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サムティ Research Memo(6):戦略的投資やホテル開発事業は順調に進展。営業エリア拡大や海外展開にも取り組む

注目トピックス 日本株
■サムティ<3244>の活動実績

1. 投資実績
前述のとおり、開発用地38物件(取得金額273億円)、収益不動産54物件(取得金額588億円)を取得。そのうち、開発用地38物件(レジデンス32物件、ホテル5物件、オフィス1物件)については、首都圏11物件、中部15物件、関西11物件、九州1物件で構成されている。また、収益不動産54物件(レジデンス49物件、ホテル1物件、オフィス4物件※)についても、北海道7物件、首都圏8物件、中部11物件、関西13物件、中国2物件、九州13物件と全国展開しており、中期経営計画に掲げる地方都市圏への投資でも実績を残すことができた。また、3年間(2019年11月期から2021年11月期)で総額約3,000億円(建築費を含む)の投資を計画しているが、現時点(計画1年目)で1,536億円(契約済及び決済予定を含む)を実行し、順調に進捗している。

※取得したオフィスの中には、一等地として知られている大和証券大阪支店(大阪市北区 御堂筋沿い)などが含まれている。


2. ホテル開発事業の進展
ホテル開発事業については、2019年2月に第3弾となる「エスペリアイン大阪本町」、2019年4月に第4弾となる「エスペリアホテル京都」をオープンさせたほか、現在8棟が開発中である。また、全国の主要都市を中心にオフィス開発にも取り組んでおり、現在2棟が開発中となっている。同社は、開発から手掛けることで高い収益性が期待できるホテル及びオフィス開発事業を今後の新たな成長エンジンとして位置付けている。

3. 営業エリア
中期経営計画の重点戦略の1つである営業エリアの拡大についても、2019年4月に東京支店 新宿営業所及び横浜営業所、2019年12月には広島支店を開設している。あわせて、各支店の仕入部隊の強化にも取り組んでいるようだ。

4. 大和証券グループとの取り組み
(1) ホテル開発事業
2020年11月期中を目途に共同でホテル開発ファンドの組成準備を進めるとともに、2020年秋にはホテルリートの上場も目指している。ホテルリートについては、設立時組入予定物件(約550億円)を既に確保しているほか、将来組入予定物件(約550億円)の用地も取得済である。また、開発ファンドとは異なる取り組みとして、ホテル高山プロジェクト(岐阜県高山市)も共同で推進中である。

(2) 海外子会社の設立
大和証券グループの「ACA Investment Pte Ltd」との共同出資により、2019年2月にシンガポールに海外子会社「SAMTY ASIA INVESTMENTS PTE.LTD.」を設立すると、11月にはオフィスを開設(駐在2名)した。同社グループは、ホーチミン市のデベロッパー2社に対して合計約30億円の開発資金を投資※しているが、現地の近くできめ細やかな投資管理を行っていく考えである。また、今後は不動産投資だけでなく、不動産関連企業のM&Aなどの豊富な案件情報を入手していくほか、他の東南アジア諸国への分散投資や、ジョイントベンチャーなどの手法による不動産開発も視野に入れながら、海外事業を本格化していく方針である。

※ホーチミン市2区(THU THIEM区)の複合施設への出資。商業施設に加え、高級集合住宅が建設される予定。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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