ウェーブロックHD Research Memo(6):2020年3月期の売上高、営業利益は前期を上回って着地
[20/07/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2020年3月期の業績概要
ウェーブロックホールディングス<7940>の2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.6%増の29,251百万円、営業利益で同6.7%増の1,622百万円、経常利益で同17.7%減の1,598百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同22.4%減の1,108百万円となった。
売上高についてはインテリア事業が堅調に推移したほか、アドバンストテクノロジー事業においてディスプレイ用拡散板の仕入販売が増加したこともあり、5期連続の増収、過去最高売上を更新し、会社計画比でも若干上回って着地した。営業利益については、インテリア事業とマテリアルソリューション事業において、前期から取り組んできた原価材料上昇分の売価転嫁が進んだことや生産性改善施策が奏功して増益となり、アドバンストテクノロジー事業の減益を吸収し、2期ぶりの増益に転じた。なお、アドバンストテクノロジー事業ではスマートフォン用PMMA/PC2層シートについて、顧客要求を満たさない製品が発生したことに伴うクレーム補償費や在庫評価減等の一時的費用を第4四半期に1億円強計上しており、会社計画からの下振れ要因となった。
なお、営業外で従来計上してきた負ののれん償却(営業外利益)の計上期間が期中で終了したこと等により、営業外収益が前期比446百万円減少したことで、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が2ケタ減益となっている。
四半期ベースの業績動向を見ると、第1四半期については、原材料価格上昇分の売価転嫁値上げの効果や、相対的に利益率の高い製品の売上高が増加したことにより、営業利益、営業利益率ともに前年同期を上回ったが、第2四半期はインテリア事業、マテリアルソリューション事業で好調を持続したものの、アドバンストテクノロジー事業の利益減が響いて、営業利益、営業利益率とも前年同期を下回った。また、第3四半期はアドバンストテクノロジー事業の利益減が続いたことに加えて、マテリアルソリューション事業において、新たに導入した従業員インセンティブプランの会計処理上、75百万円を引き当てたことにより、営業利益、営業利益率ともに悪化している。第4四半期はアドバンストテクノロジー事業が一時費用の計上もあって営業損失を計上したものの、繁忙期に当たるインテリア事業やマテリアルソリューション事業の一部で売上が好調に推移したことから、営業利益、営業利益率ともに前年同期を上回る水準となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2020年3月期の業績概要
ウェーブロックホールディングス<7940>の2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.6%増の29,251百万円、営業利益で同6.7%増の1,622百万円、経常利益で同17.7%減の1,598百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同22.4%減の1,108百万円となった。
売上高についてはインテリア事業が堅調に推移したほか、アドバンストテクノロジー事業においてディスプレイ用拡散板の仕入販売が増加したこともあり、5期連続の増収、過去最高売上を更新し、会社計画比でも若干上回って着地した。営業利益については、インテリア事業とマテリアルソリューション事業において、前期から取り組んできた原価材料上昇分の売価転嫁が進んだことや生産性改善施策が奏功して増益となり、アドバンストテクノロジー事業の減益を吸収し、2期ぶりの増益に転じた。なお、アドバンストテクノロジー事業ではスマートフォン用PMMA/PC2層シートについて、顧客要求を満たさない製品が発生したことに伴うクレーム補償費や在庫評価減等の一時的費用を第4四半期に1億円強計上しており、会社計画からの下振れ要因となった。
なお、営業外で従来計上してきた負ののれん償却(営業外利益)の計上期間が期中で終了したこと等により、営業外収益が前期比446百万円減少したことで、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が2ケタ減益となっている。
四半期ベースの業績動向を見ると、第1四半期については、原材料価格上昇分の売価転嫁値上げの効果や、相対的に利益率の高い製品の売上高が増加したことにより、営業利益、営業利益率ともに前年同期を上回ったが、第2四半期はインテリア事業、マテリアルソリューション事業で好調を持続したものの、アドバンストテクノロジー事業の利益減が響いて、営業利益、営業利益率とも前年同期を下回った。また、第3四半期はアドバンストテクノロジー事業の利益減が続いたことに加えて、マテリアルソリューション事業において、新たに導入した従業員インセンティブプランの会計処理上、75百万円を引き当てたことにより、営業利益、営業利益率ともに悪化している。第4四半期はアドバンストテクノロジー事業が一時費用の計上もあって営業損失を計上したものの、繁忙期に当たるインテリア事業やマテリアルソリューション事業の一部で売上が好調に推移したことから、営業利益、営業利益率ともに前年同期を上回る水準となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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