タカラレーベン Research Memo(5):実績発電量の超過や発電所の新規取得に伴い、業績上振れの可能性
[19/09/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■タカラレーベン・インフラ投資法人<9281>の今後の見通し
今後の日本経済については、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響により注視するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があると思われる。
再生可能エネルギー発電設備のうち、太陽光発電設備を取り巻く環境においては、固定価格買取制度の導入後、認定を受けた太陽光発電設備の容量は、2019年3月末時点で10kW以上の非住宅用が約70.2GW、10kW未満の住宅用が約6.4GWとなっており、うち実際に導入されたものは非住宅用で約38.4GW、住宅用で約6.1GWとなっている。また、経済産業省からは2018年12月5日付で「FIT制度における太陽光発電の未稼働案件への新たな対応」が公表されている。新ルールでは、2012年度から3年間に認定を受けた太陽光発電の未稼働案件で運転開始期限が設定されていないものに対し、原則として、一定の期間内に一定の条件を満たさない場合は買取価格を見直すことが示されている。この結果として、実現性の厳しい未稼働案件が淘汰されることが想定される。
同投資法人は当面の間、太陽光発電設備を主たる投資対象とし、外部成長戦略(スポンサー開発資産からの取得機会、タカラアセットマネジメント独自のルートによる取得による利益成長)及び内部成長戦略(設備の点検や修繕及び設備更新による資産価値の維持・向上、収益の安定化)に基づき、資産の取得及び運用を行う方針である。実際、2019年6月28日には、同投資法人26件目となる太陽光発電所を取得している。
以上から、2019年11月期は営業収益1,459百万円(前期比3.8%減)、営業利益481百万円(同13.6%減)、経常利益413百万円(同14.7%減)、当期純利益412百万円(同14.7%減)を、2020年5月期は営業収益1,506百万円(前期比3.2%増)、営業利益523百万円(同8.6%増)、経常利益455百万円(同10.2%増)、当期純利益455百万円(同10.3%増)を、2020年11月期は営業収益1,459百万円(前期比3.2%減)、営業利益472百万円(同9.7%減)、経常利益408百万円(同10.3%減)、当期純利益408百万円(同10.3%減)を予想する。また、1口当たり分配金(利益超過分配金を含む)については、2019年11月期3,307円、2020年5月期3,612円、2020年11月期3,231円を予想している。
なお、5月期の収益、利益、分配金の予想が11月期より高いのは、現在の保有発電所では5月期の方が11月期より発電量が多いためである。また、2016年11月期以降の分配金の予想と実績の推移を見ると、一貫して実績は予想を上回って着地している。今後も実績発電量の超過や継続的な発電所の新規取得に伴い、毎期の業績は予想を上回る可能性が高い。既に見たとおり、同投資法人の地域別ポートフォリオは天候が安定している関東エリアが75.5%を占めていることから、台風や雪の影響を受けやすい九州や北海道に発電所を多く持つ他の投資法人に比べて、実績発電量が予想を上回る傾向が強く、結果として分配金実績も予想を上回っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<SF>
今後の日本経済については、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響により注視するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があると思われる。
再生可能エネルギー発電設備のうち、太陽光発電設備を取り巻く環境においては、固定価格買取制度の導入後、認定を受けた太陽光発電設備の容量は、2019年3月末時点で10kW以上の非住宅用が約70.2GW、10kW未満の住宅用が約6.4GWとなっており、うち実際に導入されたものは非住宅用で約38.4GW、住宅用で約6.1GWとなっている。また、経済産業省からは2018年12月5日付で「FIT制度における太陽光発電の未稼働案件への新たな対応」が公表されている。新ルールでは、2012年度から3年間に認定を受けた太陽光発電の未稼働案件で運転開始期限が設定されていないものに対し、原則として、一定の期間内に一定の条件を満たさない場合は買取価格を見直すことが示されている。この結果として、実現性の厳しい未稼働案件が淘汰されることが想定される。
同投資法人は当面の間、太陽光発電設備を主たる投資対象とし、外部成長戦略(スポンサー開発資産からの取得機会、タカラアセットマネジメント独自のルートによる取得による利益成長)及び内部成長戦略(設備の点検や修繕及び設備更新による資産価値の維持・向上、収益の安定化)に基づき、資産の取得及び運用を行う方針である。実際、2019年6月28日には、同投資法人26件目となる太陽光発電所を取得している。
以上から、2019年11月期は営業収益1,459百万円(前期比3.8%減)、営業利益481百万円(同13.6%減)、経常利益413百万円(同14.7%減)、当期純利益412百万円(同14.7%減)を、2020年5月期は営業収益1,506百万円(前期比3.2%増)、営業利益523百万円(同8.6%増)、経常利益455百万円(同10.2%増)、当期純利益455百万円(同10.3%増)を、2020年11月期は営業収益1,459百万円(前期比3.2%減)、営業利益472百万円(同9.7%減)、経常利益408百万円(同10.3%減)、当期純利益408百万円(同10.3%減)を予想する。また、1口当たり分配金(利益超過分配金を含む)については、2019年11月期3,307円、2020年5月期3,612円、2020年11月期3,231円を予想している。
なお、5月期の収益、利益、分配金の予想が11月期より高いのは、現在の保有発電所では5月期の方が11月期より発電量が多いためである。また、2016年11月期以降の分配金の予想と実績の推移を見ると、一貫して実績は予想を上回って着地している。今後も実績発電量の超過や継続的な発電所の新規取得に伴い、毎期の業績は予想を上回る可能性が高い。既に見たとおり、同投資法人の地域別ポートフォリオは天候が安定している関東エリアが75.5%を占めていることから、台風や雪の影響を受けやすい九州や北海道に発電所を多く持つ他の投資法人に比べて、実績発電量が予想を上回る傾向が強く、結果として分配金実績も予想を上回っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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