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トラストテック Research Memo(1):エンジニアの「価値向上」に向け「ビーネックスグループ」に社名変更予定

注目トピックス 日本株
■要約

トラスト・テック<2154>は技術者・製造スタッフの派遣や開発・設計・製造の請負を中核事業とする人材サービス会社。特に技術者派遣・請負で強みがあり、技術系の上場企業の中では海外展開にも積極的。

1. 中期経営計画を刷新。持続可能な成長戦略を志向する
同社はこれまで、中長期的成長に向けた指針としてローリング式の中期経営計画を策定し取り組んできた。そこで掲げていた中期的なEBITDA目標を2019年6月期に前倒しで達成したことを受け、新たに3ヶ年の新中期経営計画を策定した。前中期経営計画においては市場でのポジショニング確立のために成長率重視の姿勢で臨んだが、新中期経営計画においては現在の事業ポートフォリオをベースとして、持続的成長を実現することに重点を置いている点が大きく異なっている。計数目標としては3年後の2022年6月期においてEBITDA100億円超(3年間の年平均成長率で約15%)の達成を掲げている。

2. エンジニアこそが成長の源泉。その想いを込めた新社名「ビーネックスグループ」へ変更予定
新中期経営計画期間における成長のけん引役はこれまで同様、技術系領域だ。そこでは仕事の中身が“業種ごとの設計・開発”から“ITを共通言語に業種を跨いだ開発”へと変貌しつつある。同社はこうした環境変化に対応すべく、エンジニアの新規採用と教育に一段と注力する構えだ。同社にとってエンジニアが最大のアセットであるのは自明であるが、エンジニア重視の姿勢とエンジニア一人ひとりを新技術への挑戦や価値向上に向けて鼓舞・応援する想いを込めて「株式会社ビーネックスグループ」への社名変更と持株会社化を決断した。エンジニアの一段の活躍は持続的な収益の成長につながると同社は確信しており、それを反映して株主還元の拡大策(自社株買いの組入れ)も打ち出している。

3. 業績は好調が続く。2020年6月期は海外領域の為替影響を国内事業でカバーし連続増益へ
業績は順調だ。2019年6月期は売上高81,596百万円(前期比24.8%増)、EBITDA6,843百万円(同28.3%増)と大幅増収増益で着地した。中核の技術系領域が堅調に伸びたほか海外領域も前期に獲得した子会社のフル寄与で収益が拡大した。新中期経営計画初年度に当たる2020年6月期は売上高87,000百万円(前期比6.6%増)、EBITDA7,533百万円(同10.1%増)と引き続き増収増益を予想している。実態ベースでは3セグメントいずれもが中期経営計画で掲げる成長戦略に沿った形で堅調な成長持続を見込んでいるものの、海外領域は円高ポンド安を織り込んで報告ベースでは減収減益を予想している。それを技術系領域の増収増益でカバーし、前期比増収、2ケタの増益を確保する計画となっている。

■Key Points
・新3ヶ年中期経営計画を発表。2022年6月期にEBITDA100億円超えを目指す
・IT・ソフト領域では積極的な人材採用で更なる規模拡大を目指す
・従業員ファーストの想いを込めた新社名「ビーネックスグループ」に変更を予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)




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