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サカタインクス---3Qは営業利益が2.0%増、パッケージ関連の印刷インキが米州・欧州で好調に推移

注目トピックス 日本株
サカタインクス<4633>は13日、2020年12月期第3四半期(20年1月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.2%減の1,194.17億円、営業利益が同2.0%増の49.75億円、経常利益が同13.1%減の48.61億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同15.3%減の29.61億円となった。

印刷インキ・機材(日本)の売上高は前年同期比8.2%減の355億円、営業利益は同6.0%増の5.77億円となった。パッケージ関連では、食品廃棄量削減に向けた取り組みが続く中、上半期は感染症の影響による巣ごもり需要の増加があり、グラビアインキは前年同期並みとなったものの、フレキソインキは紙袋や工業製品用途の需要が減少した影響もあり前年同期を下回った。印刷情報関連では、デジタル化の影響に加え、感染症の影響により広告需要が一段と減少したことなどから、新聞インキ、オフセットインキともに落ち込んだ。以上のことから、印刷インキ全体では前年同期を下回った。機材は、印刷製版用材料が低調であったことから、前年同期を下回った。

印刷インキ(アジア)の売上高は前年同期比9.0%減の238.67億円、営業利益は同9.6%減の15.82億円となった。主力であるパッケージ関連のグラビアインキは、感染症の影響による需要の増加などにより、インドネシア及びベトナムは比較的堅調に推移し、上半期に事業活動に大きな制約を受けたインド、中国においても、第3四半期に入り回復傾向となった。感染症の影響を強く受けた印刷情報関連では、第3四半期においては中国では需要が回復傾向となったものの、インドでは需要の回復が鈍く、第3四半期累計では新聞インキ、オフセットインキともに、販売が落ち込んだ。売上高は、販売数量の減少に加え、円高による為替換算の影響を受けた。

印刷インキ(米州)の売上高は前年同期比3.0%増の374.45億円、営業利益は同51.6%増の23.52億円となった。主力のパッケージ関連では、需要増加を背景として、顧客密着型の技術サービスの充実による高機能インキの拡販が奏功し、フレキソインキ及びグラビアインキが好調に推移した。メタルインキはアルミ缶に対する需要の高まりもあり堅調に推移した。印刷情報関連であるオフセットインキは、UVインキなどが堅調に推移したものの、デジタル化の影響に加え、感染症の影響により広告需要が一段と減少したことから、全体としては前年同期を下回った。売上高は、円高による為替換算の影響を受けたものの、感染症の影響によるパッケージ需要の増加も影響し、販売数量が増加した。

印刷インキ(欧州)の売上高は前年同期比2.1%増の75.52億円、営業損失は4.05億円(前年同期は5.81億円の損失)となった。販売体制の強化により拡販が奏功したことに加え、感染症の影響による上半期のパッケージ需要の増加も影響し、全体としては販売数量が増加した。

機能性材料の売上高は前年同期比10.4%減の82.93億円、営業利益は同64.4%減の2.91億円となった。インクジェットインキは、感染症の影響により広告需要が一段と減少したことなどから、前年同期を下回った。カラーフィルター用顔料分散液は、パネルディスプレイ市場における市況の改善が続いたこともあり、前年同期を上回った。トナーは、感染症の影響によりオフィス用途の需要が低迷したことなどから、前年同期を下回った。

2020年12月期通期については、売上高が前期比3.3%減の1,618.00億円、営業利益が同12.4%増の70.00億円、経常利益が同8.5%減の67.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.1%増の42.00億円とする8月7日に公表した連結業績予想を据え置いている。




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