価値開発 Research Memo(4):スターアジアグループ傘下企業として成長戦略プランを発表
[19/12/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■成長戦略
1. スターアジアグループ傘下で資本調達、組織整備
価値開発<3010>は、2019年3月期に不動産投資を行うスターアジアグループと資本業務提携を締結して以来、その関係を深めてきた。主なマイルストーンは以下の通りである。
1) 2018年11月:第三者割当増資による新株式発行。スターアジアグループにより運用されるファンドであるStar Asia Opportunity III LPが引受け、644百万円調達。
2) 2019年3月:第三者割当増資(現物出資及び金銭出資)による新株式発行。スターアジアグループにより運用されるファンドであるStar Asia Opportunity III LP及びスターアジアグループの役員・従業員が引受け、1,908百万円調達。スターアジアグループが筆頭株主となる。
3) 2019年6月:スターアジアグループの中核的な事業会社であるStar Asia Management Ltd.と包括的業務提携に関する合意書を締結。
この包括業務提携で、スターアジアグループの役職者5名が同社の取締役として提案され、その後の株主総会で選任された。取締役会長兼不動産事業本部長となった梅木篤郎氏は、スターアジア総合開発(株)の代表取締役であり、不動産開発・管理・売買分野で30年超の経験があり実績豊富。同社の今後の成長を託されたキーパーソンである。
また、スターアジア総合開発が行う建物の建設に関するプロジェクト・マネジメント業務を受託することや、スターアジア投資顧問(株)及びスターアジア不動産投資法人に、ホテルを中心とした不動産物件情報を提供し、物件売却の機会を獲得し、協働して成長する協議を行うことに合意した。これらの包括業務提携により、スターアジアグループと一体となった成長が可能になる。
2. 「成長戦略プラン」を発表、着実に実行中
同社は、2019年6月に「成長戦略プラン」を発表し、着実にその推進を行っている。全体としては、スターアジアグループの「ヒト」や「カネ」の支援のもと、ホスピタリティ分野を中心に、長期的に優れた収益成長と株主価値の最大化を目指すプランとなっている。特筆すべきは、「不動産開発、売却」に積極的に参入することの宣言だろう。将来的には新たなホテルの開発から入り、開業・安定稼働後にスターアジア不動産投資法人へ売却するといった事業が有望である。ホテル運営と比較すると、不動産開発はより大きな利益を獲得できる可能性があり、当面の取り組みは着実に実施に移されている。既にスターアジアグループからのバックアップにより「ガバナンス」「IRコミュニケーション」が強化された。また、経費コントロールが強化されホテル運営の「収益性の向上」もさっそく成果が出ている。不動産事業に関しては、新たに「不動産事業本部」が設立され、体制が整った。2020年3月期上期には、効率的に活用されていない保有不動産の売却(特別利益133百万円)が行われ、有利子負債の圧縮も着実に進んでいる。
■株主還元策
同社は株主への還元手段として配当を行うことが重要であると認識している。しかし、現在は過去に発生した累積損失の解消に至っておらず、直ちに配当を行うことができない。早急にこのような状況を脱し、安定収入を基礎とした堅実な利益体質のもと、配当を実施したいとしている。
2019年3月期は配当を行っておらず、2020年3月期も配当の予定はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>
1. スターアジアグループ傘下で資本調達、組織整備
価値開発<3010>は、2019年3月期に不動産投資を行うスターアジアグループと資本業務提携を締結して以来、その関係を深めてきた。主なマイルストーンは以下の通りである。
1) 2018年11月:第三者割当増資による新株式発行。スターアジアグループにより運用されるファンドであるStar Asia Opportunity III LPが引受け、644百万円調達。
2) 2019年3月:第三者割当増資(現物出資及び金銭出資)による新株式発行。スターアジアグループにより運用されるファンドであるStar Asia Opportunity III LP及びスターアジアグループの役員・従業員が引受け、1,908百万円調達。スターアジアグループが筆頭株主となる。
3) 2019年6月:スターアジアグループの中核的な事業会社であるStar Asia Management Ltd.と包括的業務提携に関する合意書を締結。
この包括業務提携で、スターアジアグループの役職者5名が同社の取締役として提案され、その後の株主総会で選任された。取締役会長兼不動産事業本部長となった梅木篤郎氏は、スターアジア総合開発(株)の代表取締役であり、不動産開発・管理・売買分野で30年超の経験があり実績豊富。同社の今後の成長を託されたキーパーソンである。
また、スターアジア総合開発が行う建物の建設に関するプロジェクト・マネジメント業務を受託することや、スターアジア投資顧問(株)及びスターアジア不動産投資法人に、ホテルを中心とした不動産物件情報を提供し、物件売却の機会を獲得し、協働して成長する協議を行うことに合意した。これらの包括業務提携により、スターアジアグループと一体となった成長が可能になる。
2. 「成長戦略プラン」を発表、着実に実行中
同社は、2019年6月に「成長戦略プラン」を発表し、着実にその推進を行っている。全体としては、スターアジアグループの「ヒト」や「カネ」の支援のもと、ホスピタリティ分野を中心に、長期的に優れた収益成長と株主価値の最大化を目指すプランとなっている。特筆すべきは、「不動産開発、売却」に積極的に参入することの宣言だろう。将来的には新たなホテルの開発から入り、開業・安定稼働後にスターアジア不動産投資法人へ売却するといった事業が有望である。ホテル運営と比較すると、不動産開発はより大きな利益を獲得できる可能性があり、当面の取り組みは着実に実施に移されている。既にスターアジアグループからのバックアップにより「ガバナンス」「IRコミュニケーション」が強化された。また、経費コントロールが強化されホテル運営の「収益性の向上」もさっそく成果が出ている。不動産事業に関しては、新たに「不動産事業本部」が設立され、体制が整った。2020年3月期上期には、効率的に活用されていない保有不動産の売却(特別利益133百万円)が行われ、有利子負債の圧縮も着実に進んでいる。
■株主還元策
同社は株主への還元手段として配当を行うことが重要であると認識している。しかし、現在は過去に発生した累積損失の解消に至っておらず、直ちに配当を行うことができない。早急にこのような状況を脱し、安定収入を基礎とした堅実な利益体質のもと、配当を実施したいとしている。
2019年3月期は配当を行っておらず、2020年3月期も配当の予定はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>