きちりHD Research Memo(6):2020年6月期は新規出店効果で2ケタ増益が続く見通し
[19/09/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2020年6月期の業績見通し
きちりホールディングス<3082>の2020年6月期の連結業績は売上高が前期比6.4%増の10,550百万円、営業利益が同10.8%増の450百万円、経常利益が同19.5%増の450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.5%増の225百万円となる見通し。計画の前提となる既存店売上高は前期比2.0%減、新規出店店舗数は直営で10店舗、FCで10店舗を見込んでいる。
売上原価率はグローサラント業態の2号店目を出店したこと等により、前期比0.3ポイントの上昇を見込んでいる。一方、販管費率は増収効果によって同0.5ポイント低下するため、営業利益率は同0.2ポイント上昇の4.3%となる見通しだ。また、前期に計上した持分法投資損失が無くなるほか、退店の予定がないため減損損失も縮小することから、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率は営業利益よりも高くなるものと予想される。なお、2020年春の新卒採用は新規出店10店舗を前提に100名を目標としており、会社計画の人件費率は前期比で若干上昇する前提となっている。
2019年8月までの直営店の出店状況を見ると、7月に「CHABATY」の2号店目を京都・嵐山に、「いしがまやハンバーグ」初のグローバル旗艦店「いしがまや GOKU BURGER(ゴク バーガー)」を東京・表参道にそれぞれ出店したほか、8月には「KICHIRI misceo」を東京・町田に出店した。このうち、「いしがまや GOKU BURGER(ゴク バーガー)」については2年間の限定出店となり、今後の海外出店を見据えたプレマーケティング的な機能を持たせた出店となっている。外国人が多い表参道に出店し、顧客反応を見ながらメニュー等をブラッシュアップし、海外展開していくものと予想される。「いしがまやハンバーグ」は出店した各ショッピングモールで坪当たり売上高トップになるほどの人気店であり、「GOKU BURGER」の今後の動向が注目される。一方、FC展開としてはイズミ・フード・サービスが「いしがまやハンバーグ」の3店舗目を「ゆめタウン 高松店」に出店している。
直近の同社の月次売上動向を見ると、2019年8月は全店ベースで前年同月比4.9%増、既存店ベースで同0.6%増となった。上期の売上計画は前年同期比4.6%増となっており、おおむね計画通りの進捗となっている。一方、外食業界全体の動向としては2019年7月に前年同月比で0.5%減と若干ながらマイナスに転じている。内訳を見ると、ファミリーレストランが前月の1.8%増から4.4%減、ファーストフードが前月の5.7%増から1.4%増にそれぞれ伸びを落としていることが要因となっている。7月は前年と比べて休日が1日少なかったことや、東京、大阪などで雨天の日が多く外出機会が少なかったことが背景にあると見られ、一時的な落ち込みと考えられる。ただし、2019年10月からの消費税率アップによるマイナスの影響は少なからず受ける可能性があり、同社の売上高にも影響が出る可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2020年6月期の業績見通し
きちりホールディングス<3082>の2020年6月期の連結業績は売上高が前期比6.4%増の10,550百万円、営業利益が同10.8%増の450百万円、経常利益が同19.5%増の450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.5%増の225百万円となる見通し。計画の前提となる既存店売上高は前期比2.0%減、新規出店店舗数は直営で10店舗、FCで10店舗を見込んでいる。
売上原価率はグローサラント業態の2号店目を出店したこと等により、前期比0.3ポイントの上昇を見込んでいる。一方、販管費率は増収効果によって同0.5ポイント低下するため、営業利益率は同0.2ポイント上昇の4.3%となる見通しだ。また、前期に計上した持分法投資損失が無くなるほか、退店の予定がないため減損損失も縮小することから、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率は営業利益よりも高くなるものと予想される。なお、2020年春の新卒採用は新規出店10店舗を前提に100名を目標としており、会社計画の人件費率は前期比で若干上昇する前提となっている。
2019年8月までの直営店の出店状況を見ると、7月に「CHABATY」の2号店目を京都・嵐山に、「いしがまやハンバーグ」初のグローバル旗艦店「いしがまや GOKU BURGER(ゴク バーガー)」を東京・表参道にそれぞれ出店したほか、8月には「KICHIRI misceo」を東京・町田に出店した。このうち、「いしがまや GOKU BURGER(ゴク バーガー)」については2年間の限定出店となり、今後の海外出店を見据えたプレマーケティング的な機能を持たせた出店となっている。外国人が多い表参道に出店し、顧客反応を見ながらメニュー等をブラッシュアップし、海外展開していくものと予想される。「いしがまやハンバーグ」は出店した各ショッピングモールで坪当たり売上高トップになるほどの人気店であり、「GOKU BURGER」の今後の動向が注目される。一方、FC展開としてはイズミ・フード・サービスが「いしがまやハンバーグ」の3店舗目を「ゆめタウン 高松店」に出店している。
直近の同社の月次売上動向を見ると、2019年8月は全店ベースで前年同月比4.9%増、既存店ベースで同0.6%増となった。上期の売上計画は前年同期比4.6%増となっており、おおむね計画通りの進捗となっている。一方、外食業界全体の動向としては2019年7月に前年同月比で0.5%減と若干ながらマイナスに転じている。内訳を見ると、ファミリーレストランが前月の1.8%増から4.4%減、ファーストフードが前月の5.7%増から1.4%増にそれぞれ伸びを落としていることが要因となっている。7月は前年と比べて休日が1日少なかったことや、東京、大阪などで雨天の日が多く外出機会が少なかったことが背景にあると見られ、一時的な落ち込みと考えられる。ただし、2019年10月からの消費税率アップによるマイナスの影響は少なからず受ける可能性があり、同社の売上高にも影響が出る可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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