ハイアス Research Memo(6):2020年4月期通期は大幅増収、前期並みの営業利益を見込む
[20/01/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2020年4月期通期業績予想
ハイアス・アンド・カンパニー<6192>の2020年4月期通期の連結業績予想は、売上高8,400百万円(前期比37.7%増)、営業利益418百万円(同0.4%増)、経常利益385百万円(同7.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益207百万円(同13.9%減)とし、売上高については期初計画を据え置き、各利益指標については第2四半期までの業績結果を受け下方修正を行った。
同社では、住宅・不動産市場で高まるソリューションへのニーズを的確に捉えながら、新規導入会員企業の本格稼働と、既存会員企業の受注増加により、会費・ロイヤルティ等の増加を見込んでいる。また、「R+house」事業に加え、「R+house」の関連商材となる高性能デザイナーズセレクト住宅「ADM」や2019年4月期までにリリースした新規商材の伸長を見込んでいる。
修正後の通期予想値に対して第2四半期までの進捗率で見ると、売上高は47.7%、営業利益が30.2%であり、利益指標についての達成リスクがやや高いように見える。事業別に見ると、建設施工事業における初期投資費用負担の一巡・採算性向上がやや遅れていることが気になるところである。また、コンサルティング事業において、第2四半期で台風被害の影響で一時的に初期導入フィーの収益が減少したが、下期にどこまでそれらをカバーして収益拡大できるかがポイントとなるだろう。
2020年4月期通期業績予想については、第2四半期実績が減益となったのは一過性のものであり、「R+House」ほか各商材がおおむね順調に伸長していること、会費・ロイヤルティの積み上げで利益はここ2〜3年下期偏重傾向になっていることなどを考慮すると、通期予想値の達成は困難ではないと弊社では見ている。
2. 直近の主要施策
(1) 商品力強化
a) 保証制度の充実
2018年4月から「家価値60年サポート」というサービスを開始している。戸建のオーナーに対して、長期的に充実したアフターサポートを提供するための仕組みで、新築だけでなく、引き渡しから数年経過している物件であっても、引き渡しから起算して60年間にわたり充実したアフターサポートサービスを提供するものである。まさに、同社の企業理念である「住宅不動産の資産価値の維持・向上」を具現化するサービスとも言える。サービス開始以降、管理棟数は順調に増加し、2020年4月期第2四半期末時点で累計約2,000棟に上るとのことである。
b) 不動産エージェント事業
住宅会社向けの不動産エージェント事業では、「トチスマ・ショップ」というサービスを提供している。これは、土地を持っていない顧客に対し、住宅会社が土地探しに時間を取られ他社に顧客を奪われるという課題を解決し、土地探しから建築までワンストップサービスで提供するものである。また、「R+house」等の建築受注を主目的とすることで、短期間で顧客の希望に沿った土地を探すことが可能にもなる。同社のテストマーケティング実績によれば、土地を持っていない顧客の成約率は80.0%(トチスマ・ショップに来店し土地を購入した顧客の成約率)とのことである。
(2) 支援力強化
「R+house」のフラッグストアとして、2018年8月にLHアーキテクチャを設立した。設立・サービス開始後1年で年間50棟規模に到達し、受注のためのノウハウ(販売手法・業務フロー改善方法、現場監督ノウハウなど)をブラッシュアップし、他の会員企業にも展開中である。2021年4月期は100棟、2022年4月期は120棟を目指しており、「R+house」会員企業の中ではトップクラスとのことである。
(3) 販売力強化
「R+house」ブランド力強化のための活動として、以下の施策を講じている。1つ目は、各会員企業のホームページにおいて、従来は企業名とブランド名(R+house)を併記して表記していたが、今後は統一ブランドとして「R+house」を前面に出して強調し、ブランドの浸透を図るとしている。2つ目は、「R+house」が2年連続で「建築家住宅」新築供給数全国No.1※になったことを機に、ホームページやチラシ・広告などで積極的にロゴを使ってアピールするとしている。
※建築家住宅(建築士の資格を持つ独立した建築家により基本設計された住宅)主要供給事業者7社における2017年度及び2018年度の新築供給数((株)矢野経済研究所調べ。2019年8月現在)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
<YM>
1. 2020年4月期通期業績予想
ハイアス・アンド・カンパニー<6192>の2020年4月期通期の連結業績予想は、売上高8,400百万円(前期比37.7%増)、営業利益418百万円(同0.4%増)、経常利益385百万円(同7.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益207百万円(同13.9%減)とし、売上高については期初計画を据え置き、各利益指標については第2四半期までの業績結果を受け下方修正を行った。
同社では、住宅・不動産市場で高まるソリューションへのニーズを的確に捉えながら、新規導入会員企業の本格稼働と、既存会員企業の受注増加により、会費・ロイヤルティ等の増加を見込んでいる。また、「R+house」事業に加え、「R+house」の関連商材となる高性能デザイナーズセレクト住宅「ADM」や2019年4月期までにリリースした新規商材の伸長を見込んでいる。
修正後の通期予想値に対して第2四半期までの進捗率で見ると、売上高は47.7%、営業利益が30.2%であり、利益指標についての達成リスクがやや高いように見える。事業別に見ると、建設施工事業における初期投資費用負担の一巡・採算性向上がやや遅れていることが気になるところである。また、コンサルティング事業において、第2四半期で台風被害の影響で一時的に初期導入フィーの収益が減少したが、下期にどこまでそれらをカバーして収益拡大できるかがポイントとなるだろう。
2020年4月期通期業績予想については、第2四半期実績が減益となったのは一過性のものであり、「R+House」ほか各商材がおおむね順調に伸長していること、会費・ロイヤルティの積み上げで利益はここ2〜3年下期偏重傾向になっていることなどを考慮すると、通期予想値の達成は困難ではないと弊社では見ている。
2. 直近の主要施策
(1) 商品力強化
a) 保証制度の充実
2018年4月から「家価値60年サポート」というサービスを開始している。戸建のオーナーに対して、長期的に充実したアフターサポートを提供するための仕組みで、新築だけでなく、引き渡しから数年経過している物件であっても、引き渡しから起算して60年間にわたり充実したアフターサポートサービスを提供するものである。まさに、同社の企業理念である「住宅不動産の資産価値の維持・向上」を具現化するサービスとも言える。サービス開始以降、管理棟数は順調に増加し、2020年4月期第2四半期末時点で累計約2,000棟に上るとのことである。
b) 不動産エージェント事業
住宅会社向けの不動産エージェント事業では、「トチスマ・ショップ」というサービスを提供している。これは、土地を持っていない顧客に対し、住宅会社が土地探しに時間を取られ他社に顧客を奪われるという課題を解決し、土地探しから建築までワンストップサービスで提供するものである。また、「R+house」等の建築受注を主目的とすることで、短期間で顧客の希望に沿った土地を探すことが可能にもなる。同社のテストマーケティング実績によれば、土地を持っていない顧客の成約率は80.0%(トチスマ・ショップに来店し土地を購入した顧客の成約率)とのことである。
(2) 支援力強化
「R+house」のフラッグストアとして、2018年8月にLHアーキテクチャを設立した。設立・サービス開始後1年で年間50棟規模に到達し、受注のためのノウハウ(販売手法・業務フロー改善方法、現場監督ノウハウなど)をブラッシュアップし、他の会員企業にも展開中である。2021年4月期は100棟、2022年4月期は120棟を目指しており、「R+house」会員企業の中ではトップクラスとのことである。
(3) 販売力強化
「R+house」ブランド力強化のための活動として、以下の施策を講じている。1つ目は、各会員企業のホームページにおいて、従来は企業名とブランド名(R+house)を併記して表記していたが、今後は統一ブランドとして「R+house」を前面に出して強調し、ブランドの浸透を図るとしている。2つ目は、「R+house」が2年連続で「建築家住宅」新築供給数全国No.1※になったことを機に、ホームページやチラシ・広告などで積極的にロゴを使ってアピールするとしている。
※建築家住宅(建築士の資格を持つ独立した建築家により基本設計された住宅)主要供給事業者7社における2017年度及び2018年度の新築供給数((株)矢野経済研究所調べ。2019年8月現在)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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