サーバーワークス Research Memo(4):AWSの最上位パートナーとして、国内トップクラスの導入実績を誇る
[19/10/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
4. 競合状況と同社の強み、リスク要因
(1) 競合状況
サーバーワークス<4434>は2014年以降、AWSパートナーの最上位格付けとなるプレミアコンサルティングパートナーに継続して認定されている。国内では300社を超えるAWSパートナーのうち、最上位格付けの認定を受けている企業は8社しかなく、AWS導入支援の専業大手と位置付けられる。8社のうちベンチャー系は同社を含めて3社(アイレット、クラスメソッド)で、残り5社については大手SIerとなる。
(2) 強み
同社の強みは、以下の5点にまとめることができる。
a) AWSに認定された最上位パートナーであること
b) AWS認定資格により裏打ちされた高度な専門知識を有する優秀なエンジニアが多数在籍し、高い技術力を有していること
c) 2019年10月1日時点での累計導入社数が740社、6,900プロジェクト超と豊富な実績とノウハウを蓄積していること
d) 付加サービスとして自社開発したAWS運用自動化サービス「Cloud Automator」を提供していること
e) 先駆者としての抜群の知名度を生かし、成長のための好循環サイクルを構築していること
このうち、AWS認定資格保有者については5つの認定資格において2019年10月1日時点で延べ194の資格を取得している。資格保有者の数により、受注能力も変わるため、今後も継続的に資格保有者を増やしていく方針となっている。また、成長のための好循環サイクルとは、AWS市場の急成長とともに、最上位パートナーである同社の知名度も向上しており、プルリード※によるプロジェクト受注獲得が可能な状況であり、プロジェクト受注獲得によりストック収入が積み上がり、これら導入事例を年間10件以上、会社ホームページなどで更改することでさらにAWSの知名度を高めていく、といったサイクルとなる。
※自ら積極的に営業活動を行わずとも、潜在顧客から引き合いがある状況。
(3) リスク要因
リスク要因としては、景気悪化により企業の情報化投資が削減された場合にマイナスの影響を受ける可能性があるものの、企業におけるクラウド普及率が5割に満たない現状においては、むしろコストメリットのあるクラウドへのシフトが加速する可能性もあり、リスクとしては低いと弊社では見ている。
また、現在のAWSのパートナー契約が変更され、収益にマイナスの影響を与えるリスクも考えられるが、パブリッククラウド市場において、AmazonとMicrosoftの2強体制が構築されつつあるなかで、Microsoftが導入実績の高いパートナーへの支援を重視する施策を取るなかで、Amazonがパートナーに不利な契約変更を強いる可能性は極めて低いと考えられる。仮にそうした状況となった場合は、Microsoftに優秀なパートナーが流れてしまい、AWSのシェア低下を招きかねないためだ。このため、今後も実績のあるパートナーに対しては従来どおりの契約を継続していくものと考えられる。
そのほか、導入支援プロジェクトにおける赤字プロジェクトの発生リスクが挙げられるが、オンプレミスからクラウドへのシフトについては、既に開発されたシステムを移行する作業であり、途中で仕様変更やバグが発生することもほとんどなく、リスクとしては低いと考えられる。なお、収益の季節変動について見ると、第4四半期にリセール売上が偏重する傾向にある。これはリサーブド・インスタンスによる収入が、現時点では第4四半期に比較的多く発生することが要因となっている。ただ、今後顧客数が増えてくれば季節的な偏重も解消されるものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<YM>
4. 競合状況と同社の強み、リスク要因
(1) 競合状況
サーバーワークス<4434>は2014年以降、AWSパートナーの最上位格付けとなるプレミアコンサルティングパートナーに継続して認定されている。国内では300社を超えるAWSパートナーのうち、最上位格付けの認定を受けている企業は8社しかなく、AWS導入支援の専業大手と位置付けられる。8社のうちベンチャー系は同社を含めて3社(アイレット、クラスメソッド)で、残り5社については大手SIerとなる。
(2) 強み
同社の強みは、以下の5点にまとめることができる。
a) AWSに認定された最上位パートナーであること
b) AWS認定資格により裏打ちされた高度な専門知識を有する優秀なエンジニアが多数在籍し、高い技術力を有していること
c) 2019年10月1日時点での累計導入社数が740社、6,900プロジェクト超と豊富な実績とノウハウを蓄積していること
d) 付加サービスとして自社開発したAWS運用自動化サービス「Cloud Automator」を提供していること
e) 先駆者としての抜群の知名度を生かし、成長のための好循環サイクルを構築していること
このうち、AWS認定資格保有者については5つの認定資格において2019年10月1日時点で延べ194の資格を取得している。資格保有者の数により、受注能力も変わるため、今後も継続的に資格保有者を増やしていく方針となっている。また、成長のための好循環サイクルとは、AWS市場の急成長とともに、最上位パートナーである同社の知名度も向上しており、プルリード※によるプロジェクト受注獲得が可能な状況であり、プロジェクト受注獲得によりストック収入が積み上がり、これら導入事例を年間10件以上、会社ホームページなどで更改することでさらにAWSの知名度を高めていく、といったサイクルとなる。
※自ら積極的に営業活動を行わずとも、潜在顧客から引き合いがある状況。
(3) リスク要因
リスク要因としては、景気悪化により企業の情報化投資が削減された場合にマイナスの影響を受ける可能性があるものの、企業におけるクラウド普及率が5割に満たない現状においては、むしろコストメリットのあるクラウドへのシフトが加速する可能性もあり、リスクとしては低いと弊社では見ている。
また、現在のAWSのパートナー契約が変更され、収益にマイナスの影響を与えるリスクも考えられるが、パブリッククラウド市場において、AmazonとMicrosoft
そのほか、導入支援プロジェクトにおける赤字プロジェクトの発生リスクが挙げられるが、オンプレミスからクラウドへのシフトについては、既に開発されたシステムを移行する作業であり、途中で仕様変更やバグが発生することもほとんどなく、リスクとしては低いと考えられる。なお、収益の季節変動について見ると、第4四半期にリセール売上が偏重する傾向にある。これはリサーブド・インスタンスによる収入が、現時点では第4四半期に比較的多く発生することが要因となっている。ただ、今後顧客数が増えてくれば季節的な偏重も解消されるものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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