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TKP---下期は営業黒字回復の見通し、新しい需要の取り込みにより貸会議室売上が改善傾向

注目トピックス 日本株
ティーケーピー<3479>は15日、2021年2月期第2四半期累計(20年3月-8月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比15.4%減の205.44億円、EBITDAが同85.0%減の7.29億円、営業損失が20.13億円(前年同期は35.04億円の利益)、経常損失が21.19億円(同21.67億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が24.03億円(同7.23億円の利益)となった。

TKP本体の貸会議室事業は、新型コロナを受けて貸会議室や宴会場の予約キャンセルや新規予約の減少が多く発生し、上期売上高は前年同期比44.7%減の111.39億円となった。売上高の減少を見込み、原価や販売費及び一般管理費の削減に努めたものの、22.47億円の営業損失となるなど、上期は新型コロナウイルスの影響を大きく受ける結果となった。
しかしながら、「TKPウェビナー」や試験会場利用の増加など、新たなビジネスチャンスも生まれていることから、8月の貸会議室売上が前年同月を上回るなど足元の業績は改善傾向を見せている。また、長期貸し案件が増加しており、2日以上に渡って利用する売上割合が6割近くまで拡大しているという。
コロナ禍では、TKP貸会議室の単独出店については抑制し、ブライダル企業等とのアライアンスによって他社の遊休施設を積極的に活用することで、イニシャルコストを一切かけずに、提供可能なオフィススペースを拡大していく戦略を掲げている。

一方、日本リージャス社(2020年2月期第2四半期から連結開始)のレンタルオフィス事業は、新型コロナウイルスの悪影響を受けにくく、堅調に推移した。上期売上高は88.31億円、買収に係るのれん償却費及び顧客関連資産償却費(11.92億円)を控除した後の営業利益は4.37億円と、コロナ禍においても黒字を維持している。
サテライトオフィス需要が拡大していることから、今後も日本リージャスは積極的な新規出店を継続する方針だ。

また、台湾リージャス社(2020年2月期第4四半期から連結開始)のレンタルオフィス事業においても稼働率が維持されたため、上期売上高は5.74億円となった。ただし、買収に係るのれん償却費及び顧客関連資産等の無形資産償却費の計上等により2.04億円の営業損失での着地となった。
コロナ禍において海外展開の加速は当面凍結としており、台湾については下期に1施設が出店予定となっているものの、新規出店は抑制の方針となっている。

2021年2月期通期連結業績予想については、不安定なコロナ情勢が継続している現段階において合理的な数値算定が困難なことから未定を据え置いた。
主軸のTKP貸会議室売上が改善傾向である他、リージャスのサテライトオフィス需要は引き続き旺盛である他、多くの周辺事業が復調傾向であることから、下期の連結業績は営業黒字回復を見込むという。

コロナショックにより同社の貸会議室事業は一時的に痛手を負ったが、withコロナ・afterコロナでのオフィス概念の変化は、フレキシブルオフィス事業が主軸の同社グループにとって追い風といえる。現在、同社はビュッフェの再開時期を検討中で、今後は法人宴会需要・料飲部門の復活なども大きなポイントとなりそうだ。





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