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アエリア Research Memo(4):下期に自社タイトル2本をリリース

注目トピックス 日本株
■事業概要

3. コンテンツ事業
コンテンツ事業では、パソコンや携帯電話、スマートフォンなど時代時代のプラットフォームに合わせ、各種ゲームを市場に投入してきた。現在はスマートフォンゲームが人気の中心になっており、アエリア<3758>もスマートフォン向けにゲームを開発してきたが、近年大ヒットが続くようになった。また、「イケメンシリーズ」という大型コンテンツを有するサイバードを買収し、同事業を拡充している。一方、コンテンツ事業をホールディングス化し、各子会社の人材やノウハウの交流を促進、ゲーム開発のスピードや品質、収益性の向上を図っている。さらに同社は、単純な課金収益に加え、ヒットタイトルから育ったキャラクターをゲーム以外に展開するIPビジネスへと同事業を進化させているところである。

(1) リベル・エンタテインメント
リベル・エンタテインメントは、同事業の中核会社で、ソーシャルゲームの開発・運営、コンシューマーゲームの開発、ゲーム事業に関するコンサルティング業務を事業としている。女性をターゲットにした「イケメン育成ゲーム」に絞り込んで開発したことが奏功し、2015年にスマートフォンゲーム「アイ★チュウ」がヒット、続けて2017年に「A3!」が大ヒットした。さらにIPを利用した周辺ビジネスへと業容の拡大を進めている。ヒット作品の効果は3年、周辺ビジネスへの拡張ができればそれ以上に続くと言われることから、今まさに伸び盛りの孝行子会社と言うことができる。

a) A3!(エースリー)
つぶれかけのボロ劇団の総監督になったプレイヤーが、新米イケメン劇団員たちを稽古で育て公演成功に導く、イケメン役者育成ゲーム。全編フルボイスで、資金稼ぎのためのミニゲームも収録されている。2017年1月に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスを開始、「アイ★チュウ」の成功体験を生かすことで、2019年9月には650万ダウンロードを記録する大ヒットとなっている。IPビジネスとしては、既にCDやコミックアンソロジーほか多くのグッズが売り出されている。また、2018年6月以降「MANKAISTAGE『A3!』」として2.5次元化※され、大好評である。現在、メインストーリー第3部の制作が決定、2020年にはアニメ化されることも決まったようで、IPビジネスとの相乗効果で非常にロングランのゲームとなっている。加えて、繁体字版(配信地域:台湾、香港、マカオ)や英語版での配信開始や2019年11月には簡体字版(配信地域:中国)など、海外展開も鋭意推進している。

※2.5次元:2次元のアニメやゲームなどを原作・原案とした、ミュージカルなど3次元の舞台コンテンツ。


b) リベル・エンタテインメントのその他の作品
「アイ★チュウ」は、プレイヤーが教師兼プロデューサーとなって、アイドルの卵「アイチュウ」を一人前のアイドルに育成する、恋愛リズムアドベンチャーゲーム。2015年6月に正式サービスを開始、収益源は基本プレイ無料+アイテム課金で、現在もダウンロード数は増え続け130万ダウンロードを記録している。このため、音楽CDやコミックアンソロジー、小説、ファンブックなどリアルの関連商品が盛り上がったほか、「アイ★チュウ ザ・ステージ」のタイトルで2.5次元化され、これまでに10回以上の公演が行われている。さらに、「ハローキティ」とのコラボイベントの開催や今後の新シリーズの可能性など、非常に息の長い作品になっている。「蒼焔の艦隊」は、プレイヤーが「蒼焔の艦隊」の総司令官になり、謎の敵−影の艦隊−と戦う本格海戦ゲームである。男性向けとして同社初のヒットとなった。2017年9月に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスを開始、現在100万ダウンロードを超えてなお伸びているもようで、着実に人気を集めている。そのほか、受託・開発協力タイトルとしては、「乖離性ミリオンアーサー」「大乱走ダッシュor奪取!!」「ワンピースROMANCEDAWN冒険の夜明け」などがある。

(2) リベル以外のコンテンツ事業
2018年6月に子会社化したサイバードは、脱出ゲームや占いに定評があるスマートフォンゲームの老舗だが、現在、ストーリー性の強い女性向け恋愛ゲーム「イケメンシリーズ」が世界中の女性から圧倒的な支持を受けている。シリーズ累計で2,500万のダウンロード、配信タイトル数13本を誇る超大型の作品となっており、女性向けゲーム市場における同社の大きな収益基盤となっている。そればかりでなく、海外展開や自社キャラクターのIPマネジメントのノウハウもあることから、同社の持つサイバード以外のゲームやキャラクターの海外進出、コンテンツプロモーションといった面でのシナジーも期待できる。ほかにも(株)アリスマティックの「DYNAMIC CHORD」等、好評なタイトルは数多い。

(3) 下期の新作自社タイトル
ここ数年でヒットタイトルを増やした同社だが、下期に新作自社タイトル2本をリリースした。8月には「イケメン源氏伝 あやかし恋えにし」がサイバードから配信された。妖狐の力を得た薬師であるプレイヤーが源頼朝から協力を求められ、源義経率いる反乱軍と戦うという、女性向け恋愛シミュレーションゲームである。「イケメンシリーズ」7周年を記念する大作で、事前登録者数10万人超とリリース前から人気となった。「CUE!」はリベル・エンタテイメント自社開発タイトル第4弾で、男性向け美少女声優育成ゲーム。新人女性声優を起用し声優の育成を進めていく、リアルとバーチャルの垣根を超えて展開を楽しむことができるエンタテイメント性の高いゲームで、早期の周辺ビジネス拡大を狙っている。事前登録数は最終的に30万人を超え、2019年10月25日に配信をスタートした。「アイ★チュウ Etoile Stage」は「アイ★チュウ」の次作となるアイドル育成ゲームである。ビジュアルを一新するほか、メインストーリーをフルボイス化・フルリライトすることで、「アイ★チュウ」の世界観をより楽しめる仕上がりになっている。2019年秋配信予定から、2020年春配信予定へと変更となったため、下期には寄与しないが、事前登録者7万人を突破、アニメ化も決定しており、来期への貢献が期待できる。これらのタイトルは、いずれもビッグヒットが見込めるタイトルと言うことができる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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