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前場に注目すべき3つのポイント〜参加者限られ、こう着感の強い相場展開に

注目トピックス 日本株
10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:参加者限られ、こう着感の強い相場展開に
■前場の注目材料:ファーストリテ、20/8下方修正 営業利益1450億円←2450億円
■富士フイルム、米で「アビガン」臨床試験、週内に開始


■参加者限られ、こう着感の強い相場展開に

10日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが285ドル高となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が追加支援策を導入し、中小企業、州・地方自治体支援などで最大2.3兆ドルの融資を提供すると発表したほか、パウエル議長が融資可能な規模は「無制限」としたことが好材料視された。

しかし、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国の臨時会合で、サウジアラビアとロシアが減産で合意したものの規模が予想を下回ったことで原油価格が下落したことが重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の19460円。円相場は1ドル108円40銭辺りで推移している。

FRBによる追加支援策の動きは好感されるが、米国同様、原油相場の下落が神経質にさせそうである。また、10日の米国市場が祝日で休場となることもあり、海外勢の商いは減少。市場参加者が限られるなか、新型コロナウイルスに関連するメディア報道等によって振らされやすい相場展開といったところだろう。

なお、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのロックダウン(都市封鎖)について、スペイン、イタリア、ドイツ、英国は引き続き堅持する方針と伝えられている。感染増加のペースが加減速を繰り返し、ロックダウンを緩和し始める計画を複雑にしているようである。日本でも東京都の感染者数が増え続けており、これも神経質にさせやすいところ。

週末要因のほか、週明けは多くの海外市場が祝日で休場となるため、一段と商いが細りやすい。オーバーウィークのポジションを避ける流れから、利益確定の流れに向かわせる可能性はある。そのため、物色は個人主体の材料株に向かいやすく、新型コロナに関連した材料株のほか、需給整理一巡で見直しの流れが強まってきている直近IPO銘柄への関心が集まりやすいだろう。


■ファーストリテ、20/8下方修正 営業利益1450億円←2450億円

ファーストリテ<9983>は2020年8月期の業績予想の修正を発表。売上高にあたる売上収益は9%減の2兆900億円と、従来予想(2%増の2兆3400億円)から2500億円引き下げた。営業利益は44%減の1450億円と、従来予想(5%減の2450億円)から下方修正。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でユニクロ事業の店舗の多くが臨時休業となるなど、事業環境の悪化を反映した。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(23719.37、+285.80)
・ナスダック総合指数は上昇(8153.58、+62.67)
・VIX指数は低下(41.67、-1.68)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い


・スター精密<7718>欧州向け自動旋盤をタイに移管、中国生産見直し
・富士フイルム<4901>米で「アビガン」臨床試験、週内に開始
・デンソー<6902>米で防護マスク生産、地域医療機関を支援
・ヤマハ発<7272>国内6工場、来月生産調整
・ユニプレス<5949>露子会社清算、経営資源を最適化
・三菱電<6503>国際特許出願件数で世界2位獲得


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 3月企業物価指数(前年比予想:-0.1%、2月:+0.8%)

<海外>
・10:30 中・3月消費者物価指数(前年比予想:+4.9%、2月:+5.2%)
・10:30 中・3月生産者物価指数(前年比予想:-1.1%、2月:-0.4%)




<SF>

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