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NSW Research Memo(3):コア事業の技術シナジーを生かしたIoTとAIでイノベーティブな未来を創出

注目トピックス 日本株
■事業概要

1. 日本システムウエア<9739>の強み
同社グループは、ITソリューション、サービスソリューション、プロダクトソリューションの3つのソリューション事業を展開し、その技術シナジーを生かしたIoTとAIでイノベーティブな未来の創出を目指している。ソフトウェアとハードウェア両方の技術ノウハウを兼ね備えている点が大きな強みである。

ITソリューション事業で培った各産業分野の業種・業務ノウハウの蓄積とシステム構築力、サービスソリューション事業のサービス・コーディネート力及びクラウド環境などのインフラ・プラットフォームの提供基盤、プロダクトソリューション事業における組込みソフトやLSI設計などの製品開発力並びに画像処理などの技術開発力などを有し、それらの技術シナジーを生かしたIoTとAIを軸に顧客が求めるDX実現を支援できるバックボーンがあることが同社の大きな強みであり、これらを生かして今後の成長路線につなげていく方針である。

2. 事業内容
2021年3月期第2四半期累計のセグメント別売上高・営業利益を見ると、ITソリューションセグメントが売上高の31.8%、営業利益の22.9%を、サービスソリューションセグメントが売上高の26.2%、営業利益の12.9%を、プロダクトソリューションセグメントが売上高の42.1%、営業利益の64.2%を占める。プロダクトソリューションセグメントの構成比が大きく、利益率が相対的に高いのは、技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないためと考えられる。一方、ITソリューションセグメントとサービスソリューションセグメントの利益率が相対的に低いのは、景気の影響を最小限に抑えるために特定の業種・業務への依存度を低くし、多業種・業務にわたり事業を手掛けていることが影響しているようだ。また、ITソリューションセグメントでは、2020年3月期の大型案件の反動に加え、コロナ禍の影響や不採算案件の影響による受注活動の停滞が響き、売上高及び営業利益の構成比が低下している。

ITソリューションセグメントは、業務系ソリューションを提供しており、ビジネスソリューション、金融・公共ソリューション、システム機器販売などの事業で構成される。製造業、流通業、金融・保険業、官公庁向けなど長年にわたり培った業務ノウハウで、コンサルティングからシステム設計、開発、保守・運用に至るまで、顧客に最適なソリューションを提供している。

サービスソリューションセグメントは、従来はITソリューションセグメントに含まれていたが、現中期経営計画のスタートに合わせて2020年3月期より独立のセグメントとなった。事業内容はITサービスの提供であり、デジタルソリューション、クラウド・インフラサービスなどの事業で構成される。IoT&AIサービスやWebサイト・EC構築などの業種共通ソリューションのほか、顧客の情報システムの運用設計から構築、管理を行う総合的なマネジメントサービス、自社データセンターによるハウジングサービス(同社が顧客からサーバー、すなわちサービスを提供するコンピュータを預かるサービス)やホスティングサービス(同社が用意したサーバーを顧客に貸し出すサービス)、クラウドサービス(データやソフトウェアをネットワーク経由で利用者に提供するサービス)などを提供しており、顧客のシステムを多彩なサービスで支えている。

プロダクトソリューションセグメントは、電子機器などに搭載される組込みシステム開発やLSI・FPGA開発を行っており、組込み開発、デバイス開発などの事業で構成される。組込みシステム開発では、オートモーティブや産業分野など様々な製品開発で培ったアプリからミドルウエア、ドライバ開発の組込み技術によって、製品の多様化や効率化、高品質設計に対応しており、スマート化に向けた各種ソリューションを提供している。また、LSI・FPGA開発では、画像処理や通信関連などのLSI(Large-Scale Integration:大規模集積回路。多数のトランジスタやダイオード、抵抗、コンデンサなどの電子部品を1つの半導体チップに組み込んだ集積回路)設計やボード設計(電子回路基板の設計)を行っており、高位設計、論理設計・検証、論理合成、レイアウト設計、製造からテストまで、要件に応じてソリューションを提供する。また、各分野で低消費電力設計、先端プロセスに対応している。

3つの既存セグメントのノウハウ融合によって、新たな収益の柱への期待が大きい事業分野がIoT&AIソリューションを軸としたDX関連事業である。新しい分野で、まだ独立したセグメントとして収益を計上するには至っておらず、現状は既存セグメントの収益に含まれる形でIoT&AIサービスやエッジデバイスソリューションなどの事業を行っている。IoT&AIサービスでは、デバイスからクラウドまでトータルコーディネートできる強みを生かし、IoTクラウドプラットフォーム「Toami」をベースに、データの蓄積から分析・活用まで、顧客の新たなビジネス価値の創出をサポートする。また、エッジデバイスソリューションでは、自社で組込みアプリからLSIまで対応できる豊富な設計・開発力と、各種センサー・デバイスベンダーとのアライアンスにより、コストを抑えたスモールスタートで顧客に最適なIoT環境を提案している。同社グループは、推進中の中期経営計画において、これらIoT&AIソリューションをベースとした新サービスの展開を図り、DX関連事業の拡大に取り組んでいる。

同社のToamiは、市場での認知度が年々上がり、「製品のIoT化」を中心に、累計100社以上の顧客が導入したほか、アライアンスパートナーも30社以上に拡大し、世界30ヶ国以上で展開している。直近では、IoTで収集したデータをより有効に活用するための分析サービスなど、関連サービスの引き合いも増加している。Toamiの導入事例として、パナソニック<6752>では、業務用プロジェクタの稼働状況をリアルタイムで監視し、不具合の早期発見や適切なタイミングでのメンテナンスでサービス品質の向上につなげるためにIoTを始めた。業務用プロジェクタの遠隔監視をすることで、稼働状況や不具合などをリアルタイムで取得することができる。これにより、装置不具合や動作不良による表示品質低下の早期発見、稼働状況に合わせた消耗品の適切なタイミングでの交換、リアルタイム監視による保守サービスの品質向上、製品品質向上のための情報を収集・蓄積できる、などの効果が得られている。その他、NTTドコモ<9437>、(株)ニプロン、東北エネルギーサービス(株)、渡辺電機工業(株)、NECネッツエスアイ<1973>、リオン<6823>、日本無線(株)などの各社でもToamiが活用されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)




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