GセブンHD Research Memo(2):「オートバックス」「業務スーパー」「精肉」事業が収益の柱
[20/11/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
G-7ホールディングス<7508>の事業セグメントは2021年3月期より、オートバックス・車関連事業、業務スーパー事業、精肉事業、その他事業の4つの事業セグメントで開示している。2020年3月期まではオートバックス・車関連事業、業務スーパー・こだわり食品事業、その他事業の3つで開示していたが、業務スーパー・こだわり食品事業に含めていた精肉事業が急成長してきたことから、分離独立させた。また、こだわり食品事業についてはその他事業に含めるようにした。2021年3月期第2四半期累計の事業別売上構成比を見ると、オートバックス・車関連事業で20.8%、業務スーパー事業で51.4%、精肉事業で11.7%となり、これら3事業で全体の売上高の83.9%を占めている。
1. オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業は、「オートバックス」のフランチャイジーでカー用品販売、メンテナンスなどを展開する(株)G-7・オート・サービスを中心に、バイク用品の販売・メンテナンスを展開する(株)G-7バイクワールド、マレーシア、タイの子会社で展開する車関連事業(オートバックス、バイクワールドの運営)、(株)G-7.Crown Tradingの自動車輸出販売事業、そのほか2つのフランチャイジーで構成されている。
売上高の8割強はオートバックス関連で占められ、2020年9月末時点のオートバックス関連の店舗数は国内75店舗(オートバックス68店舗、オートバックスエクスプレス7店舗)、マレーシア3店舗(オートバックス3店舗)となり、オートバックスグループ(国内582店舗、海外44店舗)のなかでは最大規模のフランチャイジーとなっている。出店エリアは兵庫県、京都府、福井県、岡山県、広島県、千葉県、茨城県となり、なかでも兵庫県には全体の約5割となる39店舗を出店している。従業員1人当たりの生産性や粗利益率、在庫回転率などを重視した店舗運営を徹底しており、オートバックスグループのなかでもっとも高い収益性を維持している。そのほか、車関連としては独自展開として、洗車・コーティング専門店の「クリスタルセブン」2店舗、「BPセンター」(板金・塗装)7店舗、新車・中古車買取販売の「スズキカーズ大阪」1店舗などを展開している。また、新業態としてアウトドア用品専門店「FIELD SEVEN」をオートバックス明石店内に出店しており、収益モデルを確立したのちに多店舗展開していく予定となっている。
「バイクワールド」は、2020年9月末時点で国内11店舗、マレーシア3店舗、タイ1店舗の合計15店舗を展開している。また、2017年に子会社化したG-7.Crown Tradingは東南アジア向けを中心に自動車の輸出販売を行っており、売上構成比はそれぞれ1割弱となる。
さらに、同事業ではたい焼き専門店「やまや本舗」((株)やまや鯛焼き本舗)3店舗、コインランドリーショップ「マンマチャオ」((株)エムアイエス)5店舗を運営している。
2.業務スーパー事業
業務スーパー事業は、「業務スーパー」のフランチャイジー展開をする(株)G-7スーパーマートの事業となる。出店エリアは関東、中部、関西、九州、北海道地域となり、2020年9月末時点の店舗数は155店舗と業務スーパーグループ(874店舗)のなかで最大規模を誇る。地域別店舗数について見ると、ここ数年で積極展開を進めている関東が64店舗(東京18、神奈川16、埼玉16、千葉14)と最も多く、次いで中部36店舗(愛知25、三重8、岐阜3)、関西33店舗(兵庫22、大阪11)、九州13店舗(福岡10、熊本2、長崎1)、北海道9店舗の順となっている。
3.精肉事業
2015年に子会社化した(株)G-7ミートテラバヤシ(旧、(株)テラバヤシ)の事業となり、精肉小売店「お肉のてらばやし」を全国に展開している。子会社化以降は「業務スーパー」または「めぐみの郷」のテナントとして出店を積極化している。また、2020年7月に精肉の卸・小売販売を展開していたアンデス食品を吸収合併(現、アンデス食品事業部)している。アンデス食品は首都圏で主に飲食業界や給食、総菜業界向けの卸販売を行っているほか、一部小売販売も行っている。
2020年9月末時点の店舗数は「お肉のてらばやし」が127店舗、アンデス食品の店舗が17店舗の合計144店舗となっている。地域別店舗数で見ると、関東が72店舗と最も多い。「お肉のてらばやし」に関しては全体の約9割が「業務スーパー」や「めぐみの郷」等のグループ店舗内での出店となっている。
4. その他事業
その他事業には、農産物直売所「めぐみの郷」を運営する(株)G7アグリジャパンや、食品・飲食店事業を展開する(株)G7ジャパンフードサービス、不動産開発のほかフィットネスクラブやリサイクルショップ、インドアゴルフスクール等の運営を行う(株)G7リテールジャパンに加えて、2020年4月に子会社化した99イチバが東京、神奈川で展開しているミニスーパー「miniピアゴ」(東京59店舗、神奈川14店舗の合計73店舗)の事業が含まれる。
「めぐみの郷」については、2020年9月末時点で45店舗を出店している。地域別で見ると、関西に23店舗(兵庫15、大阪5、奈良3)、関東に16店舗(東京7、千葉4、埼玉3、神奈川2)、中部に6店舗(愛知5、岐阜1)を出店しており、全店舗のうち24店舗が「業務スーパー」内での出店となっている。また、販売方法は事業リスクを低減するため、委託販売方式(販売額の約2割を手数料収入として売上計上)としている。
食品・飲食店事業のうち、食品事業については地域の名産品・特産品を発掘し、百貨店や専門店、ECなどで販売しているほか、冷凍食品等を中心に各種PB商品の開発・製造・販売も行っている。飲食店事業に関しては、「いきなり!ステーキ」((株)ペッパーフードサービス)のフランチャイジーとして国内8店舗、台湾1店舗を運営しているほか、お好み焼き屋を1店舗出店している。また、シュークリーム専門店、カスタードアップルパイ専門店を各1店舗出店している。そのほか、フランチャイジーとして、女性専用健康体操教室「カーブス」((株)カーブスジャパン)を20店舗、インドアゴルフスクール「ステップゴルフ」(ステップゴルフ(株))を3店舗、リサイクルショップを2店舗(良品買館、キングラム各1店舗)出店している。
なお、99イチバに関しては現在、出資比率が80.0%だが、2022年4月に残り20.0%をパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>から250百万円で買い取り、完全子会社化する予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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G-7ホールディングス<7508>の事業セグメントは2021年3月期より、オートバックス・車関連事業、業務スーパー事業、精肉事業、その他事業の4つの事業セグメントで開示している。2020年3月期まではオートバックス・車関連事業、業務スーパー・こだわり食品事業、その他事業の3つで開示していたが、業務スーパー・こだわり食品事業に含めていた精肉事業が急成長してきたことから、分離独立させた。また、こだわり食品事業についてはその他事業に含めるようにした。2021年3月期第2四半期累計の事業別売上構成比を見ると、オートバックス・車関連事業で20.8%、業務スーパー事業で51.4%、精肉事業で11.7%となり、これら3事業で全体の売上高の83.9%を占めている。
1. オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業は、「オートバックス」のフランチャイジーでカー用品販売、メンテナンスなどを展開する(株)G-7・オート・サービスを中心に、バイク用品の販売・メンテナンスを展開する(株)G-7バイクワールド、マレーシア、タイの子会社で展開する車関連事業(オートバックス、バイクワールドの運営)、(株)G-7.Crown Tradingの自動車輸出販売事業、そのほか2つのフランチャイジーで構成されている。
売上高の8割強はオートバックス関連で占められ、2020年9月末時点のオートバックス関連の店舗数は国内75店舗(オートバックス68店舗、オートバックスエクスプレス7店舗)、マレーシア3店舗(オートバックス3店舗)となり、オートバックスグループ(国内582店舗、海外44店舗)のなかでは最大規模のフランチャイジーとなっている。出店エリアは兵庫県、京都府、福井県、岡山県、広島県、千葉県、茨城県となり、なかでも兵庫県には全体の約5割となる39店舗を出店している。従業員1人当たりの生産性や粗利益率、在庫回転率などを重視した店舗運営を徹底しており、オートバックスグループのなかでもっとも高い収益性を維持している。そのほか、車関連としては独自展開として、洗車・コーティング専門店の「クリスタルセブン」2店舗、「BPセンター」(板金・塗装)7店舗、新車・中古車買取販売の「スズキカーズ大阪」1店舗などを展開している。また、新業態としてアウトドア用品専門店「FIELD SEVEN」をオートバックス明石店内に出店しており、収益モデルを確立したのちに多店舗展開していく予定となっている。
「バイクワールド」は、2020年9月末時点で国内11店舗、マレーシア3店舗、タイ1店舗の合計15店舗を展開している。また、2017年に子会社化したG-7.Crown Tradingは東南アジア向けを中心に自動車の輸出販売を行っており、売上構成比はそれぞれ1割弱となる。
さらに、同事業ではたい焼き専門店「やまや本舗」((株)やまや鯛焼き本舗)3店舗、コインランドリーショップ「マンマチャオ」((株)エムアイエス)5店舗を運営している。
2.業務スーパー事業
業務スーパー事業は、「業務スーパー」のフランチャイジー展開をする(株)G-7スーパーマートの事業となる。出店エリアは関東、中部、関西、九州、北海道地域となり、2020年9月末時点の店舗数は155店舗と業務スーパーグループ(874店舗)のなかで最大規模を誇る。地域別店舗数について見ると、ここ数年で積極展開を進めている関東が64店舗(東京18、神奈川16、埼玉16、千葉14)と最も多く、次いで中部36店舗(愛知25、三重8、岐阜3)、関西33店舗(兵庫22、大阪11)、九州13店舗(福岡10、熊本2、長崎1)、北海道9店舗の順となっている。
3.精肉事業
2015年に子会社化した(株)G-7ミートテラバヤシ(旧、(株)テラバヤシ)の事業となり、精肉小売店「お肉のてらばやし」を全国に展開している。子会社化以降は「業務スーパー」または「めぐみの郷」のテナントとして出店を積極化している。また、2020年7月に精肉の卸・小売販売を展開していたアンデス食品を吸収合併(現、アンデス食品事業部)している。アンデス食品は首都圏で主に飲食業界や給食、総菜業界向けの卸販売を行っているほか、一部小売販売も行っている。
2020年9月末時点の店舗数は「お肉のてらばやし」が127店舗、アンデス食品の店舗が17店舗の合計144店舗となっている。地域別店舗数で見ると、関東が72店舗と最も多い。「お肉のてらばやし」に関しては全体の約9割が「業務スーパー」や「めぐみの郷」等のグループ店舗内での出店となっている。
4. その他事業
その他事業には、農産物直売所「めぐみの郷」を運営する(株)G7アグリジャパンや、食品・飲食店事業を展開する(株)G7ジャパンフードサービス、不動産開発のほかフィットネスクラブやリサイクルショップ、インドアゴルフスクール等の運営を行う(株)G7リテールジャパンに加えて、2020年4月に子会社化した99イチバが東京、神奈川で展開しているミニスーパー「miniピアゴ」(東京59店舗、神奈川14店舗の合計73店舗)の事業が含まれる。
「めぐみの郷」については、2020年9月末時点で45店舗を出店している。地域別で見ると、関西に23店舗(兵庫15、大阪5、奈良3)、関東に16店舗(東京7、千葉4、埼玉3、神奈川2)、中部に6店舗(愛知5、岐阜1)を出店しており、全店舗のうち24店舗が「業務スーパー」内での出店となっている。また、販売方法は事業リスクを低減するため、委託販売方式(販売額の約2割を手数料収入として売上計上)としている。
食品・飲食店事業のうち、食品事業については地域の名産品・特産品を発掘し、百貨店や専門店、ECなどで販売しているほか、冷凍食品等を中心に各種PB商品の開発・製造・販売も行っている。飲食店事業に関しては、「いきなり!ステーキ」((株)ペッパーフードサービス)のフランチャイジーとして国内8店舗、台湾1店舗を運営しているほか、お好み焼き屋を1店舗出店している。また、シュークリーム専門店、カスタードアップルパイ専門店を各1店舗出店している。そのほか、フランチャイジーとして、女性専用健康体操教室「カーブス」((株)カーブスジャパン)を20店舗、インドアゴルフスクール「ステップゴルフ」(ステップゴルフ(株))を3店舗、リサイクルショップを2店舗(良品買館、キングラム各1店舗)出店している。
なお、99イチバに関しては現在、出資比率が80.0%だが、2022年4月に残り20.0%をパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>から250百万円で買い取り、完全子会社化する予定となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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