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船井総研 Research Memo(4):経営コンサルティング事業とロジスティクス事業が利益基盤

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2019年12月期第3四半期の業績概要
船井総研ホールディングス<9757>の2019年12月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比19.7%増の18,607百万円、営業利益が同19.1%増の4,109百万円、経常利益が同17.8%増の4,127百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同7.6%増の2,730百万円と大幅な増収増益となった。

売上高に関しては、経営コンサルティング事業が引き続き順調に伸び、またダイレクトリクルーティング事業においても順調に新規顧客を伸ばし大きく増収した。主力の経営コンサルティング事業では定期的にコンサルタントがクライアントを訪問しコンサルティングを行う「月次支援」や顧客企業のWeb集客を支援する「リスティング」業務が高い伸びを示した。業種別では、強い顧客基盤を持つ「住宅・不動産」、「医療・介護・福祉」分野において前期比2ケタの伸び、「人材サービス」分野において同59.6%増、「環境・エネルギー関連」分野においても同30.0%増と成長率が高かった。ダイレクトリクルーティング事業については、新規顧客数の増加に伴い2倍近い成長を達成(同97.9%増)。その他事業も、新和コンピュータサービス(システム開発事業)の売上高が加わり、同45.3%増となった。

営業利益に関しては、経営コンサルティング事業とロジスティクス事業が確実に収益を確保した。特に経営コンサルティング事業では、増収効果に加え、営業業務の効率化による出張旅費等の経費削減効果により、大幅な増益を達成した(同24.1%増)。同事業の営業利益率は28.2%と圧倒的な収益力は変わらない。ロジスティクス事業も同26.1%増と収益力が向上した。比較的利益率の高い物流コンサルティング業務の増収がその要因である。


現金及び預金は116億円と潤沢。自己資本比率80%超え財務基盤は盤石
2. 財務状況と経営指標
2019年12月期第3四半期末の総資産は前期末比1,262百万円増の27,995百万円となった。そのうち流動資産は1,364百万円増であり、現金及び預金、有価証券の増加が主な要因である。固定資産は102百万円減であり、投資その他の資産の減少が主な要因である。現金及び預金は11,635百万円と潤沢である。

負債合計は前期末比174百万円増の4,536百万円となった。そのうち流動負債は563百万円増であり、賞与引当金及び1年内償還予定の社債の計上が主な要因である。固定負債は389百万円減であり、社債の減少が主な要因である。銀行からの借入残高は、長期借入金100百万円のみである。

経営指標(2019年12月期第3四半期末)では盤石の安全性を誇る。流動比率が376.4%と短期の安全性の基準となる200%を大きく上回る。自己資本比率が81.9%と中長期的にも安全な財務体質である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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