テクマト Research Memo(1):在宅勤務の広がりで情報セキュリティ対策製品の受注は好調
[20/06/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
テクマトリックス<3762>は、情報基盤事業とアプリケーション・サービス事業を展開する。情報基盤事業では、独自の“目利き力”により、北米を中心に高い技術力、競争力、成長力を持つネットワーク及びセキュリティ関連の製品を見出し、単なる製品販売にとどまらずシステム構築、保守、運用・監視サービスまで含めたワンストップ・ソリューションサービスを提供しているのが強み。また、アプリケーション・サービス事業では医療、CRM、ソフトウェア品質保証、ビジネスソリューションの4つのソリューションサービスを展開している。特に、医療分野におけるクラウド型PACS※(医用画像管理システム)では業界最大手となっている。
※PACS:画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication Systems)の略称で、MRIやCT、超音波診断装置、内視鏡、PET等の医療検査機器で撮影された画像データを受信、データベースへ保存し、端末に表示するシステム。
1. 2020年3月期業績実績
2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比12.3%増の28,553百万円、営業利益で同25.2%増の3,028百万円といずれも過去最高を更新、期初会社計画も上回る好決算となった。情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業ともに2ケタ増収増益を達成し、また、ストック売上の積み上げも順調に進んだ。情報基盤事業では、次世代ファイアーウォールなどの情報セキュリティ対策製品の引き合いが好調で、期末にかけては、「SSL-VPN」といった在宅勤務(テレワーク)のためのリモートアクセス環境の構築ニーズの需要が急増した。アプリケーション・サービス事業ではCRM分野が既存顧客からのリプレイス需要や新規顧客からの大型案件受注獲得などにより好調に推移し、医療分野もクラウドPACS「NOBORI」の契約施設数が順調に増加し、収益増に貢献した。
2. 2021年3月期見通し
2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染の拡大による影響を現段階で合理的に算定することが困難なため未定とし、業績予想の開示が可能となった段階で速やかに開示する方針となっている。4〜5月の状況を見ると、情報基盤事業は、在宅勤務が急速に広がったため、情報セキュリティ対策製品の引き合いが特需的に伸びており、期末受注残も豊富なことから、上期については好業績が期待される。一方、アプリケーション・サービス事業は、CRM分野のリプレイス需要などによる繁忙状況が続き、医療分野でも、2020年5月にエムスリー<2413>と医用画像診断支援AIプラットフォームに関する業務提携を発表したほか、スマートフォンを利用したコンシューマ(患者)向けPHR(Personal Health Record)サービスを正式に開始するなど、事業拡大に向けた新たな取り組みが進んでおり、堅調推移が予想される。
3. 中期経営計画の進捗状況
2019年3月期からスタートした中期経営計画「GO BEYOND 3.0」では、「クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進」「セキュリティ&セイフティ(安心と安全)の追求」を基本戦略に、最終年度となる2021年3月期に売上高280億円、営業利益27億円を目標値として掲げてきたが、経営数値目標に関しては1年前倒しで達成し、重点施策として掲げたテーマについてもおおむね順調な進捗を見せている。今後についても情報セキュリティや医療分野を中心に、ストック売上の積み上げも図りながら安定成長が続くものと弊社では予想している。
■Key Points
・情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業とも2ケタ増収増益を達成、ストック売上の積み上げも順調に進む
・2021年3月期業績予想は未定だが、在宅勤務の広がりで情報セキュリティ対策製品が好調に推移
・中期経営計画の経営数値目標は1年前倒しで達成、先行きに関しても成長期待は大きい
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
テクマトリックス<3762>は、情報基盤事業とアプリケーション・サービス事業を展開する。情報基盤事業では、独自の“目利き力”により、北米を中心に高い技術力、競争力、成長力を持つネットワーク及びセキュリティ関連の製品を見出し、単なる製品販売にとどまらずシステム構築、保守、運用・監視サービスまで含めたワンストップ・ソリューションサービスを提供しているのが強み。また、アプリケーション・サービス事業では医療、CRM、ソフトウェア品質保証、ビジネスソリューションの4つのソリューションサービスを展開している。特に、医療分野におけるクラウド型PACS※(医用画像管理システム)では業界最大手となっている。
※PACS:画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication Systems)の略称で、MRIやCT、超音波診断装置、内視鏡、PET等の医療検査機器で撮影された画像データを受信、データベースへ保存し、端末に表示するシステム。
1. 2020年3月期業績実績
2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比12.3%増の28,553百万円、営業利益で同25.2%増の3,028百万円といずれも過去最高を更新、期初会社計画も上回る好決算となった。情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業ともに2ケタ増収増益を達成し、また、ストック売上の積み上げも順調に進んだ。情報基盤事業では、次世代ファイアーウォールなどの情報セキュリティ対策製品の引き合いが好調で、期末にかけては、「SSL-VPN」といった在宅勤務(テレワーク)のためのリモートアクセス環境の構築ニーズの需要が急増した。アプリケーション・サービス事業ではCRM分野が既存顧客からのリプレイス需要や新規顧客からの大型案件受注獲得などにより好調に推移し、医療分野もクラウドPACS「NOBORI」の契約施設数が順調に増加し、収益増に貢献した。
2. 2021年3月期見通し
2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染の拡大による影響を現段階で合理的に算定することが困難なため未定とし、業績予想の開示が可能となった段階で速やかに開示する方針となっている。4〜5月の状況を見ると、情報基盤事業は、在宅勤務が急速に広がったため、情報セキュリティ対策製品の引き合いが特需的に伸びており、期末受注残も豊富なことから、上期については好業績が期待される。一方、アプリケーション・サービス事業は、CRM分野のリプレイス需要などによる繁忙状況が続き、医療分野でも、2020年5月にエムスリー<2413>と医用画像診断支援AIプラットフォームに関する業務提携を発表したほか、スマートフォンを利用したコンシューマ(患者)向けPHR(Personal Health Record)サービスを正式に開始するなど、事業拡大に向けた新たな取り組みが進んでおり、堅調推移が予想される。
3. 中期経営計画の進捗状況
2019年3月期からスタートした中期経営計画「GO BEYOND 3.0」では、「クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進」「セキュリティ&セイフティ(安心と安全)の追求」を基本戦略に、最終年度となる2021年3月期に売上高280億円、営業利益27億円を目標値として掲げてきたが、経営数値目標に関しては1年前倒しで達成し、重点施策として掲げたテーマについてもおおむね順調な進捗を見せている。今後についても情報セキュリティや医療分野を中心に、ストック売上の積み上げも図りながら安定成長が続くものと弊社では予想している。
■Key Points
・情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業とも2ケタ増収増益を達成、ストック売上の積み上げも順調に進む
・2021年3月期業績予想は未定だが、在宅勤務の広がりで情報セキュリティ対策製品が好調に推移
・中期経営計画の経営数値目標は1年前倒しで達成、先行きに関しても成長期待は大きい
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>