ALBERT Research Memo(4):2019年12月期2Q累計業績は成長投資を実行するなかで増収増益を達成
[19/08/30]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2019年12月期第2四半期累計業績の概要
ALBERT<3906>の2019年12月期第2四半期累計の売上高は前年同期比80.4%増の1,110百万円、営業利益は同193.1%増の77百万円、経常利益は同209.0%増の79百万円、四半期純利益は同238.1%増の77百万円と増収増益となった。期初計画比では利益項目が若干未達に終わったものの、これは旺盛な受注に対応すべく中途採用者数が前倒しで採用できたことによるものであり、概ね会社計画通りの進捗だったと言える。
売上高はトヨタ自動車やKDDI、東京海上日動火災保険などCATALYSTパートナー向けを中心にプロジェクト型サービスの大幅増が続いたほか、自社プロダクトも「スグレス」や「タクミノメ」の導入が順調に進み、増収要因となった。また、2019年12月期第2四半期(2019年4月-6月)のデータサイエンティストの稼働率については74.7%となり、同社が適正水準と考える75%に近い水準を維持した。同社は残り25%の時間を先端技術に関する論文リサーチや研究に充当することで、技術進化の速いAI市場において個々の社員レベルで競争力の維持向上を図っている。なお、2019年12月期第2四半期末におけるデータサイエンティストは前年同期比1.5倍増の161人に拡大している。
売上総利益率は前年同期の60.8%から64.9%に上昇した。主要顧客を中心に同社サービスに対する品質が評価され、チャージアップが進んだことが主因となっている。四半期ベースで見ても2018年12月期第4四半期以降、3四半期連続で上昇傾向が続いており、2019年12月期第2四半期は65.7%と直近では最も高くなっている。同社は、第3四半期以降もチャージアップの取組みを進めていく方針となっている。
売上高の急成長とともに、販管費も前年同期比85.1%増の643百万円と大きく増加した。販管費率で見ると前年同期の56.5%から58.0%に上昇している。2019年12月期第2四半期累計期間は高成長を持続していくための投資・整備期間と位置付け、一時的費用(約114百万円)も含めて積極的な成長投資を実施したことが要因となっている。一時的費用を除けば販管費率は47.7%の水準となり、一時費用控除前の営業利益は192百万円、営業利益率は前年同期の4.3%から17.3%に急上昇していたことになる。
一時費用の内訳としては、本社移転(2019年1月)に伴う二重家賃の支払いや旧本社原状回復費用、消耗品購入費及びシステム整備費用等で32百万円、東海支社新設(2019年4月)に伴う支社内の消耗品購入費、仲介手数料、開設に係る広告宣伝費用等で5百万円、人件費(正式稼働に至らなかった外部人材に係る人件費)で15百万円、品質管理部門の新設(2019年12月期第1四半期)に伴う人件費等で16百万円、中途社員採用増に伴う紹介手数料で27百万円、出展費用で17百万円となっている。なお、東海支社の開設目的としては、トヨタ自動車との提携を契機としたグループ会社の顧客開拓、製造業が集積する東海エリアでの「タクミノメ 異常検知」の拡販、東海エリアでの現地採用の3つとなり、今後の東海エリアでの事業拡大が期待される。また、間接部門の増員については第2四半期までに完了しており、今後はデータサイエンティストのほか、CATALYST戦略を遂行していくうえで必要となるコンサルティング営業人材の増員を進めていく予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<ST>
1. 2019年12月期第2四半期累計業績の概要
ALBERT<3906>の2019年12月期第2四半期累計の売上高は前年同期比80.4%増の1,110百万円、営業利益は同193.1%増の77百万円、経常利益は同209.0%増の79百万円、四半期純利益は同238.1%増の77百万円と増収増益となった。期初計画比では利益項目が若干未達に終わったものの、これは旺盛な受注に対応すべく中途採用者数が前倒しで採用できたことによるものであり、概ね会社計画通りの進捗だったと言える。
売上高はトヨタ自動車やKDDI、東京海上日動火災保険などCATALYSTパートナー向けを中心にプロジェクト型サービスの大幅増が続いたほか、自社プロダクトも「スグレス」や「タクミノメ」の導入が順調に進み、増収要因となった。また、2019年12月期第2四半期(2019年4月-6月)のデータサイエンティストの稼働率については74.7%となり、同社が適正水準と考える75%に近い水準を維持した。同社は残り25%の時間を先端技術に関する論文リサーチや研究に充当することで、技術進化の速いAI市場において個々の社員レベルで競争力の維持向上を図っている。なお、2019年12月期第2四半期末におけるデータサイエンティストは前年同期比1.5倍増の161人に拡大している。
売上総利益率は前年同期の60.8%から64.9%に上昇した。主要顧客を中心に同社サービスに対する品質が評価され、チャージアップが進んだことが主因となっている。四半期ベースで見ても2018年12月期第4四半期以降、3四半期連続で上昇傾向が続いており、2019年12月期第2四半期は65.7%と直近では最も高くなっている。同社は、第3四半期以降もチャージアップの取組みを進めていく方針となっている。
売上高の急成長とともに、販管費も前年同期比85.1%増の643百万円と大きく増加した。販管費率で見ると前年同期の56.5%から58.0%に上昇している。2019年12月期第2四半期累計期間は高成長を持続していくための投資・整備期間と位置付け、一時的費用(約114百万円)も含めて積極的な成長投資を実施したことが要因となっている。一時的費用を除けば販管費率は47.7%の水準となり、一時費用控除前の営業利益は192百万円、営業利益率は前年同期の4.3%から17.3%に急上昇していたことになる。
一時費用の内訳としては、本社移転(2019年1月)に伴う二重家賃の支払いや旧本社原状回復費用、消耗品購入費及びシステム整備費用等で32百万円、東海支社新設(2019年4月)に伴う支社内の消耗品購入費、仲介手数料、開設に係る広告宣伝費用等で5百万円、人件費(正式稼働に至らなかった外部人材に係る人件費)で15百万円、品質管理部門の新設(2019年12月期第1四半期)に伴う人件費等で16百万円、中途社員採用増に伴う紹介手数料で27百万円、出展費用で17百万円となっている。なお、東海支社の開設目的としては、トヨタ自動車との提携を契機としたグループ会社の顧客開拓、製造業が集積する東海エリアでの「タクミノメ 異常検知」の拡販、東海エリアでの現地採用の3つとなり、今後の東海エリアでの事業拡大が期待される。また、間接部門の増員については第2四半期までに完了しており、今後はデータサイエンティストのほか、CATALYST戦略を遂行していくうえで必要となるコンサルティング営業人材の増員を進めていく予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<ST>