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Iスペース Research Memo(6):2020年9月期は減収減益見通しだが、下期は2ケタ増収増益に転じる見込み

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

1. 2020年9月期の業績見通し
インタースペース<2122>の2020年9月期の連結業績は、売上高が前期比5.4%減の27,000百万円、営業利益が同54.4%減の400百万円、経常利益が同55.1%減の400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同41.7%減の260百万円と減収減益となる見通し。2019年9月期の業績に寄与したインターネット広告事業における大型案件が大幅縮小する見込みとなっているためだ。特に同案件は2019年9月期上期が売上のピークだったため、2020年9月期上期の業績は反動減により売上高で前年同期比18.9%減、営業利益で同88.0%減と大きく落ち込む見通しとなっている。ただ、同影響が一巡する下期だけで見ると売上高は前年同期比11.0%増、営業利益は同51.7%増と2ケタ増収増益に転じることになる。また、大型案件の売上についても保守的に計画に織り込んでいるようで、今後の受注状況次第では上振れ要因となる可能性もある。

事業セグメント別では、インターネット広告事業が減収減益に、メディア運営事業は増収となるものの、引き続き開発投資を積極的に行うため、営業損失は拡大する見込みとなっている。

アフィリエイト広告のカテゴリー別見通しは、eコマースが大型案件の減少により2ケタ減収を見込む。同案件を除けば、健康食品等の広告表示規制への対応がほぼ一巡することから、下げ止まるものと見られる。サービスについては引き続き美容関係等を中心に拡大基調が続く見通し。一方、金融については広告規制が厳しくなるなかで上期まで低迷が続くものの、クレジットカードやローン会社の顧客開拓に注力することで下期以降の回復を目指している。

SFAについては既存携帯ショップ向けの売上減をカバーすべく、北海道の有力代理店との契約を進めており、「MWノートンストア」の販売に注力していく方針だ。ただ、新規事業の投資等もあり2020年9月期も減収、赤字予算で計画に織り込んでいる。

海外事業については売上高で前期比80%増の14億円(うち、ベトナムで7~8億円)と大幅伸長を見込んでおり、営業利益も初めて黒字化する見通しだ。タイの収益が順調に拡大するほか、インドネシアも2020年春頃には単月ベースで黒字化する見通し。2019年9月期下期からスタートしたマレーシア、シンガポールでも直近で月商1千万規模にまで成長しており、今後の成長が期待できる状況となっている。東南アジアでもアフィリエイト広告の認知度向上が進み、市場が立ち上がり始めた段階にある。同社は今後もアフィリエイトサービスプロバイダーとしての先行者メリットを生かして、同市場で積極展開を進めていく方針で、将来的にはインターネット広告事業の中で、海外事業の売上比率を20〜30%まで引き上げていくことを目標に掲げている。

メディア運営事業ではゲームアプリ等のコンテンツ収入が2019年9月期並みの水準となるが、メディア広告収入がさらに拡大する見通しとなっている。引き続き「ママスタジアム」の広告収入がメインとなるが、新規メディアとして育成してきた「KOIMEMO」が月間UU数で300万まで拡大してきており、記事タイアップ広告等でマネタイズしていくタイミングに入ったと見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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