テラスカイ Research Memo(2):国内トップクラスのクラウド・インテグレーター
[19/09/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
1. 会社概要
テラスカイ<3915>は、2006年の創業時からクラウドシステムの開発・導入支援に特化し、国内クラウド市場の成長をけん引してきたクラウド・インテグレーターのリーディングカンパニーである。クラウドシステムの導入実績は4,000件超(2019年5月時点)となっており、業種・企業規模を問わず様々な開発案件を手掛けてきた。連結子会社は2019年8月時点で(株)スカイ365、BeeX、(株)キットアライブ、TerraSky Inc.、(株)テラスカイベンチャーズ、(株)Cuon(クオン)、Quemixの7社となり、連結従業員数は2019年2月期末で460名となっている。
2. 沿革
2006年に株式会社ヘッド・ソリューションズとして設立、創業当初からクラウド専業で事業を展開してきた。同社の佐藤秀哉(さとうひでや)代表取締役社長は、日本アイ・ビー・エム(株)からsalesforce. com, Inc.(セールスフォース・ドットコム)の日本法人に転じ、その立ち上げに参画した経歴を持つ。2007年に現在の株式会社テラスカイに商号を変更した。
2008年には、現在の製品事業における主力サービスである「SkyEditor」※1(現在のサービス名はSkyVisualEditor)や「SkyOnDemand」※2の提供を開始し、その後もクラウドシステムの開発支援ツールを積極的に開発し、提供し続けている。2016年には次世代版グループウェアの位置付けとなるコミュニケーション・プラットフォーム「mitoco(ミトコ)」※3、2017年にはクラウド型データインテグレーションサービス「DataSpider Cloud」※4の提供を開始し、それぞれ契約件数を積み上げ主力サービスに育ちつつある。直近では、LINE<3938>とSalesforceを連携したオムニチャネルコールセンターサービスとして、2018年にインバウンド対応の「OMLINE-I(オムリン アイ)」、2019年にアウトバウンド対応として「OMLINE-O(オムリン オー)」をそれぞれ提供開始している。
※1 Salesforceの画面開発ツールで、各企業が自社の利用しやすいようにSalesforceの画面をカスタマイズする際に、同ツールが使われている。簡単・迅速に所望の画面を開発することが可能で、現在は業界標準と言われるほど高い競争力を有している。
※2 SalesforceやAWS、Microsoft Azureなどのパブリック・クラウド上にあるデータを社内の基幹システムに連携したり、各クラウド間のシステム連携を行うためのオンデマンド連携サービス。
※3 Salesforce基盤上で利用可能なコミュニケーション・プラットフォームで、社内のコミュニケーションツール(掲示板、トーク等)やワークフロー、文書管理、カレンダー機能だけでなく、社外の協力パートナー等との外部連携を可能としたほか、IoT連携によりインテリジェントな会議室予約の機能等の利用も可能としている。モバイルアプリにも対応している。
※4 (株)アプレッソ(2019年4月にセゾン情報システムズ<9640>に吸収合併)との共同開発品で、各種クラウドサービスと社内のデータベースやアプリケーション等をノンプログラミングで連携できるサービス。
また、同社は積極的に資本業務提携を進めながら事業を拡大してきたことが特徴となっている。2010年にNTTテクノクロス(株)(旧、エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア(株))、2013年にAWSの導入支援を主に展開するサーバーワークスと資本業務提携したほか、2014年には米国のsalesforce.comとも資本提携を締結している。また、2012年には米国に自社開発したクラウドサービスの販売とマーケティングを目的とした子会社、TerraSky Inc.を設立した。2015年に東京証券取引所マザーズ市場に株式上場を果たした(2018年11月に東証第1部に指定変え)。
株式上場後も資本業務提携等の動きは積極的で、2016年にはIoT/モバイルクラウドソリューションを展開するエコモット<3987>や九州地区のクラウドインテグレーションを担うクラウディアジャパン、2017年にはIBM製品のディストリビューターである(株)イグアス、2018年には東洋ビジネスエンジニアリング<4828>とそれぞれ提携している。
また、子会社展開でも2014年にサーバーワークスと合弁でスカイ365を設立したほか、2016年にはBeeX、キットアライブを設立した。なお、2019年3月に同社のAWS事業をBeeXに移管し、AWS関連事業についてはBeeXに集約している。BeeXとキットアライブについては株式上場を目指しているが、上場後も同社が過半の株式を保有する方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 会社概要
テラスカイ<3915>は、2006年の創業時からクラウドシステムの開発・導入支援に特化し、国内クラウド市場の成長をけん引してきたクラウド・インテグレーターのリーディングカンパニーである。クラウドシステムの導入実績は4,000件超(2019年5月時点)となっており、業種・企業規模を問わず様々な開発案件を手掛けてきた。連結子会社は2019年8月時点で(株)スカイ365、BeeX、(株)キットアライブ、TerraSky Inc.、(株)テラスカイベンチャーズ、(株)Cuon(クオン)、Quemixの7社となり、連結従業員数は2019年2月期末で460名となっている。
2. 沿革
2006年に株式会社ヘッド・ソリューションズとして設立、創業当初からクラウド専業で事業を展開してきた。同社の佐藤秀哉(さとうひでや)代表取締役社長は、日本アイ・ビー・エム(株)からsalesforce. com, Inc.(セールスフォース・ドットコム)の日本法人に転じ、その立ち上げに参画した経歴を持つ。2007年に現在の株式会社テラスカイに商号を変更した。
2008年には、現在の製品事業における主力サービスである「SkyEditor」※1(現在のサービス名はSkyVisualEditor)や「SkyOnDemand」※2の提供を開始し、その後もクラウドシステムの開発支援ツールを積極的に開発し、提供し続けている。2016年には次世代版グループウェアの位置付けとなるコミュニケーション・プラットフォーム「mitoco(ミトコ)」※3、2017年にはクラウド型データインテグレーションサービス「DataSpider Cloud」※4の提供を開始し、それぞれ契約件数を積み上げ主力サービスに育ちつつある。直近では、LINE<3938>とSalesforceを連携したオムニチャネルコールセンターサービスとして、2018年にインバウンド対応の「OMLINE-I(オムリン アイ)」、2019年にアウトバウンド対応として「OMLINE-O(オムリン オー)」をそれぞれ提供開始している。
※1 Salesforceの画面開発ツールで、各企業が自社の利用しやすいようにSalesforceの画面をカスタマイズする際に、同ツールが使われている。簡単・迅速に所望の画面を開発することが可能で、現在は業界標準と言われるほど高い競争力を有している。
※2 SalesforceやAWS、Microsoft Azureなどのパブリック・クラウド上にあるデータを社内の基幹システムに連携したり、各クラウド間のシステム連携を行うためのオンデマンド連携サービス。
※3 Salesforce基盤上で利用可能なコミュニケーション・プラットフォームで、社内のコミュニケーションツール(掲示板、トーク等)やワークフロー、文書管理、カレンダー機能だけでなく、社外の協力パートナー等との外部連携を可能としたほか、IoT連携によりインテリジェントな会議室予約の機能等の利用も可能としている。モバイルアプリにも対応している。
※4 (株)アプレッソ(2019年4月にセゾン情報システムズ<9640>に吸収合併)との共同開発品で、各種クラウドサービスと社内のデータベースやアプリケーション等をノンプログラミングで連携できるサービス。
また、同社は積極的に資本業務提携を進めながら事業を拡大してきたことが特徴となっている。2010年にNTTテクノクロス(株)(旧、エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア(株))、2013年にAWSの導入支援を主に展開するサーバーワークスと資本業務提携したほか、2014年には米国のsalesforce.comとも資本提携を締結している。また、2012年には米国に自社開発したクラウドサービスの販売とマーケティングを目的とした子会社、TerraSky Inc.を設立した。2015年に東京証券取引所マザーズ市場に株式上場を果たした(2018年11月に東証第1部に指定変え)。
株式上場後も資本業務提携等の動きは積極的で、2016年にはIoT/モバイルクラウドソリューションを展開するエコモット<3987>や九州地区のクラウドインテグレーションを担うクラウディアジャパン、2017年にはIBM製品のディストリビューターである(株)イグアス、2018年には東洋ビジネスエンジニアリング<4828>とそれぞれ提携している。
また、子会社展開でも2014年にサーバーワークスと合弁でスカイ365を設立したほか、2016年にはBeeX、キットアライブを設立した。なお、2019年3月に同社のAWS事業をBeeXに移管し、AWS関連事業についてはBeeXに集約している。BeeXとキットアライブについては株式上場を目指しているが、上場後も同社が過半の株式を保有する方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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