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Kudan Research Memo(6):独立系専業として真に唯一無二の存在になる

注目トピックス 日本株
■事業展開の現状

4. Artisenseとの提携〜子会社化
Kudan<4425>は2020年1月、米Artisenseを子会社化する計画を発表した。1月に一部株式を取得、5月には業務提携契約を締結し、両社のコラボレーションが本格的にスタートしようとしているところである。Artisenseは、独ミュンヘン工科大学発のコンピュータビジョン企業で、同社と同様にSLAM技術の独立系専業企業である。創業者で最高研究責任者は、ミュンヘン工科大学で人工知能・コンピュータビジョン分野の首席教授を勤めるクレーマーズ教授で、Spatial AIやSLAM分野で世界トップクラスの実績を誇る。クレーマーズ教授を始めArtisenseには20名強の世界水準の技術者チームが参画している。こうしたArtisenseを同社が子会社化することにより、SLAMに関する世界水準の独立系専業の技術集団が生まれるわけだが、同社とArtisenseは見事なまでの補完関係にあると言える。

Vision SLAMに関しては、同社は処理が高速で実用化で先行する間接法SLAMの技術に強みがあり、Artisenseが高度・高性能で直感的なSLAM技術を有する。同社には高精度センサであるLiDARとSLAMを融合した技術があり、Artisenseは深層学習により複雑な実用環境でも安定した認識を可能とするGN-netを有し、AIやIoTとの統合で先駆している。同社は実装や事業展開による商用化に強みがある一方、Artisenseはアカデミックな研究に裏付けられた次世代技術に強みがある。このように異質な両社の力を統合すれば、人間のように素早く直感的な認識ができる機械も遠からず登場することが期待される。また、有力なSLAM技術の開発企業がGAFAに飲み込まれた後、Artisenseの子会社化によって同社は、真に唯一無二のSLAM技術独立系専業として先端テクノロジーにおけるステイタスを高めることになるだろう。クレーマーズ教授と、同社研究開発活動の要であるウィリアムズ氏のコラボレーションが楽しみだ。

同社は2020年2月にArtisenseの発行済株式数の12%を取得したが、第2回として2020年6月29日に26%の取得を予定している。その後、Artisenseの営業損益の黒字化などを条件に残りの62%を取得し、完全子会社化する予定になっている。完全子会社にする場合の出資総額は最大で29億円程度の模様である。Artisenseの子会社化は、2020年3月期初の計画に入っておらず、また出資額が多額になるため、外部からの資金調達が必要であった。このため2020年5月に第11回新株予約権を、メリルチンリ日本証券(株)を割当先に発行した。手数料は公募増資よりはやや割高だがMSワラントによる調達においては業界最低水準となっている。

資金調達スキームでは、総額5,089百万円を資金調達することになっており、資金使途は1)借入金の返済450百万円、2)Artisenseとの事業統合・研究開発・事業開発1,170百万円、3)プロダクトソリューション開発500百万円、4)Deep Techにおける研究開発100百万円、5)Deep TechへのM&A 2,869百万円弱??ということである。1)〜4)はおおむね2021年3月期に支出が予定されている。また、提携中心という同社の事業特性からArtisenseの子会社化後は大型M&Aの可能性が小さい。したがって、5)のDeep TechへのM&A資金2,869百万円は必ずしも支出の必要性はなく、同社が予約権行使を主導できることもあって、ダイリューションは限定的と考えてもよいかもしれない。ただし、スキーム上、株価が高騰すれば割当先による行使の可能性もあるが、そのとき既存株主は株価上昇という果実を得ることができる。


産業全体で広がる同社SLAMへのニーズ

5. 自動運転技術などへのかかわり
このように、SLAMとLiDARの統合、先端テクノロジー企業などとの提携、Artisenseの子会社化発表など、2020年3月期は同社の成長ステージが一段上がった印象である。このため2021年3月期以降は、各社の要素技術として製品化に向かった動きが顕著になると考えられる。例えば自動運転技術について、日本でも条件付き自動運転であるレベル3がスタートするが、機械は人間のドライバーと同様に瞬時に状況を認知し判断し操作することが求められる。それがドライバーによる運転を前提としないレベル4〜5の対応になると、車両自らが、LiDAR始めあらゆるセンシング技術を使って状況をインプット、同社のSLAMで現在位置を正確に特定しつつ視覚情報としてAIへ送り出し、AIがリスクも考慮して予見し判断し、機械は人間以上の安定性と安全性とレスポンスで機械を操作する必要が生じる。このように、自動運転を実現するために同社のSLAMは不可欠と言えるが、自動運転以外でも、自動搬送やスマートフォンカメラ、XRなどあらゆるAP技術においてDeepTechとして使用が進められているところである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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