GセブンHD Research Memo(7):「業務スーパー」「テラバヤシ」を積極出店する
[19/11/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■G-7ホールディングス<7508>の今後の見通し
2. 事業セグメント別見通し
(1) オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業のうち、主力のG-7・オート・サービスは売上高で前期比8.6%増の35,327百万円、営業利益で同13.1%増の2,016百万円を計画している。計画を達成するためには下期に前年同期比で7%増収が必要となる。2020年3月期第3四半期に駆け込み需要の反動減が想定されることを考慮すると、ハードルはやや高い印象だ。前回の消費増税時(2014年4月に5%→8%に引き上げ)におけるオートバックス・車関連事業の四半期売上動向を見ると、増税直前期であった2014年3月期第4四半期に前年同期比17.5%増となったが、増税後の2015年3月期第1四半期は同10.5%減と急ブレーキが掛かっており、その後も売上高は消費マインドの悪化から低調が続いた。
とはいえ、今回は増税幅が2%と前回よりも小幅にとどまっていることや、冬場の天候状況によって冬用タイヤの需要が変動すること、また、2018年12月より導入されたタイヤチェーンの装着義務化の適用エリアが拡大される方向にあり、タイヤチェーンの販売増等が期待されることから、反動減の影響も小幅にとどまる可能性はある。また、利益面では第2四半期までの進捗率が約50%と計画を大きく上回っていることもあり、売上高が多少下振れたとしても計画の達成は可能と見られる。なお、「オートバックス」の新規出店として下期は2店舗を計画しており、うち1店舗は2019年10月に出店、残り1店舗も2020年2月に出店することが確定している。10月の相次ぐ台風上陸によって、千葉県の3店舗で一時的な営業休止を強いられたが既に再開しており、業績への影響は軽微となっている。
「バイクワールド」は引き続き収益性を重視した店舗運営に取り組み、黒字の定着を図っていく方針。海外ではマレーシア4店舗のうち、黒字化した「バイクワールド」に続いて、「オートバックス」1店舗の黒字化を目指す。G-7.Crown Tradingは輸出先を東南アジアだけでなくアフリカや米国などに広げることで、前期比2倍の50億円を売上目標に掲げていたが、仕入チャネルの減少等により小幅な増収にとどまる見込みだ。ただ、利益率が1〜2%と低いため、利益面でのマイナス影響も軽微となる。
(2) 業務スーパー・こだわり食品事業
業務スーパー・こだわり食品事業のうち、「業務スーパー」を展開するG-7スーパーマートの売上高は前期比12.1%増の71,800百万円、営業利益は同6.7%増の2,516百万円を見込んでいる。計画を達成するためには下期に前年同期比で14%増収が必要となる。上期が10.5%増だったのでややハードルが高くなるが、下期に11店舗の新規出店を行うことで計画達成を目指す。既に、10月に3店舗を出店したほか、12月に1店舗の出店が確定している。条件にかなう出店候補地が見つかれば積極的に出店していく予定となっている。下期は出店費用が膨らむこともあって、利益率が低下する見込みとなっているが、既存店の売上好調が下期も続けば計画を上回る可能性が高い。消費増税によって消費者の低価格志向が強まれば「業務スーパー」にとっては追い風になると弊社では見ている。
G-7ミートテラバヤシについても、「業務スーパー」内の出店を中心に下期は11店舗の出店を計画しており、新店効果により2ケタ増収が見込まれる。既に、10月に5店舗を出店(すべて業務スーパー内)しており、今後も積極的に出店を進めていく予定だ。また、G7ジャパンフードサービスについては、上期に低迷したこだわり食品事業の立て直しを図るべく、人的リソースをレストラン事業からシフトして営業体制の強化を図り収益回復を目指す。
(3) その他事業
その他事業も増収増益となる見通し。「めぐみの郷」は「業務スーパー」との同時出店も含めて下期は新たに3店舗を出店しており、現在27店舗となっている。店舗数拡大により通期では増収増益を見込んでいる。また、レストラン事業については「いきなり!ステーキ」を下期に5店舗出店する計画となっているが、まだ出店候補地は確定していない。スイーツ事業は、「BAKE」2店舗の退店を予定している。そのほか、女性専用健康体操教室「カーブス」を下期に2店舗出店し、リユース事業の「良品買館」1店舗、100円ショップの「ダイソー」1店舗を退店する予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別見通し
(1) オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業のうち、主力のG-7・オート・サービスは売上高で前期比8.6%増の35,327百万円、営業利益で同13.1%増の2,016百万円を計画している。計画を達成するためには下期に前年同期比で7%増収が必要となる。2020年3月期第3四半期に駆け込み需要の反動減が想定されることを考慮すると、ハードルはやや高い印象だ。前回の消費増税時(2014年4月に5%→8%に引き上げ)におけるオートバックス・車関連事業の四半期売上動向を見ると、増税直前期であった2014年3月期第4四半期に前年同期比17.5%増となったが、増税後の2015年3月期第1四半期は同10.5%減と急ブレーキが掛かっており、その後も売上高は消費マインドの悪化から低調が続いた。
とはいえ、今回は増税幅が2%と前回よりも小幅にとどまっていることや、冬場の天候状況によって冬用タイヤの需要が変動すること、また、2018年12月より導入されたタイヤチェーンの装着義務化の適用エリアが拡大される方向にあり、タイヤチェーンの販売増等が期待されることから、反動減の影響も小幅にとどまる可能性はある。また、利益面では第2四半期までの進捗率が約50%と計画を大きく上回っていることもあり、売上高が多少下振れたとしても計画の達成は可能と見られる。なお、「オートバックス」の新規出店として下期は2店舗を計画しており、うち1店舗は2019年10月に出店、残り1店舗も2020年2月に出店することが確定している。10月の相次ぐ台風上陸によって、千葉県の3店舗で一時的な営業休止を強いられたが既に再開しており、業績への影響は軽微となっている。
「バイクワールド」は引き続き収益性を重視した店舗運営に取り組み、黒字の定着を図っていく方針。海外ではマレーシア4店舗のうち、黒字化した「バイクワールド」に続いて、「オートバックス」1店舗の黒字化を目指す。G-7.Crown Tradingは輸出先を東南アジアだけでなくアフリカや米国などに広げることで、前期比2倍の50億円を売上目標に掲げていたが、仕入チャネルの減少等により小幅な増収にとどまる見込みだ。ただ、利益率が1〜2%と低いため、利益面でのマイナス影響も軽微となる。
(2) 業務スーパー・こだわり食品事業
業務スーパー・こだわり食品事業のうち、「業務スーパー」を展開するG-7スーパーマートの売上高は前期比12.1%増の71,800百万円、営業利益は同6.7%増の2,516百万円を見込んでいる。計画を達成するためには下期に前年同期比で14%増収が必要となる。上期が10.5%増だったのでややハードルが高くなるが、下期に11店舗の新規出店を行うことで計画達成を目指す。既に、10月に3店舗を出店したほか、12月に1店舗の出店が確定している。条件にかなう出店候補地が見つかれば積極的に出店していく予定となっている。下期は出店費用が膨らむこともあって、利益率が低下する見込みとなっているが、既存店の売上好調が下期も続けば計画を上回る可能性が高い。消費増税によって消費者の低価格志向が強まれば「業務スーパー」にとっては追い風になると弊社では見ている。
G-7ミートテラバヤシについても、「業務スーパー」内の出店を中心に下期は11店舗の出店を計画しており、新店効果により2ケタ増収が見込まれる。既に、10月に5店舗を出店(すべて業務スーパー内)しており、今後も積極的に出店を進めていく予定だ。また、G7ジャパンフードサービスについては、上期に低迷したこだわり食品事業の立て直しを図るべく、人的リソースをレストラン事業からシフトして営業体制の強化を図り収益回復を目指す。
(3) その他事業
その他事業も増収増益となる見通し。「めぐみの郷」は「業務スーパー」との同時出店も含めて下期は新たに3店舗を出店しており、現在27店舗となっている。店舗数拡大により通期では増収増益を見込んでいる。また、レストラン事業については「いきなり!ステーキ」を下期に5店舗出店する計画となっているが、まだ出店候補地は確定していない。スイーツ事業は、「BAKE」2店舗の退店を予定している。そのほか、女性専用健康体操教室「カーブス」を下期に2店舗出店し、リユース事業の「良品買館」1店舗、100円ショップの「ダイソー」1店舗を退店する予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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