ALBERT Research Memo(1):重点産業分野を中心にプロジェクト型サービスが伸長
[20/11/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ALBERT<3906>は、日本屈指のデータサイエンスカンパニー※として、「顧客ごとに特化したビッグデータ分析、アルゴリズム開発、AIのシステム実装等を提供するプロジェクト型サービス」「幅広い顧客を対象とするAIを搭載した汎用的な自社プロダクトの提供」「データサイエンティスト育成支援」の3つの事業サービスを展開する。自動車、製造(自動車除く)、通信、流通・インフラ、金融業界を重点産業と位置付け、CATALYST戦略に基づく業界大手との業務提携を通じて、AIネットワーク化社会の実現と収益成長を目指す。
※データから価値を創出し、ビジネス課題の解決を実現するプロフェッショナル集団。
1. 2020年12月期第2四半期累計業績の概要
2020年12月期第2四半期累計(2020年1月-6月)の売上高は前年同期比13.0%増の1,255百万円、営業利益は同5.9%減の72百万円となった。新型コロナウイルスの影響で、一部案件の着手時期が遅れたほか、既存案件で投入工数が想定以上に膨らみ採算が悪化したこと、内部稼働率が低下したこと等により、第2四半期単独で見ると売上高で前年同期比2.3%減の566百万円、営業損失で55百万円(前年同期は57百万円の利益)と落ち込んだが、重点産業分野におけるプロジェクト型サービスの需要は旺盛であり、一時的な減速と見られる。
2. 2020年12月期の業績見通し
2020年12月期の売上高は前期比24.8%増の2,900百万円、営業利益は同53.0%増の290百万円と期初計画を据え置いている。CATALYSTパートナーを中心とした重点産業分野、重点顧客との取引深耕により、2ケタ増収増益を目指す。第3四半期に入って新型コロナウイルスの影響も解消してきており、内部稼働率の上昇と新卒・中途採用社員の戦力化もあって業績は回復トレンドに転じているもようだ。分野別では金融、流通・インフラ分野での案件増加が見込まれており、特に第4四半期に売上計上時期が集中する見通しとなっている。なお、データサイエンティスト数(派遣・契約社員、アルバイト、業務委託含む)は2020年6月末で233名(前期末比38名増)と順調に拡大している。
3. 成長戦略
AIを自社サービスの高付加価値化や経営の効率化に活用する企業は年々増加傾向にあり、同社を取り巻く市場環境は依然、追い風が続いている。こうしたなかで、同社は重点産業分野における「CATALYST戦略」の推進を成長戦略として打ち出している。現在、水面下でも新たなプロジェクトについての協議が進んでいるもようだ。今後のAIネットワーク社会では、異業種横断型の高付加価値サービスが普及することになると考えられるが、そのためには業種間で異なるデータの連携やシステム確立が重要となり、その触媒機能として同社の活躍余地はさらに広がっていくものと予想され、2021年12月期以降も2ケタ成長を目指していく。一方、自社プロダクトについては、AI・画像認識サービスの「タクミノメ」、AI・高性能チャットボット「スグレス」ともに契約数を着実に伸ばしているが、成長スピードはまだ高くはない。AI技術の進化が早いこともあり同社では顧客課題を十分に分析したうえで開発を進め、順次新たなサービスを投入していく考えだ。現在、売上構成比で1割弱となる自社プロダクトの構成比が高まってくれば、収益性も一段と向上していくものと予想される。また、データサイエンティスト育成支援については、既存顧客との関係強化だけでなく、新規顧客開拓のフック役としても展開していく考えだ。
■Key Points
・日本屈指のデータサイエンスカンパニーとして、ビッグデータアナリティクス領域におけるソリューション事業を展開する
・2020年12月期業績は当期純利益を除き2ケタ増収増益、過去最高を更新する見通し
・CATALYST戦略に基づく新たな案件も水面下で協議が進む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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ALBERT<3906>は、日本屈指のデータサイエンスカンパニー※として、「顧客ごとに特化したビッグデータ分析、アルゴリズム開発、AIのシステム実装等を提供するプロジェクト型サービス」「幅広い顧客を対象とするAIを搭載した汎用的な自社プロダクトの提供」「データサイエンティスト育成支援」の3つの事業サービスを展開する。自動車、製造(自動車除く)、通信、流通・インフラ、金融業界を重点産業と位置付け、CATALYST戦略に基づく業界大手との業務提携を通じて、AIネットワーク化社会の実現と収益成長を目指す。
※データから価値を創出し、ビジネス課題の解決を実現するプロフェッショナル集団。
1. 2020年12月期第2四半期累計業績の概要
2020年12月期第2四半期累計(2020年1月-6月)の売上高は前年同期比13.0%増の1,255百万円、営業利益は同5.9%減の72百万円となった。新型コロナウイルスの影響で、一部案件の着手時期が遅れたほか、既存案件で投入工数が想定以上に膨らみ採算が悪化したこと、内部稼働率が低下したこと等により、第2四半期単独で見ると売上高で前年同期比2.3%減の566百万円、営業損失で55百万円(前年同期は57百万円の利益)と落ち込んだが、重点産業分野におけるプロジェクト型サービスの需要は旺盛であり、一時的な減速と見られる。
2. 2020年12月期の業績見通し
2020年12月期の売上高は前期比24.8%増の2,900百万円、営業利益は同53.0%増の290百万円と期初計画を据え置いている。CATALYSTパートナーを中心とした重点産業分野、重点顧客との取引深耕により、2ケタ増収増益を目指す。第3四半期に入って新型コロナウイルスの影響も解消してきており、内部稼働率の上昇と新卒・中途採用社員の戦力化もあって業績は回復トレンドに転じているもようだ。分野別では金融、流通・インフラ分野での案件増加が見込まれており、特に第4四半期に売上計上時期が集中する見通しとなっている。なお、データサイエンティスト数(派遣・契約社員、アルバイト、業務委託含む)は2020年6月末で233名(前期末比38名増)と順調に拡大している。
3. 成長戦略
AIを自社サービスの高付加価値化や経営の効率化に活用する企業は年々増加傾向にあり、同社を取り巻く市場環境は依然、追い風が続いている。こうしたなかで、同社は重点産業分野における「CATALYST戦略」の推進を成長戦略として打ち出している。現在、水面下でも新たなプロジェクトについての協議が進んでいるもようだ。今後のAIネットワーク社会では、異業種横断型の高付加価値サービスが普及することになると考えられるが、そのためには業種間で異なるデータの連携やシステム確立が重要となり、その触媒機能として同社の活躍余地はさらに広がっていくものと予想され、2021年12月期以降も2ケタ成長を目指していく。一方、自社プロダクトについては、AI・画像認識サービスの「タクミノメ」、AI・高性能チャットボット「スグレス」ともに契約数を着実に伸ばしているが、成長スピードはまだ高くはない。AI技術の進化が早いこともあり同社では顧客課題を十分に分析したうえで開発を進め、順次新たなサービスを投入していく考えだ。現在、売上構成比で1割弱となる自社プロダクトの構成比が高まってくれば、収益性も一段と向上していくものと予想される。また、データサイエンティスト育成支援については、既存顧客との関係強化だけでなく、新規顧客開拓のフック役としても展開していく考えだ。
■Key Points
・日本屈指のデータサイエンスカンパニーとして、ビッグデータアナリティクス領域におけるソリューション事業を展開する
・2020年12月期業績は当期純利益を除き2ケタ増収増益、過去最高を更新する見通し
・CATALYST戦略に基づく新たな案件も水面下で協議が進む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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