもある。大明工機は創業以来70年以上にわたる歴史があり、各種プラント用機器・装置の専門商社としてエンジニアリング産業の一翼を担っている。自動弁の組み立てや各種メンテナンスなど独自の技術を有し、あらゆる産業プラントの環境改善・省エネに貢献することができる。若松物産は空調設備の販売と施工を得意としており、大和は関西エリアにおける鋼管の販売、永昌洋行及びムラバヤシはそれぞれ強固な地盤を有し、地域に密着した営業を展開している。
良好な管材・住宅設備業界
4. 業界環境
同社の取扱商品は、管材類や衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調機器・ポンプで、業界としては建材・住宅設備産業ということになり、主に管材類、衛生陶器、金具類を中心に取り扱っている。建材・住宅設備産業の中で、同社は1次卸として、多様なメーカーと全国に広く存在する2次卸やゼネコン・サブコンを結ぶ流通の要となっている。建材・住宅設備産業における1次卸は非上場企業が多く、上位に位置する上場企業は同社と、専業ではないがユアサ商事<8074>などがある。
住宅関連は、少子高齢化や人口減少といった観点からネガティブな印象を持たれやすい。しかし、建材・住宅設備の市場は住宅だけでなく非住宅もあり、また新築ばかりでなくメンテナンスやリフォーム、リノベーションまで含まれるので、堅調な市場と言うことができる。足元でも2018年度のリフォーム市場が1.6%拡大するなど、住宅のリフォームやリノベーションは堅調である。加えて、小中学校を中心としたエアコン設置率の低い公共施設への設置ニーズや待機児童対策による保育施設の建設、東京を中心とした多数の再開発プロジェクトなどがあることからも、市場環境は良好と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は住空間、特に水回りに強い管工機材・住宅設備機器の1次卸である。管材や衛生陶器・金具、住宅設備機器、空調機器・ポンプなど住設・建設関連資材を、全国の2次卸やゼネコン・サブコンへ向けて販売している。1次卸として在庫や情報機能を十分に生かすことで、メーカーや2次卸など取引先と強く結びついたバリューチェーンを形成していることが特徴である。
130年の歴史を有する
2. 沿革
同社は、橋本久次郎(はしもときゅうじろう)氏が1890年に神田岩本町にパイプや継手などを販売する個人商店を開業したのが始まりで、同氏が130年の歴史を有する管工機材商としての基礎をつくった。二代目の政次郎(まさじろう)氏は製造卸としてカタログ販売や自社製品の製造を行い、戦後の同社を引き継いだ三代目の政雄(まさお)氏はメーカーの特約店として商売を広げ、四代目の現社長である政明(まさあき)氏は、ベストパートナーとしてメーカーや販売先などの取引先満足を向上させる一方、地域密着やM&A、システム活用など新時代への対応も強力に推進している。
全国津々浦々をカバーする拠点網
3. 組織概要
同社グループは、持株会社の同社及び連結子会社6社により構成されている。子会社の橋本総業(株)は全国に46拠点、大明工機(株)が全国に13拠点、若松物産(株)が愛知県に2拠点、(株)大和が大阪府に1拠点、(株)永昌洋行が福岡県に2拠点、(株)ムラバヤシが青森県に1拠点を展開している。こうしたフォーメーションで全国津々浦々を網羅していることになるが、同社発祥の関東から東海にかけて比較的拠点が充実している。各社とも管材類、衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調機器・ポンプの販売を主たる業務としているが、それぞれに特徴もある。橋本総業はオールマイティな品ぞろえと機能を有し、グループのリーダー格であり成長のけん引役でもある。大明工機は創業以来70年以上にわたる歴史があり、各種プラント用機器・装置の専門商社としてエンジニアリング産業の一翼を担っている。自動弁の組み立てや各種メンテナンスなど独自の技術を有し、あらゆる産業プラントの環境改善・省エネに貢献することができる。若松物産は空調設備の販売と施工を得意としており、大和は関西エリアにおける鋼管の販売、永昌洋行及びムラバヤシはそれぞれ強固な地盤を有し、地域に密着した営業を展開している。
良好な管材・住宅設備業界
4. 業界環境
同社の取扱商品は、管材類や衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調機器・ポンプで、業界としては建材・住宅設備産業ということになり、主に管材類、衛生陶器、金具類を中心に取り扱っている。建材・住宅設備産業の中で、同社は1次卸として、多様なメーカーと全国に広く存在する2次卸やゼネコン・サブコンを結ぶ流通の要となっている。建材・住宅設備産業における1次卸は非上場企業が多く、上位に位置する上場企業は同社と、専業ではないがユアサ商事<8074>などがある。
住宅関連は、少子高齢化や人口減少といった観点からネガティブな印象を持たれやすい。しかし、建材・住宅設備の市場は住宅だけでなく非住宅もあり、また新築ばかりでなくメンテナンスやリフォーム、リノベーションまで含まれるので、堅調な市場と言うことができる。足元でも2018年度のリフォーム市場が1.6%拡大するなど、住宅のリフォームやリノベーションは堅調である。加えて、小中学校を中心としたエアコン設置率の低い公共施設への設置ニーズや待機児童対策による保育施設の建設、東京を中心とした多数の再開発プロジェクトなどがあることからも、市場環境は良好と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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