NSW Research Memo(5):ITソリューションセグメント、サービスソリューションセグメントが好調
[19/11/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■日本システムウエア<9739>の業績動向
2. セグメント別概況
セグメント別の業績を見ると、まずITソリューションセグメントの売上高は6,443百万円(前年同期比16.9%増)に、営業利益は715百万円(同65.3%増)となった。売上高は期初計画比9.2%増、営業利益も同55.5%増の大幅な増収増益となった。この結果、営業利益率も、前年同期の7.8%から11.1%へと上昇した。一部の大型案件の習熟度アップや自社パッケージ案件の拡販により、利益率が上昇しているという。
売上高の内訳では、金融・公共ソリューションにおいて、公庁・団体向けのシステム開発、インフラ構築案件などが大きく増加したことから、3,048百万円(前年同期比17.6%増)となった。また、システム機器販売では、小売業の既存顧客におけるPOSシステム入替などにより、1,131百万円(同82.4%増)と大きく増加した。小売業を中心に、消費税増税前の駆け込み需要があったようだ。ただ、ビジネスソリューションでは、製造業向け、小売業向けが前期大型受託案件の反動等により減少したことや、物流業向け、及びその他システム開発において大型の不採算案件(約150百万円)が発生したことにより、2,262百万円(同1.6%減)にとどまった。不採算案件に対しては、既に引当金を計上している。
次に、サービスソリューションセグメントでは、売上高は4,793百万円(前年同期比13.2%増)、営業利益276百万円(同364.6%増)となった。売上高は期初計画比8.9%増、営業利益も同207.7%増の大幅な増収増益であった。この結果、営業利益率は1.4%から5.8%へと大きく上昇した。立ち上がって間もないセグメントであり、分母が小さいことから伸び率が大きくなっている面もあるが、収益性の改善が進んだほか、新事業が軌道に乗ってきたと言えるだろう。
売上高の内訳を見ると、クラウド・インフラサービスでは、クラウドが既存案件のクラウド化などにより増加したことや、その他サービスがデータ連携サービスやWindows10対応などから増加したことなどから、3,803百万円(前年同期比12.1%増)となった。データセンターの運営コストを引き下げる一方、付加価値の高いサービスを増やした効果が現れ、クラウド・インフラサービスの収益性が改善した。また、デジタルソリューションも、IoT・AIが製品IoT化案件を中心に増加し、AIは引き合いが多く、PoC(Proof of Concept:新しい概念や理論やアイディアの実証を目的とした検証やデモンストレーション)案件が増加したことなどから、989百万円(同17.7%増)となった。
一方、プロダクトソリューションセグメントでは、売上高は7,249百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益881百万円(同3.9%減)となった。期初計画比では売上高0.7%減、営業利益5.3%減に終わった。このため、営業利益率も13.1%から12.2%へと低下した。ただ、引き続き同社のセグメント中で最も高い利益率を維持している。これは、前述のとおり技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないためと考えられる。
売上高の内訳を見ると、組込み開発では、オートモーティブやモバイルが減少したものの、設備機器が産業設備、医療機器などの新事業領域が大幅拡大したことから、4,235百万円(前年同期比3.2%増)となった。また、デバイス開発では、同社の得意領域である画像処理分野を中心に増加し、3,013百万円(同3.9%増)であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2. セグメント別概況
セグメント別の業績を見ると、まずITソリューションセグメントの売上高は6,443百万円(前年同期比16.9%増)に、営業利益は715百万円(同65.3%増)となった。売上高は期初計画比9.2%増、営業利益も同55.5%増の大幅な増収増益となった。この結果、営業利益率も、前年同期の7.8%から11.1%へと上昇した。一部の大型案件の習熟度アップや自社パッケージ案件の拡販により、利益率が上昇しているという。
売上高の内訳では、金融・公共ソリューションにおいて、公庁・団体向けのシステム開発、インフラ構築案件などが大きく増加したことから、3,048百万円(前年同期比17.6%増)となった。また、システム機器販売では、小売業の既存顧客におけるPOSシステム入替などにより、1,131百万円(同82.4%増)と大きく増加した。小売業を中心に、消費税増税前の駆け込み需要があったようだ。ただ、ビジネスソリューションでは、製造業向け、小売業向けが前期大型受託案件の反動等により減少したことや、物流業向け、及びその他システム開発において大型の不採算案件(約150百万円)が発生したことにより、2,262百万円(同1.6%減)にとどまった。不採算案件に対しては、既に引当金を計上している。
次に、サービスソリューションセグメントでは、売上高は4,793百万円(前年同期比13.2%増)、営業利益276百万円(同364.6%増)となった。売上高は期初計画比8.9%増、営業利益も同207.7%増の大幅な増収増益であった。この結果、営業利益率は1.4%から5.8%へと大きく上昇した。立ち上がって間もないセグメントであり、分母が小さいことから伸び率が大きくなっている面もあるが、収益性の改善が進んだほか、新事業が軌道に乗ってきたと言えるだろう。
売上高の内訳を見ると、クラウド・インフラサービスでは、クラウドが既存案件のクラウド化などにより増加したことや、その他サービスがデータ連携サービスやWindows10対応などから増加したことなどから、3,803百万円(前年同期比12.1%増)となった。データセンターの運営コストを引き下げる一方、付加価値の高いサービスを増やした効果が現れ、クラウド・インフラサービスの収益性が改善した。また、デジタルソリューションも、IoT・AIが製品IoT化案件を中心に増加し、AIは引き合いが多く、PoC(Proof of Concept:新しい概念や理論やアイディアの実証を目的とした検証やデモンストレーション)案件が増加したことなどから、989百万円(同17.7%増)となった。
一方、プロダクトソリューションセグメントでは、売上高は7,249百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益881百万円(同3.9%減)となった。期初計画比では売上高0.7%減、営業利益5.3%減に終わった。このため、営業利益率も13.1%から12.2%へと低下した。ただ、引き続き同社のセグメント中で最も高い利益率を維持している。これは、前述のとおり技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないためと考えられる。
売上高の内訳を見ると、組込み開発では、オートモーティブやモバイルが減少したものの、設備機器が産業設備、医療機器などの新事業領域が大幅拡大したことから、4,235百万円(前年同期比3.2%増)となった。また、デバイス開発では、同社の得意領域である画像処理分野を中心に増加し、3,013百万円(同3.9%増)であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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