RSテクノ Research Memo(8):中期経営計画は据え置き。新工場でのプライムウェーハ事業の比重が大きい
[19/09/26]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■中期経営計画
RS Technologies<3445>は2019年12月期第2四半期までの進捗を踏まえ、中期経営計画を据え置きとしている。
業績数値を見ると、2019年12月期から2020年12月期については売上高が横ばいの計画となっている。これは前述のように、新工場の竣工が2020年9月、移設が完了するのが2021年2月というスケジュールとなっており、この2年間は生産数量が現行の規模から大きくは増加しないことを織り込んだとみられる。その後、2021年12月期に5.5%ほど増収となって、2022年12月期にさらに10.5%増収となっているのは、2021年度中にプライムウェーハ事業の生産能力が月産22万枚体制となること、また、2022年度はフルイヤーで22万枚が寄与することを想定したためとみられる。
2019年12月期と2020年12月期は営業利益が横ばい圏を計画している。その後2021年12月期に8.2%の増益になった後、2022年12月期に25.8%の大幅増益になる計画となっている。
弊社では、この中期経営計画について、控え目な計画だという印象を抱いている。とりわけ2021年12月期以降については、新工場の立ち上がりのスピード感をかなり控え目に見ている印象だ。もちろん、主力商材の8インチウェーハの価格前提や、製造コストのカギを握るシリコンインゴットの生産歩留まりなどの前提などが不明なため、軽々には判断できないが、GRITEKの足元までの実績からはそのような印象を受ける。もう1つは再生ウェーハ事業の成長が織り込まれていない印象を受けることだ。この点は2019年増設分の減価償却費の増加や三本木工場での月産3万枚の増設計画(2020年〜2021年)の影響などを考慮したのかもしれないが、売上高については増設効果をもう少し織り込んでも良いような印象だ。いずれにしても、この中期経営計画においては山東新工場でのプライムウェーハ事業の比重が非常に大きいため、その完成を待つ必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
<SF>
RS Technologies<3445>は2019年12月期第2四半期までの進捗を踏まえ、中期経営計画を据え置きとしている。
業績数値を見ると、2019年12月期から2020年12月期については売上高が横ばいの計画となっている。これは前述のように、新工場の竣工が2020年9月、移設が完了するのが2021年2月というスケジュールとなっており、この2年間は生産数量が現行の規模から大きくは増加しないことを織り込んだとみられる。その後、2021年12月期に5.5%ほど増収となって、2022年12月期にさらに10.5%増収となっているのは、2021年度中にプライムウェーハ事業の生産能力が月産22万枚体制となること、また、2022年度はフルイヤーで22万枚が寄与することを想定したためとみられる。
2019年12月期と2020年12月期は営業利益が横ばい圏を計画している。その後2021年12月期に8.2%の増益になった後、2022年12月期に25.8%の大幅増益になる計画となっている。
弊社では、この中期経営計画について、控え目な計画だという印象を抱いている。とりわけ2021年12月期以降については、新工場の立ち上がりのスピード感をかなり控え目に見ている印象だ。もちろん、主力商材の8インチウェーハの価格前提や、製造コストのカギを握るシリコンインゴットの生産歩留まりなどの前提などが不明なため、軽々には判断できないが、GRITEKの足元までの実績からはそのような印象を受ける。もう1つは再生ウェーハ事業の成長が織り込まれていない印象を受けることだ。この点は2019年増設分の減価償却費の増加や三本木工場での月産3万枚の増設計画(2020年〜2021年)の影響などを考慮したのかもしれないが、売上高については増設効果をもう少し織り込んでも良いような印象だ。いずれにしても、この中期経営計画においては山東新工場でのプライムウェーハ事業の比重が非常に大きいため、その完成を待つ必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
<SF>